【一口コラム】光学50倍ズームのブラッシュアップモデル
2月に開催されたCP+2014に合わせ、ソニーからも多くの機種がリリースされました。電子ビューファインダーを内蔵したミラーレスカメラα6000(製品レビュー)を筆頭に、20倍ズームのコンパクト機DSC-WX350、ネオ一眼のDSC-HX400V、30倍ズームの多機能機DSC-HX60V、10倍ズームの薄型機DSC-WX220、コストパフォーマンスを重視したDSC-W810の、計6機種が登場しました。
この中で、多機能コンパクトDSC-WX350は、2013年3月に発売開始となったDSC-WX300の後継機となります。イメージセンサーやレンズなどの基本部分は踏襲しつつ、新たにNFCを搭載するとともに、画像処理エンジンの処理能力を3倍に高めたBIONZ
Xに進化させることで、質感描写と解像感を高めたとのことです。
サイバーショットDSC-HX50V。有効2040万画素1/2.3型CMOSセンサーや、24-480mm相当F3.5-6.3の光学20倍ズームなど、カメラとしての基本部分は引き継いでいます。ボディカラーは、ブラック、ホワイト、ブラウン、レッド、ブルーの5色が展開されていました。HX350は、ブラック、ホワイトとピンクの3色となります。
まずは前機種DSC-WX300と外観を比較してみたいと思います。
サイバーショット DSC-WX350(左側)とDSC-WX300(右側)。ボディ形状やサイズはほとんど同じです。
サイバーショット DSC-WX350(左側)とDSC-WX300(右側)。液晶パネルはどちらも3型46万ドットのもので、固定式です。
サイバーショット DSC-WX350(左側)とDSC-WX300(右側)。ボディ上面も似ていますが、モードダイヤルの項目が整理されています。また、新設されたNFCのアンテナ部もこちら側に置かれています。
【サイバーショット DSC-WX350、HX300の比較】
機種名 |

DSC-WX350 |

DSC-WX300 |
イメージ
センサー |
有効1820万画素
1/2.3型 "Exmor R" CMOSセンサー |
レンズ |
4.3mm〜86mm(25mm〜500mm)F3.5-6.3 |
最短撮影距離 |
W5cm〜∞、T200cm〜∞ |
ISO感度 |
ISO80-3200 拡張でISO12800まで |
シャッター
スピード |
4-1/1600秒 |
ファインダー |
非搭載 |
液晶モニター |
3型46万ドット |
連写速度 |
10コマ/秒 最大10枚まで |
動画撮影 |
1920 X 1080 (60p) |
付加機能 |
Wi-Fi/NFC |
Wi-Fi |
インター
フェース |
USB、HDMIマイクロ |
バッテリー |
470枚 |
500枚 |
サイズ
(W x H x D) |
96.0×54.9×25.7mm |
重さ |
164g/137g |
166g/139g |
サイバーショット DSC-WX350の主な特長は次の通りです。
- イメージセンサーは有効1820万画素1/2.3型CMOSで、DSC-WX300や同時にリリースされたDSC-WX220と同じです。高感度性能も標準でISO3200まで対応しています。
- レンズは光学20倍ズーム、25-500mm相当F3.5-6.3を搭載しています。
- 画像処理エンジンがBIONZからBIONZ Xに進化したことで、質感描写と解像感が向上しています。
- 液晶モニターもDSC-WX300と同じ3型46万ドットのパネルを採用しています。固定式でタッチ操作には非対応です。
- フルHDで60pの動画撮影が可能です。DSC-WX300では対応していなかったフルHDでの24pも可能です。また、動画撮影時には5軸の手ぶれ補正が稼働します。
- Wi-Fiに加え、新たにNFCも搭載しており、スマートフォンでのリモート操作にも対応しています。
- 最近のサイバーショット等と同様にカメラ内アプリケーション、PlayMemories Camera Appsにも対応しました。
- ボディサイズは同じで、重さはわずかながら軽量化されています。
同時にリリースされたDSC-WX220との主な違いは、レンズが25-250mm相当F3.3-5.9に変わることで、ボディサイズが一回りコンパクトになったことです。とくにボディ厚は25.7mmから21.6mmへと4mm薄くなるとともに、重さも31g軽量化されています。インターフェース面では、モードダイヤルの有無が大きな差かもしれません。
サイバーショット DSC-WX350(左側)とDSC-WX220(右側)。ズーム倍率を抑えたことで、ボディサイズが薄型コンパクトになっています。Wi-FiやNFCはどちらも搭載しています。
WX350の発売開始時の実売価格は3万円弱となっており、HX300登場時とほぼ同等レベルでのスタートとなりました。WX300の現時点の実売価格は2万円前後となっていますので、WX350とは1万円弱程度の価格差です。カメラとしての基本部分は変わりはありませんが、NFCの搭載や画像処理エンジンの進化など、しっかりと強化されていますので、このあたりやボディカラーでの選択になるかもしれません。
( by Inaba Kunio)
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