【一口コラム】 実像式ファインダーの進化
X10が発売となった2011年10月から約1年半、後継機のX20が登場しました。発売はX100Sと同じ2月16日の予定で、実売価格は7万円程度の見込みです。X10は6万円前後でしたので、やや高価でのスタートとなるようです。
X10からの主な進化ポイントは、
- イメージセンサーの有効画素数は1200万画素と同じですが、ローパスフィルターレス「X-Trans CMOS II」となっています。画像処理エンジンも「EXR
Processor II」に進化したことで、解像感が25%、ノイズも30%軽減されています。
- 像面位相差方式とコントラスト方式を自動で切り換える「インテリジェントハイブリッドAF」。
- 実像式光学ファインダーの中にデジタルトランス液晶を搭載し、ファインダー内にフォーカスエリア、シャッター速度、絞り値などの撮影情報を表示。
- 動画性能が、フルHD(60fps)に対応。
- 連写性能も12コマ/秒に強化。
といった点で、X10と比較すると中身が一新されたと言ってもよい進化だと思います。
X20の主な仕様をX10と比較すると、次のとおりとなります。
【X20とX10の比較】
機種名 |
X20 |
X10 |
イメージセンサー |
有効1200万画素
2/3型 CMOS |
有効1200万画素
2/3型 CMOS |
レンズ |
7.1-28.4mm F2.0-2.8
(35mm換算:約28-112mm) |
7.1-28.4mm F2.0-2.8
(35mm換算:約28-112mm) |
ファインダー |
アドバンスト光学ファインダー
(デジタルトランス液晶搭載) |
マニュアルズーム連動型
実像式光学ファインダー |
ISO感度 |
ISO100-12800 |
ISO100-3200
(拡張でISO12800まで) |
シャッタースピード |
30-1/4000秒 |
30-1/4000秒 |
液晶モニター |
2.8型46万ドット |
2.8型46万ドット |
連写速度 |
12コマ/秒(JPEGで11コマ) |
7コマ/秒 |
動画撮影 |
1920 X 1080(60fps) |
1920 X 1080(30fps) |
インターフェース |
USB/マイク出力、HDMI mini |
USB、HDMI mini、ビデオ出力 |
バッテリー |
270枚 |
270枚 |
サイズ
(W x H x D) |
117×69.6×56.8mm |
117×69.6×56.8mm |
重さ
(含カード、電池) |
353g/333g |
350g/330g |
この他にも、ファインダー接眼部にアイセンサーが搭載されましたので、光学ファインダー内の情報表示と合わせ「使えるファインダー」となっています。
X20(左側)とX10(右側)。右上の「X20」のロゴで識別できますが、形状はほぼ同じです。なお、X20では新たにシルバーボディが追加されています。
X20(左側)とX10(右側)。細かいところでは、ファインダー接眼部の右にアイセンサーが追加されるとともに、右下にあったRAWボタンがQ(クイック)ボタンに変更されています。
今回の進化ポイントでは、やはり実像式光学ファインダー内に情報表示ができるようになった点が一番のポイントのように思います。フォーカスエリアや合焦状態、シャッタースピード等の情報が表示されますので、一眼レフの光学ファインダーに準じた使い勝手に進化していることが期待できます。このあたりの見え方も、ぜひ評価してみたい点です。
(2013年 1月 8日 記)
「世界中から想定以上の反響と引き合いがあったため、初回出荷に必要十分な台数を確保するために1週間の生産期間を設けるため」に、X100Sとともに発売が2月23日となりました。購入を予定されている方はご注意ください。
(2013年 1月30日 記)
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