【お勧めのミラーレスカメラ】 2012年3月版

　上級機からエントリー機まで、急増しているミラーレスカメラの中で、ズバリお勧めの機種です。

【注意事項：選択の視点】

　どのような場面で、どのような方が、何を撮影するのかによって、最適なデジタルカメラは変わってきます。ここでは、はじめてデジタルカメラを購入される方や、これから腰を据えてデジカメを勉強しようと考えている方を想定しています。そのため、レンズがセットになっている場合には、基本的にそれを含めて対象としています。
　また、後継機種が発売されている場合には、旧機種が併売されていても、後継機種のみを対象とします。

●予算制約がない方にお勧めのミラーレスカメラ

第１位：ソニー αNEX-7 レンズキット　　12万円前後
第２位：オリンパス OM-D E-M5レンズキット　　12万円前後(2012年3月発売予定)
第３位：ニコン 1 V1ダブルズームキット　　9万円前後
次点：富士フイルム X-Pro1　　13万円前後

　一口にミラーレスカメラと言っても、実際にはデジタル一眼レフよりもさらに幅広いジャンルに成長しています。そうした中から、初心者にとっても使いやすい、わかりやすいカメラということで選択しました。

　第１位のNEX-7は、一般的なデジタル一眼レフと同じイメージセンサーを搭載しており、画質面ではミラーレスカメラの中でトップレベルとなります。また、電子ビューファインダーを内蔵しているなど、機能的にもハイエンドの機種です。人気機種のため、まだ潤沢に在庫があるわけではありませんが、前回よりもやや値段が下がっているのもプラス要因です。
　【ソニー αNEX-7 詳細レビュー記事はこちらをご覧ください。】

　第２位には、オリンパスの新機種OM-D E-M5をあげました。オリンパス初めての電子ビューファインダー内蔵ミラーレスカメラというだけでなく、防塵防滴性能を含めかつてのOM一桁シリーズを髣髴とさせる高い完成度を持っています。マイクロフォーサーズ規格のため、ミラーレスカメラの中では一番レンズ資産が豊富に用意されている点も評価しました。

　第３位のV1は、全体としてのバランスが良く、動画を含めたオートフォーカス性能の高さを評価しました。カメラのインターフェースはコンパクトカメラに準じていますので、はじめてミラーレスカメラを使われる方にとってもわかりやすいと思います。V1も、前回よりも値ごろ感が高まっています。
　【ニコン 1 V1 詳細レビュー記事はこちらをご覧ください。】

　次点には、富士フイルムのX-Pro1をあげました。この機種は、クラシカルなボディデザインだけでなく、光学ファインダーと電子ビューファインダーを複合させたハイブリッドマルチビューファインダーや、新設計のAPS-Cサイズイメージセンサーが魅力的です。絶対的な価格はやや高く、レンズの品ぞろえもこれからではありますが、ミラーレスカメラの新しい分野を切り開く魅力を持ったカメラだと感じました。
　【富士フイルム X-Pro1 詳細レビュー記事はこちらをご覧ください。】

●概ね10万円以下でお勧めのミラーレスカメラ

第１位：ニコン 1 V1ダブルズームキット　　9万円弱
第２位：オリンパス PEN Lite E-PL3ダブルズームキット　　6万円前後
第３位：ソニー αNEX-5N ダブルズームレンズキット　　10万円弱
次点：パナソニック LUMIX DMC-GX1電動ズームレンズキット　　6万円前後

　デジタル一眼レフと比べると、ミラーレスカメラの価格帯はやや低いため、このクラスのカメラにも上級機に近い機能が備わっており、長く使い続けることが可能な機種となっています。

　１位のニコンV1は、予算制限なしのクラスでも2位にあげた機種です。全体としてのバランスの良さや、ミラーレスカメラの中ではトップレベルのオートフォーカス性能は、動画撮影でも活躍すると思います。発売開始から半年近くとなり、値段も当初よりはかなりこなれてきたのも魅力的です。
　【ニコン 1 V1 詳細レビュー記事はこちらをご覧ください。】

　２位のE-PL3は、カメラ本体の機能も魅力的ですが、ダブルズームセットで購入できる点を評価しました。撮影機能はE-P3と同等であるだけでなく、バリアングル液晶である点もポイントとなりました。この機種も、価格的にさらに魅力が増しています。

　３位のNEX-5Nは、外付電子ビューファインダーにも対応しており、長く安心して使える機種です。前回はダブルレンズキットでしたが、今回はダブルズームのキットを購入できるようになったため、これだけで一般的な撮影には十分対応できるようになりました。Eマウントレンズもラインアップが徐々に充実してきています。

　次点のDMC-GX1は、前回は無差別級でも次点にランクインした機種です。デザインとともに、画質や機能面でも、ミラーレスカメラの中でトップクラスの中身となっています。また、発売当初よりも購入しやすい価格帯へ移ってきている点も魅力的です。
　【パナソニック DMC-GX1 詳細レビュー記事はこちらをご覧ください。】

●概ね5万円以下でお勧めのミラーレスカメラ

第１位：パナソニック LUMIX DMC-G3ダブルレンズキット　　5万円弱
第２位：ニコン 1 J1ダブルズームキット　　5万円弱
第３位：ソニー αNEX-C3 ダブルレンズキット　　5万円弱
次点：オリンパス PEN mini E-PM1ツインレンズキット　　5万円前後

　5万円以下のクラスにも、実力派が揃っています。前回と比較すると、ダブルズームのセットで購入できる製品が増えた点が大きく変わっています。第３位と次点は、標準ズームと薄型レンズのセットとなりますが、必要であればあとからレンズを揃えられるという点は、レンズ交換式カメラの魅力でもあります。

　１位としてパナソニックのG3を選びました。前回よりも価格が低下したため、このクラスでダブルズームのセットを購入できるようになった点を評価しました。カメラの機能的にはGH2とほぼ同様であり、パナソニックの中でハイエンドクラスと評価できると思います。電子ビューファインダーも高精細の液晶パネルが使用されており、視認性は高くなっています。

　２位には、ニコンのJ1ダブルズームキットを選びました。前回は金額的に上のクラスだった製品が、今回はこちらでの評価が可能になりました。ニコンのミラーレスカメラは、電子ビューファインダー以外の機能はほとんど同じであり、コンパクトカメラのような撮影スタイルに慣れている方であれば、むしろ積極的にJ1を選択されることをお勧めします。
　【ニコン 1 J1 詳細レビュー記事はこちらをご覧ください。】

　　３位には、ソニーのαNEX-C3ダブルレンズキットを選択しました。この機種も、前回よりも値段が下がった機種です。小型軽量なボディの中に、一般的な一眼レフと同等サイズのイメージセンサーを搭載している点が魅力的です。

　次点のE-PM1は、撮影機能はE-P3やE-PL3と同等であり、お買い得機でもあります。E-PL3と比較すると、液晶が固定化されている点が大きな違いとなりますが、その分、軽量で安価となっています。薄型レンズと標準ズームレンズのキットのため、必要であれば望遠ズームを別途用意する必要があります。