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特集 キヤノン PowerShot S100
1.キヤノン PowerShot S100の位置づけと概要 |
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キヤノン PowerShotS100
by Inaba Kunio
フルモデルチェンジした小型高級コンパクトデジカメ
評価:5.0
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キヤノンのイメージ減ってきたとはいえ、日本にはいまだ多くのカメラメーカーがあり、各々が特色あるデジタルカメラを展開している。逆に言えば、各メーカーのカラーが確立しているからこそ、並存できているのだろう。キヤノンのデジタルカメラについての私のイメージは、「最先端の技術に基づいた機能を、スマートで現代的なデザインで包み込んだカメラ」というものだ。だから、仮に他社で一般的な機能が搭載されていなかったとしても、「キヤノンの技術力が不足しているから」とは考えず、「マーケティング上の理由等によって搭載しなかった」と理解してしまう傾向があるかもしれない。 カメラのデザインにしてもそうだ。キヤノンの高級コンパクトカメラが、他社製品のようにクラシカルなデザインや、意識的に高級感をアピールするような外装であったとしたら、やはり違和感を覚えるだろう。 今回、PowerShot S95の後継機として登場したPowerShot S100は、まさにこうした期待感にこたえる「正統進化モデル」に仕上がっている。 フルモデルチェンジした「S」初代のPowerShot S90からS95への進化がマイナーバージョンアップとしたら、今回はフルモデルチェンジともいうべき大きな変化を遂げている。目立つところでいえば、イメージセンサーのサイズは変わらないものの、有効画素数が約2割アップしている。また、レンズの広角側と望遠側の両方がのばされ、S95までの光学3.75倍ズームが光学5倍ズームとなった。新たにGPS機能が搭載されたことも、大きなポイントの一つである。問題は、これらの仕様上のスペックアップが、実際の描写力にどう影響しているかだ。後ほど、解像力や高感度性能など、描写力を詳細にチェックしてみることとしたい。 【各機種の主な仕様】
一眼レフのサブカメラとしてキヤノンには、一眼レフのサブカメラとしての使い方も視野に入れたコンパクトカメラとして、PowerShot S95とPowerShot G12の2つのラインがある。一口に「サブカメラ」といっても、この両機種の性格は大きく異なる。PowerShot G12は、「一眼レフの代役としてすべてのシーンでそこそこ使えるカメラ」を目指しているのに対し、PowerShot S95は「一眼レフユーザーが気軽に持ち歩け、きちんとした画質で撮影できるカメラ」といったスタンスとなる。つまり、機能や操作性ではG12に及ばないものの、その代わりとして小型軽量なボディを得たわけである。それでは3台目「S」シリーズは、一眼レフのサブカメラとして、どこまで進化したのか。以下、順次チェックをしていきたい。
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