【被写界深度】
ある点にピントを合わせた場合、実際にはその前後一定の範囲までもピントが合った状態となる。 その範囲のことを被写界深度という。
被写界深度は、レンズの絞り、焦点距離、被写体との距離によって決定される。レンズの絞りを開け、焦点距離の長いレンズを使用し、被写体に近付いて撮影すると、被写界深度は浅くなる。
また、被写界深度は、焦点面の手前側に浅く、向こう側に深くなる。
被写界深度を速写に活用することもできる。たとえば焦点距離28mmのレンズをF8に絞り、3mのところにピントを合わせておくと、1.5mから無限遠までが被写界深度内に入るので、いちいちピント合わせをせずにスナップ撮影が可能となる。
ただし、被写界深度内にあっても、厳密にピントが合っているわけではないことに注意が必要である。被写界深度は、厳密には許容錯乱円(人間の目にはピントが合っているように見える範囲)の大きさによって変わってくるが、これは撮像素子のフォーマットや、最終鑑賞方法としてどこまで拡大するのかによっても異なってくる。たとえば、Lサイズのプリントではピントが合っているように見えても、全紙大に拡大して近くで見るとピントのずれがわかることもある。
レンズによっては、被写界深度を示す指標がついているものもある。上記は、絞りをF16にしてピント位置を6m位のところに設定すれば、3m弱から無限遠までが被写界深度に入ることを示している。(Nikon
AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G)
F2.8 F4.0
F5.6 F8.0
F11 F16
※ソニー α55 DT30mmF2.8 Macro SAM SAL30M28
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【関連項目】
無限遠
絞り
焦点距離
F値
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