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特集 富士フイルム FinePix F600EXR
1.富士フイルム FinePix F600EXRの位置づけと概要 |
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富士フイルム FinePixF600EXR
by Inaba Kunio
高倍率・多機能の全部入りコンパクトデジカメ
評価:5.0
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「全部入り」コンパクトデジカメ一口に「コンパクトデジカメ」と言っても、そこには様々な特徴を持ったカメラがある。小型軽量を最優先に設計されたカメラ、アウトドアでのハードな取扱いに耐えるカメラ、一眼レフでは実現できないような高倍率ズームを搭載したカメラ、一段階上の描写力を持ったカメラ等々、オールインワンカメラであるコンパクトデジカメだからこそ、多くのバリエーションが生み出されている。今回取り上げた富士フイルムFinePixF600EXRを一言で表現すれば、「全部入り」と呼ぶにふさわしいカメラだ。35mm換算で24mmから360mmの光学15倍ズームは、ネオ一眼には及ばないものの、フィルムカメラの時代には想像もできないような光学性能である。それに加え、1980x1080のフルHD動画の撮影も可能であり、GPS機能も搭載している。これらの機能が、ポケットに入るサイズのボディに詰まっており、この1台があればほとんどのシーンで撮影が可能だろう。 高倍率ズームを搭載し、フルHD動画撮影が可能なコンパクトモデルということで探すと、現行機種では下記の5機種となる。これらのうち、EX-ZR200以外の4機種にはGPS機能もある。
【各機種の主な仕様】
売りやすく勧めやすい機種デジカメを購入するに当たり、具体的な使用目的をイメージしている方は、決して多くはない。まずは購入し、いろいろと撮影していく中で、自分なりの使い方が見えてくるという商品がデジカメなのかもしれない。そういうユーザー層に対し、F600EXRのような全部入りモデルは、売りやすく勧めやすいカメラである。とりあえずこのカメラを買えば、どのようなシーンでもそこそこの結果を出してくれるからである。 それでは、こうした全部入りモデルの中で、F600EXRの特徴はなんだろうか。私は大きなポイントとしては2点あると思う。まず第一に、全部入りモデルとして、幅広いユーザー層を迎え入れられる「そつのない目配り」がされている点であり、もう一つは感材メーカーならではの画像処理ノウハウが込められている点である。どちらのポイントも、永らくフィルムメーカーとしてエンドユーザーに近い場所で絵作りに関わってきた蓄積抜きに語ることはできないだろう。 それでは、全部入りモデルとして代を重ねてブラッシュアップしてきたF600EXRの実力を評価してみたい。
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