【一口コラム】 大幅に小型化されたXZシリーズ
1/31から2/3にかけて開催されたCP+2013にあわせて、各社から多くの新製品が登場しました。オリンパスからは、高級コンパクト XZ-10をはじめ、多機能コンパクトのSH-50、タフネスモデルのTG-2、TG-830、TG-630、高倍率ズーム機SZ-16、SZ-15の5機種がリリースされました。また、XZ-2については、今までのブラックモデルに加えてホワイトモデルが追加されています。
STYLUS XZ-10は、2012年10月に登場したSTYLUS XZ-2の下位モデルで、XZシリーズ三機種目となります。XZシリーズの特長である「明るいズームレンズ」を保ちつつ、イメージセンサーの小型化や外付電子ビューファインダー用接続部の省略などで、大幅に小型軽量化と廉価化が図られています。
STYLUS XZ-10(左側)とSTYLUS XZ-2(右側)。アクセサリーシュー部分が省略されたことなどにより、一回り小型化されています。
STYLUS XZ-10(左側)とSTYLUS XZ-2(右側)。液晶モニターはどちらも3型92万ドットのタッチパネルとなっています。ボタンやダイヤル類のインターフェースはほぼXZ-2のものを踏襲しています。
STYLUS XZ-10(左側)とSTYLUS XZ-2(右側)。上面も、アクセサリーシューの有無以外は、ほぼ同じとなっています。電源OFF時の厚さは、XZ-2の48mmに対し、XZ-10では34.3mmと大幅に薄型化されました。
STYLUS XZ-2との主な違いは、次の通りです。
- イメージセンサーは有効1200万画素ですが、サイズが1/1.7型から1/2.3型に小型化。
- レンズは28-112mmF1.8-2.5相当から26-130mmF1.8-2.7相当に焦点域を拡大。
- 電子ビューファインダーにも対応していたアクセサリーポートは省略。
- チルト稼働の液晶モニターは固定式に。タッチ液晶であることは変わらず。
- 液晶パネルは3型から3.2型に大型化。ドット数は92万ドットで同じ。
- 連写性能(15コマ/秒)、動画性能(フルHD 30fps)は、ほぼ同じ。
- サイズは一回り小さくなり、重さも346gから221gへと大幅に軽量化。
【STYLUS XZ-10とXZ-2の比較】
機種名 |
STYLUS XZ-10 |
STYLUS XZ-2 |
イメージセンサー |
有効1200万画素
1/2.3型CMOS |
有効1200万画素
1/1.7型CMOS |
レンズ (35mm判換算) |
26-130mm相当
F1.8-2.7 |
28-112mm相当
F1.8-2.5 |
最短撮影距離
(レンズ前) |
1cm(広角端)
30cm(望遠端) |
1cm(広角端)
20cm(望遠端) |
手ブレ補正 |
撮像センサーシフト式
(動画時は電子手ぶれ補正) |
撮像センサーシフト式
(動画時は電子手ぶれ補正) |
感度 |
ISO100-6400 |
ISO100-12800 |
ファインダー |
- |
-
外付電子ビューファインダーVF-2、VF-3対応 |
フラッシュ |
約0.6 〜 11.1 m(広角側)
約0.6 〜 8.5 m(望遠側) |
約0.6 〜 11.1 m(広角側)
約0.6 〜 8.5 m(望遠側) |
シャッター速度 |
30-1/2000秒(全モード) |
60-1/2000秒(全モード) |
液晶モニター |
3型92万ドット |
3型92万ドット |
連写速度 |
約15枚/秒 |
約15枚/秒 |
動画記録 |
1,920×1,080 |
1,920×1,080 |
バッテリー |
LI-50B 約240枚 |
LI-90B 約310枚 |
付加機能 |
タッチ液晶 |
タッチ液晶/チルト稼働 |
外形寸法 |
102.4×61.1×34.3mm |
113×65.4×48mm |
質量
(電池,カード含) |
約221g |
約346g |
なお、同時に多機能モデルのSTYLUS SH-50も登場しました。どちらも1/2.3型のイメージセンサーを搭載しており、一見したところデザインテイストも似ています。参考まで、この両機種を比較してみると、
STYLUS XZ-10(左側)とSTYLUS SH-50(右側)。SH-50のボディサイズはXZ-2に近く、XZ-10とは一回り違います。
STYLUS XZ-10(左側)とSTYLUS SH-50(右側)。SH-50の液晶モニターは46万ドットですが、XZ-10と同様にタッチパネルとなっています。SH-50のインターフェースはタッチパネルでの操作を中心に設定されています。
STYLUS XZ-10(左側)とSTYLUS SH-50(右側)。上面のレイアウトはほぼ同じです。レンズ沈胴時の厚さは、XZ-10の34.3mmに対し、SH-50では42.4mmとなります。
XZ-10とSH-50の主な違いは、
- イメージセンサーはどちらも1/2.3型だが、XZ-10の有効1200万画素に対し、SH-50は有効1600万画素。
- レンズは、XZ-10の26-130mmF1.8-2.7相当に対し、SH-50は25-600mmF3-6.9。
- サイズはSH-50の方が一回り大きく、重さも48g重い。
となります。外見は似ていますが、カメラとしての性格はかなり違っていると言えます。
XZ-10の予想価格は3万円台中頃となるようです。現時点でも5万円弱であるXZ-2と比較すると、価格面でもかなり魅力をもった機種であると思います。
(2013年 2月 5日 記)
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