【一口コラム】 18倍ズームを搭載した多機能コンパクト
富士フイルムのFinePixF820EXRとFinePixF900EXRは、コンパクトタイプのデジカメの中でも高倍率ズームと多機能性が特徴となります。FinePixF820EXRはFinePixF900EXRとともに、2012年8月に発売開始となったFinePixF800EXRの後継機となりますが、ズームレンズや機能面を絞ることで価格面を重視しています。
FinePixF820EXR(左)とFinePixF800EXR(右)。基本的なデザインは共通していますが、搭載しているレンズが異なります。
FinePixF820EXR(左)とFinePixF800EXR(右)。ボタン関係のインターフェースも共通です。液晶パネルは3型46万ドットから3型92万ドットへと高精細化されました。
FinePixF800EXRとの主な違いは次の通りです。
- イメージセンサーはどちらも1/2型有効1600万画素CMOSセンサーです。
- F820EXRの画像処理エンジンはEXRプロセッサーIIとなり、処理速度が2倍以上に向上しています。それにより、起動速度や連写スピード等が高速化されました。
- 液晶モニターは同じ3型ですが、46万ドットから92万ドットへと高精細化されています。
- フルHDでの動画撮影が、30fpsから60fpsへと向上しています。
- ボディサイズと重さは、ほぼ同等です。
- F800EXRに搭載されていたWi-Fiや赤外線通信機能は、F820EXRでは省略されました。
FinePixF820EXRの主な仕様をFinePixF800EXRと比較すると、次のとおりとなります。
【FinePixF820EXRとF800EXRの比較】
機種名 |
FinePixF820EXR |
FinePixF800EXR |
イメージセンサー |
有効1600万画素
1/2型 EXR CMOS |
有効1600万画素
1/2型 EXR CMOS |
レンズ
(35mm相当) |
25-450mmF3.5-5.8 |
25-500mmF3.5-5.3 |
ISO感度 |
ISO100-12800 |
ISO100-12800 |
シャッタースピード |
1/4-1/2000秒 |
1/4-1/2000秒 |
液晶モニター |
3型92万ドット |
3型46万ドット |
連写速度 |
9コマ/秒 |
11コマ/秒 |
動画撮影 |
1920 X 1080(60fps) |
1920 X 1080(30fps) |
インターフェース |
USB、HDMIミニ |
USB、HDMIミニ |
付加機能 |
- |
Wi-Fi/赤外線通信 |
バッテリー |
NP-50A
250枚 |
NP-50A
300枚 |
サイズ
(W x H x D) |
105.1x63.3x36 mm |
105.1x63.3x36 mm |
重さ
(含カード、電池) |
230g/210g |
232g/212g |
また、一緒に発売となったFinePixF900EXRとの主な違いは次の通りです。
- イメージセンサーはF900EXRは像面位相差方式も組み込んだ新世代EXR CMOS II センサーですが、F820EXRはF800EXRと同じEXR
CMOSセンサー。
- 画像処理エンジンはF820EXRもEXRプロセッサーIIです。
- F900EXRはRAWに対応していますが、F820EXRはJPEGのみです。
- レンズはF800EXRの25-500mmF3.5-5.3に対し、F800EXRは25-450mmF3.5-5.8と、ズーム倍率に差があります。
- F820EXRにはWi-Fiや赤外線通信機能は搭載されていません。
- ボディサイズと重さは、ほぼ同等です。
FinePixF820EXR(左側)とF900EXR(右側)。F820EXRは、F800EXRを踏襲したデザインです。
FinePixF820EXR(左側)とF900EXR(右側)。液晶パネルはどちらも3型92万ドットのものです。
FinePixF820EXR(左側)とF900EXR(右側)。F900EXRの電源ボタンの下にあるのは赤外線通信ポートです。F800EXRではWi-Fiや赤外線通信機能は省略されています。
発売開始時のFinePixF820EXR実売価格は2万4千円程度でした。現在は1万5千円前後となっているF800EXRは発売時点では3万円台でしたので、機能を絞った分、廉価となっています。
(2013年 3月19日 記)
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