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特集 キヤノン Canon PowerShot A1200
2-3. キヤノン Canon PowerShot A1200の描写力をチェック |
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キヤノン PowerShot A1200
by Inaba Kunio
光学ファインダーを搭載した単三対応廉価モデル
評価:5.0
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描写力チェック1:高感度性能PowerShot A1200の基本感度はISO800で、最大でISO1600までの設定が可能である。カメラ内にはノイズの低減処理がないため、夜景など暗いシーンを撮影する場合には、積極的にシーンモードなどを活用することになるだろう。下記のサンプルは、ISO80からISO1600までの設定で撮影を行ったものである。ISO200までは、ほとんどノイズを感じないが、ISO400で解像力の低下が確認でき、ISO800あたりから徐々にノイズが目立ちはじめる。ISO1600になると、かなりノイズは多くなるが、使い方によっては利用可能である。 廉価モデルではあるが、高感度性能に関しては最近のコンパクトカメラとほぼ同等レベルだ。ただし、最高でISO1600までの設定である点が、このクラスのイメージセンサーの限界を示している。
描写力チェック2:歪曲収差光学4倍ズームと無理のない設計のため、焦点域全域で良好に歪曲収差が補正されている。広角端ではわずかに樽型収差が認められるものの、望遠側に移るにつれ徐々に解消されていく。なお、絞り値に関しては意識的な選択ができないため、カメラ側の設定による撮影となる。下記のサンプルは、すべて絞り開放での撮影結果となった。 焦点距離:5.0mm(35mmサイズ換算28mm) 焦点距離:9.1mm(35mmサイズ換算51mm) 焦点距離:20.0mm(35mmサイズ換算112mm) 描写力チェック3:解像力解像力テストでは、イメージセンサーとレンズの両方の実力が試される。いつもの通りISO12233準拠チャートを使用して解像力チェックを行った。結果は、コンパクトカメラとしては良好な解像力を示している。中心部に関しては、広角端から10mm域(35mm換算の画角で50mm相当)あたりまでは、極めて高い解像力を示している。一部モアレが発生しているものの、概ね2300本のラインまで視認可能である。標準域から望遠に移るにつれ、中心部の解像力は徐々に低下していくものの、コンパクトカメラとしては良好な結果となっている。 周辺部に関しては、絞り開放で撮影していることもあり、画像の甘さを確認することができる。望遠側に移るにつれ徐々に良好になるものの、やはり中心部と比べると鮮明度がかなり落ちる。 中心部の解像力が高いだけに若干残念ではあるが、構図に注意して撮影すれば、廉価モデルとは思えない良好な画像を得ることができるだろう。
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