【一口コラム】 キヤノン IXY410F いつもポケットに入れたいデジカメ 〜進化した『世界最薄』モデル 携帯電話やスマートフォンのカメラが高性能化するにつれて、小型コンパクトデジカメが微妙な位置に立たされています。単に記録を取るのがカメラの役割であるとするならば、携帯電話に搭載されているカメラは、十分その役割を担えるだけの力を持っているからです。 以前であれば、単に小さく薄いことが、コンパクトデジカメの「売り」になりえました。残念ながら、すでにそうした時代は過ぎ去り、カメラとしての特長をきっちりと示すことが、市場に存在するための必須条件となっています。 IXY410Fの魅力は、スタイリッシュなコンパクト・ボディの中に、しっかりとした機能が実装されている点にあります。35mm換算で広角24mmから120mmまでの光学5倍ズームを搭載し、1210万画素の画像をテンポよく軽やかに撮影することができます。このデジカメを手に取れば、携帯電話やスマートフォンのカメラとはレベルの異なる実力を持っていることがすぐにわかります。 私は、小型軽量カメラということでいえば、まずはこのカメラを有力候補として推奨しています。もちろん、このジャンルには他にも魅力的なカメラがたくさんありますし、デザインに対する好き好きも、カメラ選択において大きな要素となります。その中で、IXY410Fを推奨候補に入れているのは、カメラ自体の魅力とともに、IXYとして築いてきたブランド力を評価するからです。 コンパクトデジカメはたくさんあるものの、一目でシリーズ名がわかるカメラは、それほど多くはありません。IXYシリーズは、数少ないその一つであります。 IXYの名前は、フィルムシステムのAPS(アドバンスド・フォト・システム)に由来します。1996年に発売開始されたAPSのカートリッジ式フィルムはIX240規格と呼ばれ、初代のIXYはこの新規格フィルムを使うカメラとして同年誕生しました。当時のIXYは、現在のコンパクトデジカメとはデザイン的にも大きな違いがありますが、四角いスクエアなステンレスボディに、レンズの丸型を強調した姿は、15年が経過した現時点で見ても、確かにIXYシリーズであると認識できます。 その後、デジタルコンパクトカメラとしてのIXYシリーズが2000年に誕生し、現在に至っています。IXYブランドが生まれて15年、デジタルカメラとしても10年以上もの間、基本デザインとコンセプトが継承されてきたことは、デジタル製品全般の中でも稀有な存在かもしれません。 このデジカメの魅力は、コンパクトボディの中に、きっちりとカメラとしての機能が実装されている点にありますが、だからこそ、普段から持ち運んで使っていただきたいカメラです。 イメージセンサーは、1/2.3型の裏面照射方CMOSを搭載しています。このタイプのセンサーは高感度特性が比較的優れており、ノイズ処理とあわせて効果を発揮しています。もちろん、使う場面にもよりますが、ISO800でも十分使える画像を生み出します。 IXY410Fは、基本的に気軽に撮影することを想定したインターフェースとなっていますので、できるだけオートにまかせて、気にとまったシーンを写していく、というスタイルが生きてくるカメラです。そして、生み出される画像は、携帯電話とは次元が異なることを実感していただけるカメラでもあります。 |
【厳選レビュー記事】 ◎デジカメWatch 【新製品レビュー】キヤノンIXY 410F
◎ITmedia 「世界最薄」を軽快に持ち歩く
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【基本仕様】
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