【一口コラム】 ブラッシュアップした多機能コンパクト
オリンパスの多機能コンパクト、STYLUS SH-50をブラッシュアップしたSH-60が登場しました。10月上旬の発売予定で、店頭予想価格は3万5千円とのことです。
オリンパスは一般的なコンパクトカメラのラインを絞り込み、高付加価値モデルへと重点を移していく方針を明らかにしていますが(「オリンパスは沈むか?」)、多機能タイプは一番のボリュームゾーンであり、引き続き新製品が投入されていくものと思われます。
SH-50は、ミラーレスカメラOM-D E-M5に準じた強力な手ぶれ補正機能を搭載した25-600mm相当F3-6.9の光学24倍ズーム機で、静止画とフルHD動画を同時に撮影できるなど、カメラとして強力な基本性能をもったカメラです。
2013年2月23日の発売開始後に一部個体で水玉状のシミが写る不具合が発生し、3月8日から6月下旬まで販売が停止されるというトラブルがありましたが、多機能コンパクトとして使いやすい基本性能を持っているため、販売再開後の市場評価もまずまずだったようです。
今回登場したSH-60は、SH-50のマイナーバージョンアップモデルで、新たに「フォトストーリー機能」を搭載した点が一番のポイントとなります。これは、時間差をもって一連の静止画を撮影し、それらを1枚の作品に仕上げる機能で、XZ-10やPEN
E-P5にも搭載されています。イメージ的には、キヤノンPowerShotNのクリエイティブショットにも似ていますが、クリエイティブショットは1回の撮影で6枚の画像を生成するのに対して、フォトストーリーは時間軸で複数枚の記録を行う点が異なります。
STYLUS SH-60(左側)とSH-50(右側)。外観上のデザインはほぼ同じです。ボディサイズ、重さも共通となっています。ボディカラーも、ホワイト、ブラック、シルバーの3モデルと同じです。
STYLUS SH-60(左側)とSH-50(右側)。液晶モニターはどちらも3型46万ドットのタッチパネルとなっています。ボタンやダイヤル類のインターフェースも共通です。
STYLUS SH-60(左側)とSH-50(右側)。上面も、ほぼ同じです。唯一違うのは、モードダイヤルの「回想フォトモード」が「フォトストーリー」に置き換わった点です。
【STYLUS SH-60とSH-50の比較】
機種名 |
STYLUS SH-60 |
SH-50 |
イメージセンサー |
有効1600万画素
1/2.3型CMOS |
有効1600万画素
1/2.3型CMOS |
レンズ (35mm判換算) |
25-600mm相当
F3-6.9 |
25-600mm相当
F3-6.9 |
最短撮影距離
(レンズ前) |
3cm(広角端)
40cm(望遠端) |
3cm(広角端)
40cm(望遠端) |
手ブレ補正 |
CMOSシフト式(3軸)
動画(ハイブリッド5軸) |
CMOSシフト式(3軸)
動画(ハイブリッド5軸) |
感度 |
ISO125-6400 |
ISO125-6400 |
ファインダー |
- |
- |
フラッシュ |
約0.1 〜 9.4 m(広角側)
約0.4 〜 4.0 m(望遠側) |
約0.1 〜 9.4 m(広角側)
約0.4 〜 4.0 m(望遠側) |
シャッター速度 |
15-1/2000秒(全モード) |
15-1/2000秒(全モード) |
液晶モニター |
3型46万ドット |
3型46万ドット |
連写速度 |
約60枚/秒 |
約60枚/秒 |
動画記録 |
1,920×1,080(60i) |
1,920×1,080(60i) |
バッテリー |
LI-90B 約310枚 |
LI-90B 約310枚 |
付加機能 |
タッチ液晶 |
タッチ液晶 |
外形寸法 |
112.1×63.5×42.4mm |
112.1×63.5×42.4mm |
質量
(電池,カード含) |
約269g |
約269g |
すでに店頭での予約も始まっており、スタート時点での価格は3万円台前半ですので、SH-50とほぼ同等レベルといえそうです。現時点でのSH-50の実売価格は2万円台中頃となっていますので、フォトストーリー機能が気にならないようでしたら、店頭在庫が残っているうちにSH-50を購入するということでも良いかもしれません。
( by Inaba Kunio)
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