【一口コラム】 20倍ズームを搭載した小型多機能カメラ
ソニーは小型コンパクトカメラを幅広く展開していますが、DSC-WX300はWXシリーズの小型ボディの中に、HXシリーズの高倍率ズームレンズと操作性を搭載した小型多機能カメラです。
ラインアップの上ではWXを名乗っているものの、DSC-WX200の後継機というよりも、DSC-HX30Vの小型化モデル、といった方がより正しくイメージできるのではないかと思います。
DSC-WX300(左側)とDSC-WX200(右側)。ボディデザインはRXシリーズのような両側に丸みをつけた形状となっていますが、正面から見たサイズはほぼWX200と同じです。
DSC-WX300(左側)とDSC-WX200(右側)。液晶パネルは2.7型46万ドットから3型46万ドットへと大型化されています。インターフェースも、ボタンの配置が変わっただけでなく新たにモードダイヤルも搭載されました。
DSC-WX300の主な特徴は次の通りです。
- 25-500mm相当の光学20倍ズームレンズを搭載。開放F値はF3.5-4.8。
- イメージセンサーは有効1820万画素1/2.3型CMOS。画素数はDSC-WX200やDSC-HX30Vと同じですが、総画素数は1890万画素から2110万画素に増えていますので、イメージセンサーの中央部分を使っていることになります。レンズの実焦点距離も、DSC-HX30Vよりやや広角側にシフトしています。
- カメラとしての基本性能は、DSC-WX200やDSC-HX30Vとほほ同じ。
- Wi-Fiを内蔵。
- バッテリーはDSC-RX1やDSC-RX100、DSC-HX300と同じNP-BX1となり、500枚の静止画撮影が可能に。
- 合焦速度が高速化され、DSC-HX30Vよりも3.6倍高速化。
- 手ぶれ補正機能も強化され、DSC-HX30Vの効果の2倍に。
DSC-WX300(左)とDSC-WX200(中)、DSC-HX30V(右)。ボディデザインはかなり異なっています。
【DSC-WX300とWX200、HX30Vの比較】
機種名 |
DSC-WX300 |
DSC-WX200 |
DSC-HX30V |
イメージ
センサー |
有効1820万画素
1/2.3型 CMOS |
有効1820万画素
1/2.3型 CMOS |
有効1820万画素
1/2.3型 CMOS |
レンズ |
4.3-86mm F3.5-6.5
(35mm換算:約25-500mm) |
4.45-44.5mm F3.3-5.9
(35mm換算:約25-250mm) |
4.45-89mm F3.2-5.8
(35mm換算:約25-500mm) |
ISO感度 |
ISO100-3200
(拡張でISO12800まで) |
ISO100-3200
(拡張でISO12800まで) |
ISO100-3200 (拡張でISO12800まで) |
シャッタースピード |
4-1/1600秒 |
4-1/1600秒 |
4-1/1600秒 |
液晶モニター |
3型46万ドット | 2.7型46万ドット
| 3型92万ドット |
連写速度 |
10コマ/秒 |
10コマ/秒 |
10コマ/秒 |
動画撮影 |
1920 X 1080(60i) |
1920 X 1080(60i) |
1920 X 1080(60p) |
インターフェース |
マルチ、USB、HDMIマイクロ |
マルチ、USB、HDMI mini |
マルチ、USB、HDMI mini |
バッテリー |
500枚 |
220枚 |
320枚 |
その他 |
Wi-Fi |
Wi-Fi |
Wi-Fi/GPS |
サイズ
(W x H x D) |
96x54.9x25.7 mm |
92.3x52.4x21.6 mm |
106.6x61.9x34.6 mm |
重さ |
166g / 139g |
121g / 105g |
254g / 221g |
こうして比較してみると、全方位に目配りがされた魅力的なカメラに仕上がっていることがわかります。液晶パネルの解像度が46万ドットであったり、フルHDが60iまでであったりといった指摘はできますが、「この機能があれば・・・」と言うほどの点は見つかりません。コンパクトカメラの購入で迷ったときには、DSC-WX300を選んでおけば、まず後悔することはないと言えるかもしれません。
カラー別に順次発売開始されており、店頭での実売価格は2万円台後半となっているようです。昨年3月に発売となったDSC-HX30Vが3万円前後であったことを考えると、価格面でも買いやすい値段でのスタートとなっています。
(2013年 4月 2日 記)
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