【一口コラム】 手振れ補正機能を強化した多機能コンパクト
1/31から2/3にかけて開催されたCP+2013にあわせて、各社から多くの新製品が登場しました。オリンパスからは、多機能コンパクトのSH-50をはじめ、高級コンパクト XZ-10、タフネスモデルのTG-2、TG-830、TG-630、高倍率ズーム機SZ-16、SZ-15の5機種がリリースされました。また、XZ-2については、今までのブラックモデルに加えてホワイトモデルが追加されています。
STYLUS SH-50は、2012年3月に登場したSH-25MRの後継モデルですが、1つの画像処理エンジンで「マルチレコーディング」が行なえるように進化しています。
STYLUS SH-50(左側)とSH-25MR(右側)。GPSは省略されていますが、全体のデザインは共通しています。望遠側の焦点域は300mm相当から600mm相当へと大幅に拡がりました。
STYLUS SH-50(左側)とSH-25MR(右側)。液晶モニターはどちらも3型46万ドットのタッチパネルとなっています。ボタンやダイヤル類のインターフェースはほぼ共通しています。
STYLUS SH-50(左側)とSH-25MR(右側)。上面も、GPSの有無以外は、ほぼ同じとなっています。SH-25MRではボディ前面にあったステレオマイクは、SH-50では上面に移設されています。望遠側のズーム域が大幅に拡大されたため、沈胴時のボディ厚は30.6mmから42.4mmへと厚くなっています。
SH-25MRとの主な違いは、次の通りです。
- イメージセンサーはどちらも有効1600万画素1/2.3型CMOSです。
- レンズは24-300mmF3-5.9相当から25-600mmF3-6.9相当へと望遠側の焦点域を拡大。
- SH-25MRに搭載されていたGPS機能は省略。
- どちらもタッチ液晶を搭載。
- サイズはほぼ同じものの、厚さは11.8mm、重さも61g重くなった。
【STYLUS SH-50とSH-25MRの比較】
機種名 |
STYLUS SH-50 |
SH-25MR |
イメージセンサー |
有効1600万画素
1/2.3型CMOS |
有効1600万画素
1/2.3型CMOS |
レンズ (35mm判換算) |
25-600mm相当
F3-6.9 |
24-300mm相当
F3-5.9 |
最短撮影距離
(レンズ前) |
3cm(広角端)
40cm(望遠端) |
1cm(広角端)
90cm(望遠端) |
手ブレ補正 |
CMOSシフト式(3軸)
動画(ハイブリッド5軸) |
CMOSシフト式 |
感度 |
ISO125-6400 |
ISO80-6400 |
ファインダー |
- |
- |
フラッシュ |
約0.1 〜 9.4 m(広角側)
約0.4 〜 4.0 m(望遠側) |
約0.2 〜 9.4 m(広角側)
約0.9 〜 4.8 m(望遠側) |
シャッター速度 |
15-1/2000秒(全モード) |
4-1/2000秒(全モード) |
液晶モニター |
3型46万ドット |
3型46万ドット |
連写速度 |
約60枚/秒 |
約60枚/秒 |
動画記録 |
1,920×1,080(60i) |
1,920×1,080 |
バッテリー |
LI-90B 約310枚 |
LI-50B 約240枚 |
付加機能 |
タッチ液晶 |
タッチ液晶 |
外形寸法 |
112.1×63.5×42.4mm |
109.2×61.8×30.6mm |
質量
(電池,カード含) |
約269g |
約208g |
なお、同時に高級コンパクトのSTYLUS XZ-10も登場しました。どちらも1/2.3型のイメージセンサーを搭載しており、一見したところデザインテイストも似ています。参考まで、この両機種を比較してみると、
STYLUS SH-50(左側)とSTYLUS XZ-10(右側)。SH-50のボディサイズはXZ-2に近く、XZ-10とは一回り違います。
STYLUS SH-50(左側)とSTYLUS XZ-10(右側)。SH-50の液晶モニターは46万ドットですが、XZ-10と同様にタッチパネルとなっています。SH-50のインターフェースはタッチパネルでの操作を中心に設定されています。
STYLUS SH-50(左側)とSTYLUS XZ-10(右側)。上面のレイアウトはほぼ同じです。レンズ沈胴時の厚さは、XZ-10の34.3mmに対し、SH-50では42.4mmとなります。
SH-50とXZ-10の主な違いは、
- イメージセンサーはどちらも1/2.3型だが、XZ-10の有効1200万画素に対し、SH-50は有効1600万画素。
- レンズは、XZ-10の26-130mmF1.8-2.7相当に対し、SH-50は25-600mmF3-6.9。
- サイズはSH-50の方が一回り大きく、重さも48g重い。
となります。外見は似ていますが、カメラとしての性格はかなり違っていると言えます。
SH-50の予想価格は3万円台中頃となるようで、発売開始時のSH-25MRでは3万円強だったのと比較すると、やや高めでのスタートとなるようです。選択のポイントは、600mm相当まで強化されたズームレンズになってくると思います。とくに、OM-Dと同じ手振れ補正機能を搭載していますので、実用性は高いのではないでしょうか。
(2013年 2月 5日 記)
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