東京オリンピック2020でデジカメはどう変わる?


東京オリンピック2020 TOKYO OLYMPIC
昨日、2012年夏季オリンピック&パラリンピックの開催地が東京に決定しました。1964年の東京オリンピックから56年ぶりで、同一都市での複数回開催は、ロンドン(1908年、1948年、2012年)、ロサンゼルス(1932年、1984年)、パリ(1900年、1924年)、アテネ(1896年、2004年)に続く5都市目であり、アジアでは初となります。

まだ日本国内でオリンピックが開催されるという実感はわきませんが、早くも東京オリンピックに向けてどのようなデジカメを用意したらいいか、考えてらっしゃる方もいるのではないかと思います。

2020年夏ということは、今から7年後と言うことになります。まずは、この時にどのようなデジタルカメラが展開されているかについて考えてみたいと思います。


今から7年前の2006年、どのようなデジカメが発売されていたかというと、デジタル一眼レフではキヤノンのEOS KissデジタルXやEOS30D、ニコンはD2X、D80、D40、オリンパスE-330、パナソニックDMC-L1、ペンタックスK100D、K10D、*istDL2、ソニーα100がリリースされています。コンパクトカメラでは、富士フイルムFinePixF30、リコーR5も2006年の発売で、その他にも面白いところではエプソンからMマウントのレンズ交換式デジカメR-D1sなどがあります。

これらのデジカメを見て感じるのは、現時点でも十分実用的なレベルに達しているということです。もちろん解像力や高感度性能などの描写力や機能面では、最近のデジカメに太刀打ちできませんが、防湿庫に保管しっぱなしにするにはもったいない実力を持っています。これらのカメラでも撮影環境が良ければ、最新カメラと遜色ない写真を撮ることも可能だと思います。
この7年間を振り返ると、デジタルカメラは格段に進化しているのは事実ですが、7年前のカメラが博物館送りになるほどには変わっていない、と言えるかもしれません。

しかし、さらに7年前となる1999年のことを考えると、デジカメにとっての7年間は決して短くないこともわかります。1999年はキヤノンEOS KissIIIやペンタックスMZ-7、コンタックス645などのフィルムカメラが投入された年であり、新しいデジタル一眼レフの市場を拓いたニコンD1が登場した年でもあります。
現在のデジタルカメラにつながる萌芽が吹き出したのが1999年であるとすれば、それからの7年間でほぼ完成形に到達することができたと言えます。

それでは、これからの7年感は、1999年からの7年間のように新たな飛躍を遂げる期間となるのか、あるいは2006年からの7年間のように熟成を深める7年間となるのか、それは現時点ではだれにもわからないことです。
とはいえ大胆に予測をすれば、私は1995年頃からのデジカメ創世記に匹敵するような変化を、これからの7年間で遂げるのではないかと思います。現在すでに進みつつある通信や動画との連携だけでなく、映像記録・作成機器として、新しい姿へと大きく変化している可能性は、決して小さくないと考えています。

なお、初代iPhoneが発表されたのは2006年の翌年、2007年1月でした。この7年間で携帯電話やパソコンのあり方は根底から塗り替わったことを考えると、デジタル機器にとっての7年間はやはり「あっという間」なのだろうと思います。