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特集 サイバーショット DSC-RX1
1.サイバーショット DSC-RX1の位置づけと概要 |
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ソニー サイバーショット DSC-RX1
by Inaba Kunio
デジタル一眼レフを超えた描写力のコンパクト 評価:5.0
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デジタル一眼レフを超えた描写力9月にソニーの新型サイバーショット、DSC-RX1が発表されたとき、シグマのDP1が初登場した2007年の展示会のことを思い出しました。「コンパクトサイズのボディの中に大型センサーを搭載する」というコンセプトのカメラは、フィルム一眼レフのサブカメラとしてコンタックスTシリーズやニコンの35Ti、ミノルタTC-1を購入したような人々が求め続けていた製品であり、DP1シリーズは営業的にも大成功につながった機種でした。今回登場したDSC-RX1は、そうしたコンセプトをさらに突き詰めた製品であると思います。35mmフルサイズのイメージセンサーに、35mmF2.0の単焦点レンズを搭載したカメラが生み出す描写力には、ハイエンドのデジタル一眼レフに高性能レンズを装着しなければ立ち向かうこともできません。まさに、究極のコンパクトカメラであり、間違いなく歴史に残るカメラになると思います。発売開始時点の店頭実売価格は、概ね23~24万円程度となっていますが、イメージセンサーとレンズ、丁寧につくられたボディを考えると、仮に2倍の価格であったとしてもそれなりに市場に受け入れられるのではないでしょうか。
DSC-RX1(左側)とDSC-RX100(右側)。比較的小型なコンパクトカメラと比較すると、やはりDSC-RX1は一回り大きくなります。
DSC-RX1(左側)とα99(右側)。同じサイズのイメージセンサーを搭載しているα99のサブカメラとしてみると、DSC-RX1は十分「小型コンパクト」であると言えます。
一口コラムにも記載されていますが、改めてサイバーショットDSC-RX1のポイントを整理すると、次のようになります。
DSC-RX1が想定しているユーザー層DSC-RX100のパンフレットには、「1.0型の高画質が、ついに、手のひらに。」というキャッチコピーが掲載されていました。DSC-RX1では、この表現が「フルサイズの描写力を、手に収める。」とさらに進められています。「このカメラでしか撮れない画がある。 妥協なき画質と小型化への情熱は、レンズ一体型に行き着いた。 レンズからイメージセンサーまですべてを最適化することで、 かつてない次元の描写力を実現しつつ、手に収まるサイズに凝縮。 コンパクトデジタルカメラの常識をはるかに超える一台が完成した。 どんな時も理想の画質を。その願いが、ついにかなう。」 パンフレットのコピーは、一般的に誇大な表現となるものですが、DSC-RX1については、文字通りそのまま受け止めることができるカメラであると思います。 それでは、どのようなユーザーがDSC-RX1を使うと幸せになれるのでしょうか。 やはり、まず第一に、フルサイズのデジタル一眼レフを使っている方のサブカメラ、となります。サブカメラと言っても様々な使われ方がありますが、たとえば宿泊を伴う旅行にデジタル一眼レフと一緒に持っていき、食事で外出するときに肩にぶらさげていくような使い方がしっくりきます。 もう一つは、ちょっと贅沢な使い方かも知れませんが、普段の持ち歩き用カメラです。35mmは、単焦点レンズとしては一番使いやすい焦点距離と言われています。また、被写体に寄ったり離れたり、あるいは開放での描写と絞り込んでの描写と、ひとつのレンズで様々な楽しみ方ができるレンズでもあります。明るいレンズと高感度性能の高いフルサイズセンサーの組み合わせは、暗めの屋内でも問題なく撮影可能となりますので、この1台でほとんどのシーンに対応できるはずです。 それでは実際に、「フルサイズの描写力を、手に収める。」ことができるのか、サイバーショットDSC-RX1の実力をテストしてみます。 |