【一口コラム】デジタル一眼デザインの新型ミラーレス
ソニーは海外において、新型ミラーレスα3000(海外での正式型番はILCE3000)を正式発表しました。αAシリーズのようなデジタル一眼デザインのEマウントカメラとして以前から噂されていたものですが、その噂が本当であったことが明らかとなりました。
今まで、ソニーのミラーレスカメラNEXシリーズは、薄型でシンプルなデザインを特徴とした機種でしたので、デザイン上もαAシリーズとは完全に違うラインとして展開されてきました。αAマウント機の「完全ミラーレス化」も展望される中、こうした機種が投入されたことは興味深く感じられます。
すでに海外では詳細仕様も発表されています。それによるとα3000の主な特徴は次の通りです。
- イメージセンサーは有効2010万画素APS-C型CMOSで、α58のものと同等。なお、NEX-6やNEX-5R/NEX-5Tは有効1610万画素。
- 設定できるISO感度はISO100-16000で、α58と同じ。
- 0.2型20万ドットの電子ビューファインダーを内蔵。視度補正機構付き。
- 液晶パネルは3型23万ドットで固定式。アスペクト比はNEXシリーズと同じ16:9。
- Wi-Fi機能とNFCも搭載。
- 手ぶれ補正機能が内蔵されているとの事前情報もありましたが、実際には他のNEX同様にレンズ側で対応する方式のようです。
ボディサイズはα58よりも一回り小型・軽量化。(※米国サイトに掲載されている仕様上は101.6mmX68.1mmX38.3mmとかなり小さいですが、実際の写真を見ると120mmX85mmX65mm程度ではないかと思われます。)
- 追記(2013年9月23日):サイズは128x90.9x84.5mmとなります。
- ボディ内USB充電に対応。
【注】当初0.5型20万ドットの電子ビューファインダーと記載しておりましたが、これも仕様表の誤記で、正しくは0.5cm(0.2型)20万ドットのようです。また、先日発売されたネオ一眼DSC-HX300のデザインがα3000に似ていますので、これをレンズ交換式にしたイメージに近いのかもしれません。なお、DSC-HX300のサイズは129.6x93.2x103.2
mmですので、奥行きはともかく幅と高さはほぼDSC-HX300に近い可能性もあります。(2013年8月28日)
【追記】128x90.9x84.5mmが正しいようです。ボディのみの重さも353gとなります。α58は128.6×95.5×77.7mm、492gですので、概ねα58やDSC-HX300と同等サイズです。
サイバーショットDSC-HX300。2013年3月発売で、EVFは0.2型20万ドットです。
α3000(左側)とα58(右側)。α3000のサイズは128x90.9x84.5 mmで、幅はα58とほぼ同等サイズとなります。不明(仕様上は101.6×68.1×38.3mmとなっていますが、写真から判断すると120mmX85mmX65mm程度と思われます)ですがα58の128.6mm×95.5mmと比較すると、サイズは一回りの違いがあります。本体のみの重さは353222gに対し492gと倍以上の差があります。α58のグリップ部上部にあるコントロールダイヤルはα3000では省略されています。
α3000(左側)とα58(右側)。液晶パネルはα58の2.7型23万ドット・チルト可動に対し、α3000は23万ドット・固定式です。アスペクト比もα58の4:3に対し、α3000ではNEXシリーズと同じ16:9のパネルです。
インターフェースはα58と共通する部分もありますが、基本的にはNEXシリーズを踏襲したものとなっています。
α3000(左側)とα58(右側)。モードダイヤルの位置を含め、αAシリーズとは異なる部分が少なくありません。ファインダー部上部にストロボが搭載され、マルチインターフェースシューも設けられています。
【ソニー α3000とα58の比較】
機種名 |
α3000 |
α58 |
イメージセンサー |
有効2010万画素
APS-C型CMOS |
有効2010万画素
APS-C型CMOS |
ISO感度 |
ISO100-16000 |
ISO100-16000 |
ファインダー |
0.2型20万ドット |
0.39型144万ドット |
シャッタースピード |
30-1/4000秒 |
30-1/4000秒 |
液晶モニター |
3型23万ドット |
2.7型46万ドット
チルト可動 |
連写速度 |
3.5コマ/秒
(RAW+JPEGで5コマ) |
8コマ/秒 (RAW+JPEGで5コマ) |
動画撮影 |
1920 X 1080(60i) |
1920 X 1080(60i) |
付加機能 |
ストロボ内蔵 |
ストロボ内蔵 |
インターフェース |
USB、HDMIミニ、Wi-Fi/NFC |
USB、HDMIマイクロ |
バッテリー |
NP-FW50
480枚 |
NP-FM500H
690枚 |
サイズ
(W x H x D) |
128x90.9x84.5 mm
不明
※仕様上は101.6×68.1×38.3mmとなっていますが、写真から判断すると120mmX85mmX65mm程度と思われます。 |
128.6×95.5×77.7mm |
重さ |
- / 353g
282g/222g |
573g/492g |
α3000はEマウントのミラーレスカメラですので、電子ビューファインダーを内蔵したNEX-6と比較してみます。
α3000(左側)とNEX-6(右側)。α3000のサイズは不明(仕様上は101.6×68.1×38.3mmとなっていますが、写真から判断すると120mmX85mmX65mm程度と思われます)ですが、NEX-6の119.9mm×66.9mmと比較すると幅が同等で高さが2cm程度高いようです。本体のみの重さは222gに対しNEX-6は287gと65gの差があります。128x90.9x84.5 mmで、NEX-6の119.9x66.9x42.6mmと比較すると、全体に一回り大きくなります。本体のみの重さは、353gですので、やはりNEX-6の274gよりも重くなります。
α3000(左側)とNEX-6(右側)。液晶パネルはどちらも3型ですが、NEX-6の92万ドット・チルト可動液晶に対しα3000は23万ドット・固定式です。アスペクト比は16:9で同じです。
液晶モニターの右側にガイダンスを表示するインターフェースはNEXシリーズ共通です。
α3000(左側)とNEX-6(右側)。上面のインターフェースを見ると、αAシリーズよりもNEXシリーズに近いことがわかります。モードダイヤルに設定されている項目はNEX-6と同じですが、モードダイヤルの下にあったコントロールダイヤルは省略されています。
【ソニー α3000とαNEX-6の比較】
機種名 |
α3000 |
NEX-6 |
イメージセンサー |
有効2010万画素
APS-C型CMOS |
有効1610万画素
APS-C型CMOS |
ISO感度 |
ISO100-16000 |
ISO100-25600 |
ファインダー |
0.2型20万ドット |
0.5型236万ドット |
シャッタースピード |
30-1/4000秒 |
30-1/4000秒 |
液晶モニター |
3型23万ドット |
3型92万ドット
チルト可動 |
連写速度 |
3.5コマ/秒
(RAW+JPEGで5コマ) |
10コマ/秒
(RAW+JPEGで9コマ) |
動画撮影 |
1920 X 1080(60i) |
1920 X 1080(60p) |
付加機能 |
ストロボ内蔵 |
ストロボ内蔵 |
インターフェース |
USB、HDMIミニ、Wi-Fi/NFC |
USB、HDMIマイクロ、Wi-Fi |
バッテリー |
NP-FW50
480枚 |
NP-FW50
360枚 |
サイズ
(W x H x D) |
128x90.9x84.5 mm
不明
※仕様上は101.6×68.1×38.3mmとなっていますが、写真から判断すると120mmX85mmX65mm程度と思われます。 |
119.9×66.9×42.6mm |
重さ |
- / 353g
282g/222g |
345g/287g |
この両機種を比較してみると、α3000はNEXシリーズのインターフェースを持っていますが、位置づけ的にはNEX-6のちょっと下位あたりになるように思います。米国では、18-55mmレンズキットの価格が399.99ドルとなっていますので、日本円に換算すると4万円弱となるようです。
いずれにしても、日本国内での正式発表が待ち遠しいカメラだと思います。
( by Inaba Kunio)
|