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独断 デジカメ対決! どっちが良い? ☆ vs リコー GR DIGITAL IV |
【コラム】シグマ DP1x ドットをドットのまま記録するカメラ 〜デジカメの実力を証明したカメラ FOVEONの大型センサーを搭載したDP1が2007年の展示会で姿を現したとき、「本当に発売されるようだ!」と、多くの注目を浴びた。一つには、APS-Cサイズよりは一回り小さいものの、今までのコンパクトデジタルカメラとは比較にならないほど大型のセンサーを搭載しているからであり、もう一つは、FOVEONセンサーによる圧倒的な解像感のあるイメージを生み出すからだ。 実際に市場で販売されたのは翌2008年の春で、その後、姉妹モデルであるDP2とともに、DP1s、DP1xとバージョンアップが行われてきた。基本的に生み出される画像は変わらないものの、動作スピードや操作性がだんだんとブラッシュアップされてきているため、新モデルが出るたびにDP1s、DP1xに買い替えているDPユーザーも決して少なくはない。 実はレンズ交換式でないデジタルカメラに、APS-Cに準じた大型サイズのセンサーが搭載されたのは、DP1が最初ではない。2005年発売の、ソニーのDSC-R1というレンズ一体型のEVF搭載デジカメには、すでに大型センサーが使われている。しかし、DSC-R1は、ネオ一眼としてのスタイルとサイズであり、一般的にコンパクトデジタルカメラとして扱われるデジカメとしては、DP1が最初となる。 DP1発表前にも、コンパクトボディに大型センサーの製品は噂されていたが、実際に製品化されたのはDP1が最初であり、その後、マイクロフォーサーズやGXRなどを含め一つのジャンルとして育ち始めている。 DP1の魅力は、FOVEONセンサーによる圧倒的な解像感にある、と書いたが、これは実際に出力されているサンプルを見れば、誰もが納得をする。画素数自体は約470万画素であるが、一つ一つの画素が持っている情報量は、一般的なベイヤー方式のイメージセンサーとは比較できないほど多い。ベイヤーセンサーは1画素が1色のみしか記録できないため、周辺素子の情報とあわせて最終的な画像情報を生成する。画像生成のアルゴリズムも進化を続けているが、原理的に格子干渉によるモアレを防止するには、ローパスフィルターによって結像性能を悪化させざるをえない。FOVEONセンサーは、このローパスフィルターを必要とせず、また、1つの画素が1つの画素の情報のみを処理すればよいことから、解像感のある、ドットをドットのまま記録することができるのである。 先日、DP1xの新しいファームウェアが公開された。今回のバージョンアップは、機能追加を主体とするもので、特にRAW画像とJPEG画像の同時記録が可能になった点と、キャプチャー優先モードによりテンポよく撮影できるようになった点が、大きなポイントである。 DP1x発売開始から1年弱、DP1シリーズとしては3年半の歳月をかけて熟成が深められてきた。今回のファームウェアにより、いよいよDP1シリーズの最終進化形に到達したように思う。DP1シリーズは、写しだす対象をあるがままに記録するという点で、デジタルカメラの持つ可能性を現実の形にしたデジタルカメラであり、間違いなくデジタルカメラ史上に記憶されるであろうカメラである。 |
【厳選レビュー記事】 ◎デジカメWatch 【新製品レビュー】シグマDP1x
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