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特集 キヤノン PowerShot S100

5.PowerShot S100はS95からどう進歩したか


キヤノン PowerShotS100  by Inaba Kunio    フルモデルチェンジした小型高級コンパクトデジカメ  評価:5.0

仕様と外観の比較

 「S」シリーズの3台目としてリリースされたPowerShot S100。2009年10月の初代S90から2年、前機種のS95からでも1年が経過する中で、どのようにブラッシュアップされているのか、まずは仕様と外観をチェックしてみたい。

 S95と比較したとき、主な違いとしては次の点がある。
  • イメージセンサーは有効1000万画素CCDから有効1210万画素CMOSへ。
  • 高感度設定はISO3200までがISO6400まで可能に。
  • レンズは、35mm換算28-105mmF2.0-4.0が、24mm-120mmF2.0-5.9に。
  • 連写速度は最高1.9コマ/秒から2.3コマ/秒に。新たに9.6コマ/秒のハイスピード連写機能も搭載。
  • 動画はHD対応からフルHD対応に。
  • 新たにGPS機能を搭載。
  • 横幅、縦幅はほぼ同じものの、厚さは3mm程度薄型化。
 ちなみに、S95発売開始時点の実売価格は4万円強であり、S100の方がやや高価でのスタートとなっている。

 写真で見た時には、S100はかなりデザインが変わったとの印象を持っていたが、実際に並べてみると、やはり「S」シリーズとしてのテイストである。ボディ横幅は短くなったが、高さが高くなっている。S100を正面から見ると、右手側のグリップが特徴的である。
           (左側がS95、右側がS100。以下の写真も同様)


 背面側。ボタン配置は基本的に共通するものの、機能が若干変更されている。また、背面にも親指の部分にゴムグリップが新設されている。表面のグリップと合わせ、ホールディングのしやすさは格段に向上している。

 上面からのアングル。厚さがかなり薄くなっていることがわかる。また、上面のリング機能設定ボタンが背面に移されたため、すっきりとしたデザインになっている。

 下面からのアングル。三脚座の位置やバッテリー蓋など、基本的なレイアウトは同じである。なお、S100のS/Nは008xxだった。

 ボディ左側側面。左側のストラップ取付位置は同じ。ブラックカラーではほぼ同様の表面処理がされている。

 右側側面。外部接続端子の位置がやや前側にシフトしている。内蔵されている端子自体は同じ。右側ストラップ取付位置も前にシフトされたため、カメラを両吊したときに「おじぎ」がしにくくなるよう改良されている。

 電源を入れた状態。内蔵ストロボは、ストロボの設定により、自動的にポップアップ・収納される。ストロボの機能もほぼ同じ。

 右斜め前から見た状態。レンズ周りのリングコントローラーは、厚さ自体は変わっていないものの、指がかかるギザギザの部分の幅が広げられており、より操作がしやすくなっている。


描写性能比較

 S95とS100の大きな違いの一つは、搭載されているイメージセンサーが、有効1000万画素CCDから、有効1210万画素CMOSセンサーに変わった点である。正式に発表されているわけではないが、S100のセンサーはキヤノン自社製であり、センサーの持っている実力をより引き出しやすいと言えるかもしれない。S100には、最高9.6コマ/秒のハイスピード連写機能が新たに搭載されてが、これもセンサーを変更したメリットだろう。

 この両者の描写力テストの結果、高感度性能、解像力の面で、明らかにS100がS95を上回っていることが確認できた。また、ここには掲載していないが、歪曲収差に関してはS95とS100はほぼ同様の傾向を示していた。広角側周辺部では、ややS95の方が歪曲収差が大きく出ているように感じた。

高感度性能比較

 S100の基準感度は、S95同様ISO80であるが、設定できる最高感度がISO3200からISO6400へと1段分アップしたとともに、高感度ノイズリダクションの設定も可能となった。S100はセンサーサイズが同じまま画素数が増えているため、条件的には厳しくなっているが、実際の高感度性能を比較してみると、ノイズレベルは明らかに低減している。S95も決して悪くはなかったが、ISO400を超えるとノイズが出始め、概ねISO1600あたりまでが一般的な常用範囲であった。

 詳細は下記サンプルを確認してほしいが、ざっくり言えば1段から1段半程度、高感度性能が向上している。また、S100のノイズは画像の破たんが表れにくく、ISO6400の最高感度でも、それなりに使える気がする。このあたりの処理のうまさは、さすが自社製センサーを搭載したメリットだろう。


サンプル画像。左下の赤枠の部分を切り出してある。
画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

ISO80 ノイズリダクション標準
(左からS100、S95)

ISO100 ノイズリダクション標準
(左からS100、S95)

ISO200 ノイズリダクション標準
(左からS100、S95)

ISO400 ノイズリダクション標準
(左からS100、S95)

ISO800 ノイズリダクション標準
(左からS100、S95)

IS1600 ノイズリダクション標準
(左からS100、S95)

IS3200 ノイズリダクション標準
(左からS100、S95)

ISO6400 ノイズリダクション標準
(S100のみ。S95は設定不可)

解像力比較

 S95、S100とも、中心部においては広角側の解像度が比較的優れていたため、両方の焦点距離をあわせ6mm(35mm換算約28mm)でのチェックを行った。設定ISO感度は、どちらもISO80。
 結果は、明らかにS100の方が解像力は上回っている。S95もコンパクトカメラとしては決して悪くはないものの、S100はさらによい解像力を示した。今回はレンズとイメージセンサーの両方が新しいものに変わったため、この解像力の差がイメージセンサー側なのかレンズ側なのかはわからないが、一部のネット上で酷評されているS100の描写力は、実際には解像力の面でもS95を上回っていることを確認することができた。

  焦点距離:約6mm(35mm版換算28mm)
 絞り値:S100/F3.2 S95/F2.8 (開放絞りから1段絞った状態)
 使用チャート:ISO12233準拠チャート


(下図は、図の赤枠の部分を等倍で切り出したもの。)

PowerShot S100




PowerShot S95




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1.PowerShot S100の位置づけと概要
2.製品仕様からみたPowerShot S100
3.PowerShot S100の外観をみる
4.PowerShot S100の描写力をチェック
5.PowerShot S100はS95からどう進化したか?
6.結局、PowerShot S100は「買い」か?