【一口コラム】光学50倍ズームのブラッシュアップモデル
2月に開催されたCP+2014に合わせ、ソニーからも多くの機種がリリースされました。電子ビューファインダーを内蔵したミラーレスカメラα6000(製品レビュー)を筆頭に、30倍ズームの多機能機DSC-HX60V、ネオ一眼のDSC-HX400V、20倍ズームのコンパクト機DSC-WX350、10倍ズームの薄型機DSC-WX220、コストパフォーマンスを重視したDSC-W810の、計6機種が登場しました。
この中で、多機能コンパクトDSC-HX60Vは、2013年5月に発売開始となったDSC-HX50Vの後継機となります。イメージセンサーやレンズなどの基本部分は踏襲しつつ、新たにNFCを搭載するとともに、画像処理エンジンの処理能力を3倍に高めたBIONZ
Xに進化させることで、質感描写と解像感を高めたとのことです。
サイバーショットDSC-HX50V。有効2040万画素1/2.3型CMOSセンサーや、24-720mm相当F3.5-6.3の光学30倍ズームなど、カメラとしての基本部分は引き継いでいます。
まずは前機種DSC-HX50Vと外観を比較してみたいと思います。
サイバーショット DSC-HX60V(左側)とDSC-HX50V(右側)。ボディ形状やサイズはほとんど同じです。HX50Vでは、シルバーとブラックが用意されていました。
サイバーショット DSC-HX60V(左側)とDSC-HX50V(右側)。液晶パネルはどちらも3型92万ドットのもので、固定式です。HX60VではNFCも搭載されたため、液晶モニターの左側にアンテナ表示があります。
サイバーショット DSC-HX60V(左側)とDSC-HX50V(右側)。ボディ上面も似ていますが、マルチインターフェースシューがブラックから塗装なしのものに変わりました。シャッターボタンの色もシルバーになっています。モードダイヤルや露出補正ダイヤルは踏襲されています。
【サイバーショット DSC-HX60V、HX300の比較】
機種名 |

DSC-HX60V |

DSC-HX50V |
イメージ
センサー |
有効2040万画素
1/2.3型 "Exmor R" CMOSセンサー |
レンズ |
4.3mm〜129mm(24mm〜720mm)F3.5-6.3 |
最短撮影距離 |
W5cm〜∞、T200cm〜∞ |
ISO感度 |
ISO80-3200 拡張でISO12800まで |
シャッター
スピード |
30-1/1600秒 |
ファインダー |
非搭載
オプションでFDA-EV1MKに対応 |
液晶モニター |
3型92万ドット |
連写速度 |
10コマ/秒 最大10枚まで |
動画撮影 |
1920 X 1080 (60p) |
付加機能 |
Wi-Fi/NFC/GPS |
Wi-Fi/GPS |
インター
フェース |
USB、HDMIマイクロ、マルチインターフェース |
バッテリー |
380枚 |
400枚 |
サイズ
(W x H x D) |
108.1×63.6×38.3mm |
重さ |
272g/246g |
サイバーショット DSC-HX60Vの主な特長は次の通りです。
- イメージセンサーは有効2040万画素1/2.3型CMOSで、DSC-HX50Vや同時にリリースされたDSC-HX400Vと同じです。高感度性能も標準でISO3200まで対応しています。
- レンズは光学30倍ズーム、24-720mm相当F3.5-6.3を搭載しています。
- 画像処理エンジンがBIONZからBIONZ Xに進化したことで、質感描写と解像感が向上しています。
- 電子ビューファインダーは非搭載ですが、マルチインターフェースシューを搭載していますので、FDA-EV1MKの使用が可能です。
- 液晶モニターもDSC-HX50Vと同じ3型92万ドットのパネルを採用しています。固定式でタッチ操作には非対応です。
- フルHDで60pの動画撮影が可能です。DSC-HX50Vでは対応していなかったフルHDでの24pも可能です。また、動画撮影時には5軸の手ぶれ補正が稼働します。
- Wi-Fiに加え、新たにNFCも搭載しており、スマートフォンでのリモート操作にも対応しています。GPSも引き続き搭載しています。
- 最近のサイバーショット等と同様にカメラ内アプリケーション、PlayMemories Camera Appsにも対応しました。
- ボディサイズと重さも同じです。
HX60Vの発売開始時の実売価格は3万6千円前後となっており、HX50V登場時よりもわずかながら安価でのスタートとなりました。HX50Vの現時点の実売価格は2万7千円前後となっていますので、HX60Vとは1万円弱程度の価格差です。カメラとしての基本部分は変わりはありませんが、NFCの搭載や画像処理エンジンの進化など、しっかりと強化されていますので、このあたりの評価によって選択は分かれてくるかもしれません。
( by Inaba Kunio)
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