「明るいレンズのタフネス・コンパクト」三代目 【オリンパス STYLUS TG-3 Tough】
オリンパスから、明るいレンズを搭載したタフネスコンパクト、STYLUS TG-3 Toughが発表されました。型番からもわかる通り、これは2013年2月に発売となったSTYLUS TG-2 Toughの後継機で、約1年強での世代交代となります。初代TG-1(製品レビュー:2012年6月発売)からTG-2へは、防水性能の強化と絞り優先モードの搭載がメインのブラッシュアップモデルでしたが、TG-3ではイメージセンサーが有効1600万画素へと高画素化されるとともに画像処理エンジンも進化するなど、カメラとしての中身に手が入っています。
STYLUS TG-2 Tough。有効1200万画素1/2.3型CMOSセンサーを搭載しています。レンズは、初代TG-1から25-100mm相当F2.0-4.9を引き継いでいます。
まずは前機種STYLUS TG-2 Toughと外観を比較してみたいと思います。
STYLUS TG-3 Tough(左側)とTG-2(右側)。ボディ形状やサイズはほとんど同じですが、グリップ部分のデザインが新しくなっています」。
STYLUS TG-3 Tough(左側)とTG-2(右側)。液晶パネルはどちらも3型ですが、TG-2では61万ドットの有機ELパネルでしたが、TG-3では46万ドットのTFTパネルとなっています。ズームレバーがボディ上面に移され、モードダイヤルなどが全体的に上にシフトしています。
STYLUS TG-3 Tough(左側)とTG-2(右側)。ボディ上面も似ていますが、ズームレバーがシャッターボタンの右側に移されるとともに、電源ボタンも動作方式が変わっています。TG-3では新たにWi-Fiが搭載されましたので、そのアンテナ表示がGPS部にされています。上から見ると、グリップ部分がわずかながら大型化され、ホールド感の向上が図られていることがわかります。
STYLUS TG-3 Toughの主な特長は次の通りです。
- イメージセンサーはTG-2の有効1200万画素から有効1600万画素に高画素化されました。タフネス機TG-835/TG-850やネオ一眼SP-100EE、PENデザインの高倍率機STYLUS SH-1と同じセンサーです。
- 画像処理エンジンもTruePic VIから、SH-1等と同世代のTruePic VIIに進化しています。
- レンズはTG-1、TG-2と同じ25-1000mm相当F2.0-4.9を搭載しています。屈折光学系のレンズとしては明るいレンズがシリーズの特長となっています。
- 液晶モニターは3型のままですが、61万ドットの有機ELパネルから、46万ドットのTFTパネルに変わっています。
- 引き続きフルHD対応の動画撮影機能を搭載しています。120fps、240fpsのハイスピードムービーも引き継いでいます。
- GPS機能に加えてWi-Fiも内蔵しました。Wi-Fiはスマートフォン等によるリモート操作にも対応しています。GPS機能については、新たにロシア版GLONASSや日本版QZSS(Quasi-Zenith Satelites System:準天頂衛星システム)にも対応しています。
- マクロ機能が強化され、新たに「顕微鏡モード」が搭載されました。通常で6.9倍、超解像ズーム併用で13.8倍、デジタルズーム併用で44.4倍の拡大ができます。
- 撮影モードでは、TG-2までのマジックモードに代わり、OM-DやPENと同じアートフィルターを搭載しています。
- ボディサイズはほぼ同じですが、重さは14g重くなっています。
マクロ撮影用のアクセサリー「LEDライトガイドLG-1」も用意されました。これは、内蔵フラッシュの光をリングライトのようにまわしこむためのアダプターです。右側の写真が装着時の状態です。
TG-3では、STYLUSシリーズ最新の描写性能が搭載されるとともに、GPSの進化とWi-Fiの内蔵、顕微鏡モードなど、前機種から大きく進化していることがわかります。6月上旬の発売を控えすでに店頭では予約も受け付けられています。予約価格は概ね4万8千円程度となっていますので、TG-2登場時の価格よりもやや高めとなりそうです。現時点のTG-2の実売価格は3万円台半ばですので、概ね1万円強の価格差ですが、描写性能や機能面の強化を考えると、やはり新型の方がお勧めだと思います。
( by Inaba Kunio)
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