クラシカルなデザインのナノ一眼 【ペンタックス Q-S1】
リコーから、ペンタックスブランドの新型ナノ一眼、Q-S1が発表されました。Q-S1は、2013年7月に発売開始となったQ7のデザインをクラシカルなものに変えるとともに、ソフト面でもブラッシュアップがされた機種です。初代ナノ一眼Qに対するQ10のような位置づけのカメラと言えるかもしれません。
歴代のQシリーズ。左から初代Q、Q10、Q7、Q-S1。外装は初代はマグネシウム合金でQ10以降は樹脂製といった違いはありますが、基本的なデザインテイストは引き継がれています。
PENTAX Q7。2013年7月の発売で、センサーが1/1.7型に大型化されました。
まずは、Q-S1の特長について、主なポイントを見てみたいと思います。
- イメージセンサーはQ7と同じもので、有効画素数1240万画素、総画素数1276万画素の1/1.7型CMOSセンサーが搭載されています。画像処理エンジンも引き続きQ ENGINが採用されましたので、基本的な描写性能はQ7と同じと思われます。
- 対応しているISO感度は、ISO100-12800で、Q7と同じです。
- オートフォーカスもQ7と同じコントラスト方式で、EV0-18まで対応している点も同じです。
- 電子ビューファインダーには対応していません。
- 動画撮影はフルHD(30p)に対応しています。
新たに動画撮影中にもピントを合わせ続けられるコンティニュアスAFが可能となりました。
- Wi-Fiは引き続き非搭載ですが、無線LAN機能内蔵のEye-Fiカードの使用は可能です。
- 連写性能もQ7を踏襲しており、最高で5コマ/秒での連写が可能です。連続撮影可能枚数は、5コマ/秒で5枚、1.5コマ/秒で100枚(いずれもJPEG)で、これもQ7と同じです。
- シャッターは30〜1/2000秒、レンズシャッター搭載レンズでのNDフィルターにも対応しています。シンクロ同期は、レンズシャッター使用時では内蔵フラッシュで1/2000秒、外付フラッシュで1/250秒、電子シャッターでは1/13秒までで、これもQ7と同じです。
- ソフト面では、スマートエフェクトでレトロ感のある「アンティーク」とおしゃれな退色感のある「フェードカラー」が追加されました。
- バッテリーシステムも同じで、260枚まで撮影可能です。
- ボディサイズは幅が3mm大きくなるとともに、重さも3g増していますが、ほぼQ7と同等です。
Q-S1(左側)とQ7(右側)。ボディデザインが変わり、初代Qにも似たクラシカルなテイストとなっています。Q7にあったグリップがなくなり、丸形の指留となっています。なお、リモコン受光部は丸形指留上に引き続き搭載されています。
Q-S1(左側)とQ7(右側)。インターフェース部分はほぼ共通です。液晶モニターも3型46万ドットで非タッチタイプが引き続き搭載されています。
Q-S1(左側)とQ7(右側)。ボディ上面のレイアウトもほぼ同じですが、ボディ両側の曲線が特徴的です。モードダイヤルに設けられている項目も同じです。ボディサイズは3mmほど幅が広がっています。
【ペンタックスQ-S1とQ7の比較】
機種名 |

Q-S1 |

Q7 |
イメージ
センサー |
有効1240万画素
1/1.7型CMOS |
画像処理
エンジン |
Q ENGINE |
マウント |
ペンタックスQマウント |
ISO感度
静止画 |
ISO100-12800 |
オート
フォーカス |
コントラスト検出式
EV0〜18(ISO100) |
シャッター
スピード |
30-1/2000秒 |
ファインダー |
- |
液晶モニター |
3型46万ドット |
連写速度 |
5コマ/秒 |
動画撮影 |
1920x1080(30p) |
バッテリー |
D-LI68
260コマ |
サイズ
(W x H x D) |
105x58x34 mm |
102x58x33.5 mm |
重さ |
203g / 183g |
200g / 180g |
Q7の標準ボディカラーは、ブラック、シルバー、イエローの3色でしたが、Q-S1では「ブラック×チャコールブラック」の他に、「ピュアホワイト×クリーム」、「ガンメタル×カーマインレッド」、「シャンパンゴールド×クリーム」が用意されています。
レギュラーカラーを除く36パターンのオーダーカラーにも対応しています。ボディカラーはブラック、ガンメタル、ピュアホワイト、シャンパンゴールド、ブライトシルバー。フロントシートカラーはチャコールブラック、クリーム、カーマインレッド、カナリアイエロー、カーキグリーン、ロイヤルブルー、バーガンディー、ペールピンクの組み合わせとなります。スタンダードズームもグレイニーブラック、ガンメタル、ピュアホワイト、シャンパンゴールド、ブライトシルバーから選択可能です。
8月28日の発売開始に先立ち、すでに予約受付も始まっています。ボディ単体で3万円台の価格は、Q7ダブルズームキットと同等レベルであり、ちょっと迷うところかもしれませんが、やはりボディデザインとボディカラーが選択のポイントになると思います。
(
by Inaba Kunio)
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