【一口コラム】タフネス性能を強化したアウトドアカメラ
ペンタックスのアウトドア用カメラ、WG-3GPS、WG-3、WG-10がリリースされました。このうち、WG-3GPSは最上位モデルとなりますが、WG-3にGPSを追加しただけでなく、気圧や高度の表示が可能なサブLCDの搭載や電子コンパス機能、ワイヤレス給電Qi(チーと読みます)への対応など、アウトドアでの使用を想定したカメラとなっています。
2012年3月に発売されたOptio WG-2 GPSと比較すると、WG-3 GPSには次のような特徴があります。
- イメージセンサーは、有効1600万画素1/2.3型CMOSで同じ。
- レンズは28-140mm相当F3.5-5.5から、25-100mm相当F2.0-4.9に換装。広角側にシフトするとともに、明るいレンズに。
- 12m耐水が14m耐水に強化されるとともに、-10°の耐寒性能を新たに搭載。
- GPSを活用した電子コンパス機能も搭載。
- 手ぶれ補正機能は、電子式からセンサーシフト式に強化。
- レンズ側にサブLCDを搭載。時刻とともに気圧や高度、水深の表示が可能。
- ワイヤレス給電Qi機能を搭載したため、対応機器を使えば無接点充電が可能に。
WG-3GPS(左側)とWG-2GPS(右側)。並べてみると、意外とデザインは異なっています。機能強化に伴い、やや高さが増しています。レンズの右側に見えるサブLCDは便利そうです。
【WG-3 GPSとWG-2 GPSの比較】
機種名 |
WG-3 GPS |
WG-2 GPS |
イメージセンサー |
有効1600万画素
1/2.3型CMOS |
有効1600万画素
1/2.3型CMOS |
レンズ |
25-100mm F2.0-4.9 |
28-140mm F3.5-5.5 |
手ぶれ補正 |
センサーシフトと電子補正の併用 |
電子補正 |
ISO感度 |
ISO125-6400 |
ISO125-6400 |
シャッタースピード |
1/4-1/4000秒 |
1/4-1/4000秒 |
液晶モニター |
3型46万ドット
(サブLED搭載) |
3型46万ドット
(サブLED搭載) |
動画撮影 |
1920 X 1080(30fps) |
1920 X 1080(30fps) |
付加機能 |
14m防水、防塵、耐衝撃、耐寒
GPS、電子コンパス |
12m防水、防塵、耐衝撃
GPS |
インターフェース |
USB、HDMI、AV出力 |
USB、HDMI、AV出力 |
バッテリー |
240枚 |
260枚 |
サイズ
(W x H x D) |
125x64.5x32 mm |
122.5x61.5x29.5 mm |
重さ
(含カード、電池) |
239g/219g |
198g/177g |
レンズが広角側にシフトしていますが、これは水中撮影を考えると好ましいと思います。水中では空中と屈折率が異なるため、同じ焦点距離のレンズでも画角が狭くなります。WG-2の28mm相当では、水中で概ね37mmの画角に相当します。WG-3の25mm相当であれば、水中で33mm相当となりますので、かなり使いやすくなると思います。
WG-3 GPS(左側)とWG-2 GPS(右側)。全体に一回り大きくなっています。WG-3GPSのサブLCDには時刻が表示されていますが、その下に気圧、高度、水深等の表示も表示できます。
WG-3 GPS(左側)とWG-2 GPS(右側)。液晶パネルは、どちらも3型46万ドットです。ボタンの配置が変わっています。
今回、新たに加わったWG-10は、小型軽量なタフネスモデルとして魅力的な機種です。WG-3GPS/WG-3との主な違いは、タフネス性能をやや軽くすることで、ボディを小型軽量化している点です。両機種の性能比較については、WG-10の記事をご参照ください。
WG-3 GPS(左側)とWG-10(右側)。WG-3 GPSの125x64.5x32 mmに対し、WG-10は115.5x58.5x28.5 mmと、かなり小型化されています。重さも、約70g軽量化されました。
WG-3 GPS(左側)とWG-10(右側)。液晶パネルは3型46万ドットから2.7型23万ドットへと一回り小型化されています。
ペンタックスはタフネスモデルを継続的にリリースしていますが、サブLCDの搭載やワイヤレス充電への対応など、実際にアウトドアでの使用にあたって気になる点を丁寧にフォローしている点はさすがだと感じました。タフネスモデルの購入に当たっては、検討に加えるべき1台だと思います。
(2013年 3月 7日 記)
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