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特集 SONY サイバーショット DSC-QX100

ソニー DSC-QX100 ~レンズの形をした高級コンパクト

ソニー DSC-QX100  by Inaba Kunio    レンズの形をした高級コンパクトカメラ  評価:5.0
ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY


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1.サイバーショット DSC-QX100の位置づけと概要


 レンズの形をした高級コンパクトカメラ

 DSC-QX10(製品レビュー)とともにDSC-QX100が発売開始となりました。発売前から、一部の店舗では予約受付を停止するほどの人気が集まりましたが、まったく新しいコンセプトの製品を出したメーカーとしても、ほっと一息といったところだと思います。

 ソニーのレンズカメラについて、まっとまった情報がネット上に流れたのは7月でした。「monoxブログ:スマートフォンにつけるレンズカメラ?」にも書きました通り、最初はガセ情報ではないかと思いましたが、具体的な仕様情報も掲載されたことで、驚きから期待に変わりました。ちなみに、その時に流れた詳細情報はほぼ正確なものでした。

 →発売前の記事【コラム】コンデジ・トップレベル描写力はこちら。

 DSC-QX100/DSC-QX10が素晴らしいと感じた点は、次の2点です。
  • 急速に普及しつつあるスマートフォンと戦うのではなく、スマートフォンの存在を前提に、スマートフォンとの共存を目指したカメラであること。
  • 上記と関連しますが、今までデジカメに必須の要素として考えられてきた液晶モニターを取り外し、カメラとしてのあり方を問い直したこと。

ソニー サイバーショット DSC-QX100
イメージセンサーとレンズのみの”究極のデジカメ” DSC-QX100。

 DSC-QX100/DSC-QX10は、撮影に必要な部品はすべてカメラ本体に内蔵されていますので、カメラだけで撮影することもできるようになっています。フレーミングや撮影スタイルを考えると、スマートフォンに装着することが多いと思いますが、たとえばレンズユニットだけを頭上に持ち上げて高い視点から撮影したり、あるいは前に出して自分撮りといったことも自由自在に行えます。車載カメラやヘルメットへの装着など、アクションカメラ的に使うことも可能です。

 とくに、DSC-QX100には高級コンパクトの中でもトップレベルの描写力を誇るDSC-RX100M2(製品レビュー)と同じイメージセンサーと光学レンズを搭載しているだけに、レンズの形をしているとはいえ高級コンパクトの一つとして見るべきかもしれません。

 兄弟機となるDSC-QX10との主な違いは次の通りです。
  • DSC-QX100は有効2090万画素1型CMOSに対し、DSC-QX10は有効1890万画素1/2.3型CMOSを搭載。
  • DSC-QX100のレンズは28-100mm相当F1.8-4.9であるのに対し、DSC-QX10は25-250mm相当F3.3-5.9を搭載。
  • DSC-QX100のISO感度はISO160-6400であるのに対し、DSC-QX10ではISO100-3200。(どちらも「おまかせモード」時)
  • 動画撮影時の最低照度は、DSC-QX10の3.2luxに対し、DSC-QX10では20lux。
  • 露出モードは、DSC-QX10の「おまかせモード」「プレミアムおまかせモード」「プログラムオート」に対し、DSC-QX100では「絞り優先」も搭載。
  • DSC-QX100には「マニュアルフォーカスモード」も搭載。
  • DSC-QX100には、レンズ鏡胴部先端にコントロールリングを搭載。
  • バッテリーは共通。撮影可能枚数も同じ。
  • ボディは、前面のサイズはほぼ同じものの、奥行きはDSC-QX10の33.3mmに対し、DSC-QX100は55.5mm。
  • 重さも、DSC-QX10の90g(本体のみ)に対し、DSC-QX100は165g。

 DSC-QX100の魅力は?

 総務省の調査によると、2010年末にスマートフォンの世帯普及率は9.7%でした。これが2011年末には29.3%、2012年末には49.5%と急速に広がってきています。その結果、特段の特徴をもっていない一般的なコンパクトカメラは立ち位置が難しくなりつつあります。

 こうした状況に対する一つの答が、DSC-QX100やDSC-QX1000だと思います。日常的に必ず身に着けているスマートフォンのオプションとしてカメラユニットを提供する、というアプローチは、デジタルカメラの新しいあり方を創造することになるかもしれません。

 また、DSC-QX100とDSC-QX10の一番の違いは、想定しているユーザー層だと思います。DSC-QX10は、コンパクトなボディに実用性の高い光学10倍ズームを搭載したことで、スマートフォン・カメラをメインに使われている方にアピールしているのに対し、高級コンパクトと比べてもトップレベルの描写力を持つDSC-QX100は、デジタル一眼レフやミラーレスを活用されている方が、サブ・カメラとして使うことを視野に入れているように思います。サブカメラの条件の一つが、メインカメラに対するコンパクト性であるとすれば、QX100は究極のサブカメラ、と言えるかもしれません。

ソニー サイバーショット DSC-QX100
スマートフォン(iPhone5)に装着したDSC-QX100。


 レンズの形をした高級コンパクト、DSC-QX100の使い勝手や描写力はどうか。早速サイバーショット DSC-QX100の実力をテストしてみます。


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2.DSC-QX100を開封し外観をチェック


 ソニー サイバーショット DSC-QX100を開封する

 ソニーのサイバーショット DSC-QX100/DSC-QX10(製品レビュー)が発売開始となりました。DSC-QX100のイメージセンサーやレンズなどの描写部分は、7月に登場したDSC-RX100M2(製品レビュー)と同じですので、高級コンパクトと比較してもトップレベルの描写性能を期待できます。

 販売開始時の実売価格は5万円弱ですので、DSC-RX100M2のスタート価格よりも2万円弱安価となっています。DSC-QX10と同様に、しばらくの間は予約なしに入手することは難しそうです。

 ボディカラーはブラックのみで、DSC-RX100M2と同様に高級感のある塗装が施されています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 サイバーショット DSC-QX100のパッケージはレンズ型を強調する円筒形で、手がかかった外装です。パッケージのサイズは、50枚とかのセットで売っているCD-ROMなどに似ています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 なお、DSC-QX10のパッケージも円筒形で、サイズも同じですが、蓋部分のカラーがホワイトになっています。白色は膨張色のため少々大きく見えますが、実際の大きさは全く同じでした。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 箱の側面には、各国語で対応するスマートフォンについて記載されています。幅54-75mm、厚み13mm以下となっています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 蓋を開けたところ。プラスティックの梱包材にカメラ本体が格納されています。白い包みの中身がボディです。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 カメラ本体の梱包部をはずすと、その下に付属品やマニュアル等が入っています。付属品自体はDSC-QX100とDSC-QX10は全く同じでした。


ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 同梱されている付属品。左上からクイックスタートガイド、リファレンスガイド、リチャージャブルバッテリーパックNP-BN、スマートフォンアタッチメント、マイクロUSBケーブル、リストストラップです。DSC-QX100はボディ内充電に対応しているため、充電器は付属しません。またACアダプターも付属していませんので、充電にはパソコンやアダプターの用意が必要です。
 最近はスマートフォンなどを中心にUSBケーブルを使ったACアダプターを使用する機会が増えていますのでそれらでも対応可能ですが、やはり同梱する方が望ましいように感じます。
 なお、クイックスタートガイドは簡易版ですので、詳細設定について確認する場合には、ソニーのホームページにあるヘルプガイドを見る必要があります。
 クイックスタートガイドの表紙には、Wi-Fi接続用のSSIDとPasswordを印字したシールが貼られています。同じ内容はバッテリー室カバーの内側にも貼付されています。

 サイバーショット DSC-QX100の本体をチェック

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 ボディ前面。レンズ自体はDSC-RX100M2(製品レビュー)DSC-RX100(製品レビュー)と同じもので、28-100mm相当F1.7-4.9となります。レンズカバーが内蔵されています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX10 SONY

 DSC-QX100(左側)と比較したDSC-QX10(右側)。QX10には下部に突出部がありますが、本体部分の形状はほぼ同等です。QX100はCarl Zeiss銘柄のレンズが搭載されており、クラスの差を感じさせます。
 中央部のレンズカバーを見ると、レンズ開口部の大きさもかなり違うことがわかります。イメージセンサーサイズは3倍弱の差です。


ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 レンズ背面側。一般的なデジカメではこちら側に液晶モニターが置かれていますが、QX100ではカメラの銘板が貼付されています。ここはバッテリー室カバーを兼ねており、下側にスライドさせると外すことができます。左右にある爪は、スマートフォンアタッチメントに接続するためのものです。
 購入した個体のS/Nは4xxxでした。カメラ本体は中国製です。


ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 ボディ上面。基本的なレイズとはDSC-QX10と共通です。鏡胴部にはカメラの型番が印字されています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 DSC-QX100(左側)と比較したDSC-QX10(右側)。正面から見たサイズは同じですが、レンズの長さは倍近く違います。また、QX100にはコントロールリングがレンズ前面外周にあるのがポイントです。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 ボディ下部。三脚用の穴はレンズ光軸上に置かれています。DSC-QX10とは異なり台座が付いていませんので、三脚穴の両側に回転防止用の突起が設けられています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 DSC-QX100(左側)と比較したDSC-QX10(右側)。下側となる三脚用穴の部分の構造もやや異なっています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 ボディ左側面。こちら側にはズームレバーとシャッターボタンが置かれています。ズームやシャッターはスマートフォンからのリモート操作で行うことが多いと思いますが、カメラ単体で行うこともできます。その右にあるZEISSロゴは、マルチ端子とメモリーカードスロット部のカバーの上に付けられています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 ボディ右側面。こちら側には表示パネルが置かれています。このパネルには、メモリーカード未挿入表示とバッテリー残量の表示を行います。
 ロゴはDSC-QX10とは異なり、刻印された中に白いインクが流されています。



ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 液晶パネル部。カメラコンセプトから最小限の表示内容に絞られているのだと思いますが、カメラのクラスを考えると、できればもう少々情報を表示できると良いと思います。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 電源を入れてレンズカバーを開いた状態。写真ではわかりづらいですが、印字部がある外周部は伸長せず、中央部のみが伸びます。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 中央にあるNマークはNFC(Near Field Communication:近距離無線通信技術)のアンテナが内蔵されていることを示すもので、タッチするときの目印となります。
 その両側にある穴はステレオマイクで、その右側に電源ボタンが置かれています。電源ボタンの下に見えるのは電源/充電/動画ランプで、電源オン時は緑色、充電中はオレンジ色、動画撮影中は赤色で点灯します。


ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 左側面のズームレバーとシャッターボタン。シャッターボタンは半押し動作にも対応しています。スマートフォンと接続していない状態ではフレーミングが難しいですが、撮影自体は可能です。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 メモリーカードスロット部。マイクロタイプのSDカードまたはメモリースティックが対応しています。メモリースティックタイプのカードに対応しているのは、ソニーのデジカメ共通です。挿入部の右下には、挿入方向のガイダンスが刻印されています。
 カード挿入部の右側に見えるのがマルチ端子で、マイクロUSB規格です。ボディ内のバッテリーを充電するときにも使用します。その下にリセットボタンがあります。



ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 メモリーカードを挿入しつつある状態。カードはどちらの向きでも挿入できてしまいますが、SDタイプの場合にはラベル面を前側に、メモリースティックタイプの場合は端子面を前側に挿入します。
 DSC-RX100M2とは異なりRAW非対応のため、静止画はJPEGのみとなります。8GBのカードでは、最大サイズの静止画で約690枚、動画では1時間20分(連続撮影できるのは約25分)の記録が可能です。


ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 バッテリー室カバーを開いた状態。蓋はフィルム状の部品で本体と接続されており、脱落することはありません。

ソニー   サイバーショット DSC-QX10 SONY

 DSC-QX10(右側)と比較したDSC-QX100(左側)。バッテリー室部分は共通ですが、QX10ではメモリーカードスロットもバッテリー室内にあるのに対し、QX100ではボディ側面に専用挿入部が設けられています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 蓋部分に貼付されているシールには、Wi-Fi接続用のSSIDとPasswordが印字されています。同じものがクイックスタートガイドにも記載されています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 バッテリーを挿入した状態。バッテリー自体はDSC-QX10と同じNP-BNです。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 側面に見えるレバーは、アタッチメント取り外しレバー。このレバーを矢印方向にスライドさせると、固定爪の横に見える銀色の固定用ピンが下がり、レンズを回して取り外すことができます。その左下に見える白いラインは、スマートフォンアタッチメントに装着するときの指標です。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 DSC-QX100には、レンズ鏡胴部にコントロールリングが設けられています。設定されているフォーカスモードにより、ピントリングやズームリングとして機能します。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 電源をONにした状態。写真は広角端の状態です。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 写真は50mm相当の状態ですが、この時にレンズ長は最短となります。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 望遠端の状態。レンズ長は、概ね広角端の時と同じです。DSC-RX100M2も同じですが、ズーム操作によるレンズ長の変化は比較的少ないと思います。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 同じレンズを搭載しているDSC-Rx100M2(右側)との比較。レンズカバー部を含め、ほぼ同じデザインです。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 電源をONにした状態。写真は広角端です。RX100M2ではレンズ伸長部に印字されていますが、QX100では印字部は伸長しません。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 DSC-QX100(左側)とDSC-RX100M2(右側)。厚さはRX100M2の方が薄くなっています。QX100では、レンズ光学部の右側に基盤やバッテリー等が入っているためだと思われます。

ソニー   サイバーショット DSC-QX10 SONY

 スマートフォンにスマートフォンアダプターを装着した状態。ストッパー部分にSONYのロゴが印字されており、装着するとカメラのペンタ部のような形状となります。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 スマートフォンアダプターでカメラ本体を装着した状態。DSC-QX10と比べると、それなりの存在感を感じさせます。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 装着した状態を側面から見ると、スマートフォンの薄さが際立ちます。アダプターではかなりしっかりと固定されますが、重量バランスからもできるだけカメラ部を保持することをお勧めします。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 スマートフォンの画面表示。アスペクト比は4:3です。QX100ではオートフォーカスのモードを切り替えることが出来るため、画面上に「AF-S」の表示もあります。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 スマートフォンの画面表示。アスペクト比は3:2で、この時に最大サイズの静止画を記録できます。撮影可能枚数が減っている点にも注意。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 露出モード。QX100では、「A 絞り優先撮影」が追加されています。このモードにすると、画面上から絞り値が設定できます。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 動画撮影モード。アスペクト比は16:9となりますので、画面の上下がトリミングされる形となります。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 設定画面。QX100では「フォーカスモード」が追加されています。マニュアルフォーカスに設定すると、コントロールリングがピントリングとして機能します。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 カメラ本体を分離できるため、写真のような無限ループの撮影も可能です。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 ボディ単体での重さの実測値は167gでした。メーカー公表値は165gです。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 メモリーカードとバッテリーを挿入した状態での実測値は181.4gでした。メモリーカードの種類によって違いますが、メーカー公表値は179gとなっています。

 DSC-QX100のバッテリー関係をチェック

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 バッテリーパックNP-BN。容量は3.6V 630mAhで、静止画であれば約220コマの撮影が可能です。DSC-TX55(製品レビュー)など、薄型コンパクトなタイプのカメラでも採用されています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 バッテリーパックはかなり薄型のパッケージとなっています。中国製です。

 サイバーショット DSC-QX100の付属品をチェック

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 付属するスマートフォンアタッチメントのスマートフォン側。スマートフォンに装着するときの台座として機能するもので、スマートフォンを挟み込む爪は折り畳まれています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 スマートフォンアタッチメントのレンズ側。両側の穴に、カメラ本体の爪が挿入されます。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 スマートフォンアタッチメントのカメラボディ装着部分。バヨネットタイプの固定方式となっています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 スマートフォンを挟み込むための爪を起こした状態。幅54~75mm、厚さ13mm以下のスマートフォンに対応しています。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 爪部分の内側には、滑り止め用の溝が切られています。かなり強い力でスマートフォンを挟み込むことが出来ます。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 カメラ本体の重量実測値は90.7gでした。メーカー公表値は90gです。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 付属するマイクロUSBケーブル。ボディ内充電にも使用します。

ソニー   サイバーショット DSC-QX100 SONY

 付属するリストストラップ。伸縮性もあるしっかりしたつくりです。


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3.DSC-QX100の描写性能はどうか?


 描写力チェック1:高感度性能

 サイバーショット DSC-QX100のイメージセンサー、画像処理エンジン、レンズはDSC-RX100M2(製品レビュー)と同じものが搭載されています。有効2020万画素1型CMOSと28-100mm相当F1.9-4.9のレンズは、高級コンパクトの中でもトップレベルの描写性能となります。

 仕様表によると、DSC-QX100の基本感度はISO160となっており、ISO25600まで対応しています。ただし、ISO6400より高感度側は連写による重ね合わせで感度をアップさせていますので、通常の撮影ではISO6400までであると思われます。

 DSC-QX100では、ユーザーがISO感度を設定することはできません。そのため、「プレミアムおまかせモード」ではISO25600まで、「おまかせモード」ではISO6400まで、「Pプログラムオート」と「A 絞り優先」ではISO3200までの中からカメラが最適な感度を判断して設定することになります。

 ISO感度を設定できないため、ノイズリダクションに関する設定項目もありません。基本的には「おまかせモード」で撮影し、特に描写性能を求める場合には「プレミアムおまかせモード」(重ね合わせ処理により、手振れやノイズを軽減)に切り替える、という使い方になると思います。また、「P プログラムオート」に設定すると、明るさ補正とホワイトバランス設定ができますし、「A 絞り優先」では絞り値の設定ができますので、「おまかせモード」では思うような仕上がりにならない時に試してみると良いと思います。

 下記のサンプルは、ISO160からISO3200のものでテスト撮影を行ったものです(露出モードは「A プログラムオート」)。感度によって絞り値が異なっていますが、さすがに大型イメージセンサーだけのことはあり、ほとんどノイズ感も感じられず安心して撮影することができると思います。

 下記のサンプルは縮小表示したものですが、クリックすると元画像が表示されますので、あわせて参照していただければと思います。

ISO160(F2.0)
SONY サイバーショット DSC-QX100

ISO400(F4.0)
SONY サイバーショット DSC-QX100

ISO800(F5.6)
SONY サイバーショット DSC-QX100

ISO1600(F8.0)
SONY サイバーショット DSC-QX100

ISO3200(F11.0)
SONY サイバーショット DSC-QX100


 描写力チェック2:歪曲収差

 サイバーショット DSC-QX100に搭載しているレンズは35mm換算で28mmから100mmの光学3.6倍ズームであり、高級コンパクトとしては標準的な焦点域をカバーしています。

 サイバーショット DSC-QX100には撮影メニューの中に「ゆがみ補正」に関する項目もありませんので、基本的にはカメラに任せた撮影となります。

 下記のサンプルは、28mm相当の広角端と、100mm相当の望遠端でテストしたものです。おそらく電子的な補正も加味されていると思われますが、ズーム倍率が抑えられているせいか、歪曲収差は気にならないレベルとなっています。このあたりは、同じ光学系をもつDSC-Rx100M2と同じ傾向であると言えます。

焦点距離:10.4mm(35mmサイズ換算28mm)
SONY サイバーショット DSC-QX100


焦点距離:37.1mm(35mmサイズ換算100mm)
SONY サイバーショット DSC-QX100



 描写力チェック3:解像力

 解像力テストでは、イメージセンサーとレンズの両方の実力が試されることになります。いつもの通りISO12233準拠チャートを使用して解像力チェックを行いました。チェックの結果は、1型センサーとはいえ、有効2020万画素を活かした素晴らしい解像力を示しています。DSC-RX100M2と同様に、コンパクトカメラとしてはトップレベルの解像力となっています。

 画像中心部に関しては、広角端から望遠端まで、絞り開放で2500本のラインも識別可能でした。広角端から望遠端に移るにつれ、やや解像力は低下するものの、それでも望遠端でも素晴らしい解像力だと感じました。とくに開放端で1段程度絞った画像は、APS-Cサイズのセンサー搭載機と互角に渡り合えるレベルとなっています。

 画像周辺部に関しては、中心部と比べるとやや画像が甘くなりますが、それでも1段絞るとかなり鮮明度が上がります。

 なお、下記のテストチャートは、特に解像感が優れていた広角端について、中央部と左上を切り出したものです。画像はほぼ1/2に縮小してありますが、クリックすると元データ全体が表示されます。


ISO12233準拠チャート。中央と左上の赤枠の部分を切り出
してある。画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

10.4mm F1.8 (35mm換算28mm相当)
SONY サイバーショット DSC-QX100 SONY サイバーショット DSC-QX100

10.4mm F2.5 (35mm換算28mm相当)
SONY サイバーショット DSC-QX100 SONY サイバーショット DSC-QX100

10.4mm F3.5 (35mm換算28mm相当)
SONY サイバーショット DSC-QX100 SONY サイバーショット DSC-QX100

10.4mm F5.0 (35mm換算28mm相当)
SONY サイバーショット DSC-QX100 SONY サイバーショット DSC-QX100



4.結局、DSC-QX100は「買い」か?


 独断 素晴らしい!smile ポイント 
  • スマートフォンとの連携を前提とした新しいコンセプトのカメラ。
  • 一般的な高級コンパクトと比べてもトップレベルの描写性能。
  • スマートフォンと同様に、オートで気楽な撮影が可能。
  • 高級感があり撮る気にさせるボディ外装。
  • コントロールリングにより、直接的な操作が可能。
  • 工夫されたスマートフォンアタッチメントにより、スマートフォンと一体化した撮影が可能。
  • カメラユニットが小型のため、頭上に持ち上げるなど多様で柔軟な撮影が可能。
  • 実用的なオートフォーカス性能。
  • NFCにより、スマートフォンとのペアリングが容易。
 独断 もう一息!not smile ポイント 
  • Wi-Fi接続のため、スマートフォンへの表示やズーム操作などに、ややもたつく感じがする場合がある。
  • NFCを搭載していないスマートフォンの場合、電源を落とす都度のペアリング操作がやや面倒。(接続自体は数秒で完了)。
  • 基本はオートで良いものの、ユーザー側で設定できるモードや項目が極めて限られている。
  • 連写機能はない。
  • RAWに対応しておらず、静止画はJPEGのみ。
  • 動画は1440x1080(30fps)まで。
  • ACアダプタは付属せず、添付マニュアルも簡易版のみ。(スマートフォン用のACアダプタが使用可能な場合が多い。ネット上でマニュアルの閲覧可能)。

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付録 製品仕様からみた DSC-QX100の特長


イメージセンサー  1型 "Exmor R" CMOSセンサー
 総画素数約2090万画素、有効画素数約2020万画素
 ※DSC-QX10は1/2.3型"ExmorR" CMOSセンサー。
  総画素1890万画素、有効1820万画素。
レンズタイプ  カールツァイス「バリオ・ゾナーT*」レンズ
 (レンズ構成:6群7枚(AAレンズを含む非球面レンズ4枚)
 7枚虹彩絞り
F値(開放)  F1.9(ワイド端時) -4.9(テレ端時)
 ※DSC-QX10はF3.3-5.9。
撮影距離
(レンズ先端から)
 おまかせオート:約5cm-∞(ワイド端)、約55cm-∞(テレ端)
 プログラムオート:約5cm-∞(ワイド端)、約55cm-∞(テレ端)
焦点距離  f=10.4-37.1mm
 ※DSC-QX10は4.45-44.5mm。 
35mm換算値  f=28-100mm(静止画3:2時)
 f=30-108mm(静止画4:3時)
 f=29-105mm(静止画16:9時)
 f=36-127mm(静止画1:1時)
 f=33-120mm(動画16:9時 手ぶれ補正アクティブ)
 f=36-128mm(動画4:3時 手ぶれ補正スタンダード)
 f=41-146mm(動画4:3時 手ぶれ補正アクティブ)
 ※DSC-QX10は25-250mm(静止画4:3時)。
モニタータイプ  セグメント表示液晶
手ブレ補正機能  光学式
動画時光学式手ブレ補正
アクティブモード対応
 有り・電子式併用
フォーカスモード  オートフォーカス(AF-S)、マニュアルフォーカス、タッチAF
 ※DSC-QX10にはマニュアルフォーカスはなし。
フォーカスエリア  マルチポイントAF(25点自動測距)
測光モード  マルチパターン
露出補正  ±3.0EV、1/3EVステップ
 ※DSC-QX10は±2.0EV、1/3EVステップ。
ISO感度(静止画)  ISO160-6400(おまかせオート), ISO160-25600 (プレミアムおまかせオート), ISO160-3200(プログラムオート), ISO160-3200(絞り優先)
 プレミアムおまかせモードは重ね合わせ連写を使って実現
 ※DSC-QX10は、おまかせオート(ISO100-3200)、プレミアムおまかせオート(ISO100-12800)、プログラムオート(ISO100-1600)。
ISO感度(動画)  Auto:(ISO160相当-ISO3200相当)
 ※DSC-QX10は、Auto:(ISO160相当-ISO1000相当)。
最低被写体照度(動画)  Auto:3.2lux(シャッタースピード 1/60秒)
 ※DSC-QX10は、Auto:20lux(シャッタースピード 1/30秒)
ホワイトバランス設定  オートホワイトバランス、太陽光、日陰、曇天、蛍光灯(温白色)、蛍光灯(白色)、蛍光灯(昼白色)、蛍光灯(昼光色)、色温度、電球
シャッタースピード  おまかせオート(4-1/2000秒)/ プログラムオート(1-1/2000秒)/ 絞り優先(8-1/2000秒)
 ※DSC-QX10は、おまかせオート(4-1/1600秒)/ プログラムオート(1-1/1600秒)。
アイリス調整  おまかせオート(F1.8-F11)/ プログラムオート(F1.8-F11)/ A優先(F1.8-F11)
ダイナミックレンジ機能  Dレンジオプティマイザー
セルフタイマー  10秒 / 2秒
撮影モード  プレミアムおまかせオート、おまかせオート、プログラムオート、絞り優先、動画撮影
 ※DSC-QX10は絞り優先はなし。
認識シーン数  静止画時:33シーン
 動画時:44シーン
記録メディア  “メモリースティック マイクロ”、“メモリースティック マイクロ (Mark2)”、microSDメモリーカード、microSDHCメモリーカード、microSDXCメモリーカード
記録フォーマット  静止画:JPEG sRGB
 動画:MP4 DCF
動画撮影モード  MP4:12M(1,440×1,080/30fps)
静止画記録サイズ  3:2モード:
  20M(5,472×3,648)
  5M(2,736×1824)
 4:3モード:
  18M(4,864×3,648)
  5M(2,592×1,944)
 16:9モード:
  17M(5,472×3,080)
  4.2M(2,720×1,528)
 1:1モード:
  13M(3,648×3,648)
  3.7M(1,920×1,920)
入出力端子  マルチ端子、Hi-Speed USB(USB2.0対応)
無線  Wi-Fi対応
 NFCフォーラム Type 3 Tagに準拠
電源  DC3.6V(同梱バッテリー)/ DC5.0V(同梱ACアダプター)
バッテリーシステム  NP-BN(同梱)/ NP-BN1(別売)
 ※DSC-QX10も同じ。
静止画撮影時(CIPA準拠)  約220枚 / 約110分
 ※DSC-QX10も同じ。
動画撮影時  実動画撮影時:約25分
 連続動画撮影時:約65分(MP4 12Mの連続で撮影できる時間は約25分です。(ファイルサイズ2GBによる制限))
トリミナルカラー対応  有り
その他の再生機能  HDMI機器制御、再生加工(水彩画調、イラスト調)、3D鑑賞モード
言語表示  日本語
外形寸法
(幅×高さ×奥行)
 62.5 x 62.5 x 55.5 mm
 ※DSC-QX10は、62.4 x 61.8 x 33.3mm。
質量  約179g(バッテリーNP-BN、メモリースティック マイクロ含む)
 約165g(本体のみ)
 ※DSC-QX10は、105g/90g。
付属品  リチャージャブルバッテリーパックNP-BN
 マイクロUSBケーブル
 リストストラップ
 スマートフォンアタッチメント
 クイックスタートガイド
 リファレンスガイド

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