【非球面レンズ】
レンズが球面でできているために発生する球面収差(レンズの周辺部を通る光は、中心部を通る光よりも焦点面の手前側に集まるため、焦点がずれることによる収差)を防ぐために、レンズ曲面の曲率を周辺部に向かってゆるやかに変えたレンズのこと。
非球面レンズを使用することによるメリットは17世紀には明らかになっていたが、計算で求められる曲線を大量生産できるようになったのはごく最近である。以前は研磨職人による手作業で製作する研削式非球面レンズが主流であったが、精密加工された金型を用いるガラスモールドレンズや、紫外線硬化樹脂を重ねて成形する製造方法が確立されたことで、高価なカメラレンズだけでなく、廉価なキットレンズや眼鏡、光ディスクのピックアップレンズなど、非球面レンズは多様に用いられるようになっている。
【関連項目】
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