monoxデジカメ比較レビュー
monoxデジカメ比較レビュー サイトマップ monoxデジカメ比較レビュー デジカメレビュー monoxデジカメ比較レビュー デジカメの選び方 monoxデジカメ比較レビュー デジカメ比較 monoxデジカメ比較レビュー monoxブログ
monoxデジカメ比較レビュー 新製品情報 monoxデジカメ比較レビュー デジカメ質問箱 monoxデジカメ比較レビュー デジカメ用語集 monoxデジカメ比較レビュー デジカメリンク monoxデジカメ比較レビュー 運営者情報
トップページ > デジカメ徹底レビュー > キヤノン PowerShot S100 > 4.PowerShot S100の描写力をチェック
特集 キヤノン PowerShot S100

4.キヤノン PowerShot S100の描写力をチェック


キヤノン PowerShotS100  by Inaba Kunio    フルモデルチェンジした小型高級コンパクトデジカメ  評価:5.0

 描写力チェック1:高感度性能

 PowerShot S100の基本感度はISO80で、1/3段ステップでISO6400まで設定可能となっている。ノイズの低減処理方法としては、カメラ内の高感度ノイズリダクションの設定をするか、RAWで撮影を行い、パソコン上での現像段階で実施することになる。なお、RAW撮影を行う場合には、カメラ内での高感度ノイズリダクションは設定できない。

 カメラ内でのノイズ低減は、撮影メニューの中にある「高感度NR」によって設定する。出荷時には「標準」になっているが、「弱」と「強」を含め、3つの中から選択することになる。

 詳細は下記サンプルを確認してほしいが、高感度ノイズリダクションは、ISO1600以上の設定で効果が大きくなるものの、低ISOでもノイズ処理を行っている。とくにブルーの背景など無地の部分は、ノイズリダクション効果を容易に確認することができる。

 下記のサンプルは、ノイズリダクションを弱、標準、強の3段階で各ISO感度の撮影を行ったものである。ISO400までは、ほとんどノイズを感じなく、ISO800でも常用可能だろう。ISO1600になると、暗部で少々ノイズが目立ち始めるが、一般的な撮影では十分使用可能なレベルとなっている。ISO3200も、単に設定できるというレベルではなく、シーンによっては積極的に利用すべきだろう。

 S100は、センサーサイズが据え置かれたまま、画素数が2割ほど増えているため、高感度ノイズに対する影響が気になっていた。S95との比較については別途行うが、S100でもISO800まではほとんどノイズを感じさせない。ISO1600から、若干ノイズが増えてくるが、この傾向はISO6400まで同じで、急にノイズが増えるというものではない。さすがにISO6400の常用は用途を選ぶが、以前のコンパクトカメラのように単に設定できる、というレベルではない。


サンプル画像。左下の赤枠の部分を切り出してある。
画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

ISO80 (左から高感度時ノイズリダクション「弱」、「標準」、「強」)

ISO100 (左から高感度時ノイズリダクション「弱」、「標準」、「強」)

ISO200 (左から高感度時ノイズリダクション「弱」、「標準」、「強」)

ISO400 (左から高感度時ノイズリダクション「弱」、「標準」、「強」)

ISO800 (左から高感度時ノイズリダクション「弱」、「標準」、「強」)

ISO1600 (左から高感度時ノイズリダクション「弱」、「標準」、「強」)

ISO3200 (左から高感度時ノイズリダクション「弱」、「標準」、「強」)

ISO6400 (左から高感度時ノイズリダクション「弱」、「標準」、「強」)



 描写力チェック2:歪曲収差

 PowerShot S100は、35mm換算で24-120mm、光学5倍ズームを搭載している。最近のコンパクトカメラとしてはそれほど目立ったスペックではないが、広角側開放でF2.0をはじめ、比較的明るいレンズが搭載されている。

 S100は広角側と望遠側の両方の焦点域がのばされたため、収差補正がどの程度働いているかがチェックのポイントとなる。全体に、比較的よく歪曲収差の補正がされているが、広角端から周辺部では樽型の収差を確認することができる。35mm換算で50mmあたりまでは同じような収差状況であり、85mm域に入るとわずかに収差が残る程度となる。

 どの焦点域でも、完全に歪曲収差が補正されているわけではないが、撮影に大きく影響するレベルの歪曲ではなく、周辺部の配置に気を使う程度で問題はないだろう。

焦点距離:5.2mm(35mmサイズ換算24mm)

焦点距離:6.0mm(35mmサイズ換算28mm)

焦点距離:7.5mm(35mmサイズ換算35mm)

焦点距離:10.8mm(35mmサイズ換算50mm)

焦点距離:18.4mm(35mmサイズ換算85mm)

焦点距離:21.6mm(35mmサイズ換算100mm)

焦点距離:26.0mm(35mmサイズ換算120mm)


 描写力チェック3:解像力

 解像力テストでは、イメージセンサーとレンズの両方の実力が試される。いつもの通りISO12233準拠チャートを使用して解像力チェックを行った。結果は、コンパクトカメラとしては良好な解像力を示している。

 今回、意外だったのは、中心部においては広角端の解像力が優れていた点だ。周辺部では像の流れが確認できるが、それもF2.8へと1段程度絞れば、実用上問題ないレベルに収まる。詳細は下記のチャートを確認してほしいが、中心部の解像力は、ズーム全域を通じて、35mm換算24mmから28mmあたりが一番優れていた。

 周辺部に関しては、開放では35mm換算で35mmあたりまでは像の流れが確認できる。50mmを超えると、開放でもしっかりとした写りとなっている。このあたりの焦点域からは、解像力の点では開放側での撮影が望ましいだろう。

 S100をチェックしていて感じたのは、ローパスフィルターの効果を弱く設定してあるということだ。そのため、画像の鮮明度はあがるものの、被写体によってはモアレが発生しやすくなる可能性がある。今回のチャートチェックでも、比較的モアレの発生が多いように感じた。

 いずれにしても、これだけコンパクトなカメラであるにもかかわらず、実用上十分以上の解像力を示しているといえるだろう。


ISO12233準拠チャート。中央と左上の赤枠の部分を切り出
してある。画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

5.2mm域(35mmサイズ換算24mm) F2.0


5.2mm域(35mmサイズ換算24mm) F2.8



6.0mm域(35mmサイズ換算28mm) F2.2


6.0mm域(35mmサイズ換算28mm) F3.2



7.5mm域(35mmサイズ換算35mm) F2.2


7.5mm域(35mmサイズ換算35mm) F3.2



10.8mm域(35mmサイズ換算50mm) F2.8


10.8mm域(35mmサイズ換算50mm) F4.0



18.4mm域(35mmサイズ換算85mm) F4.0


18.4mm域(35mmサイズ換算85mm) F5.6



21.6mm域(35mmサイズ換算100mm) F5.0


21.6mm域(35mmサイズ換算100mm) F7.1



26.0mm域(35mmサイズ換算120mm) F5.6


26.0mm域(35mmサイズ換算120mm) F8.0



キヤノン PowerShot S100 BK ブラック【送...

キヤノン PowerShot S100 BK ブラック【送...
価格:39,799円(税込、送料込)

< PowerShot S100 の外観をみる へ

PowerShot S100はS95からどう進化したか へ >

キヤノン PowerShot S100 特集メニュー
1.PowerShot S100の位置づけと概要
2.製品仕様からみたPowerShot S100
3.PowerShot S100の外観をみる
4.PowerShot S100の描写力をチェック
5.PowerShot S100はS95からどう進化したか?
6.結局、PowerShot S100は「買い」か?