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特集 ニコン レンズ交換式アドバンストカメラ Nikon 1 V1

0.はじめに 〜Nikon 1 V1の位置づけと概要


ニコン 1 V1  by Inaba Kunio    電子ビューファインダーを内蔵するニコンの新型ミラーレスカメラ  評価:5.0
 9月9日、日本経済新聞は「ニコンがミラーレス機構を採用した小型のレンズ交換式デジタルカメラを年内に投入する」という記事を掲載した。昨年、ニコンの木村社長はインタビューの中で、ミラーレス投入の可能性についても言及しており、業界の中では「基本的には参入時期の問題」ととらえられていた。とはいえ、半世紀以上も堅持されてきたニコンFマウントに、新たなマウントが加わることが具体的に示されたことは、映像の世界が新たな時代を迎えつつあることを強く印象付けた。

 9月21日に行われたニコンの発表会では、「新世代のレンズ交換式アドバンストカメラ」として、カメラボディ2台とレンズ4本、フラッシュやGPSなどのアクセサリーを含めた本格的なシステム・カメラとしてリリースされた。ニコンにとって、デジタル一眼レフが順調に伸びている状況下で、その市場を侵食しかねない新製品を投入することには、様々な議論があっただろう。しかし、そのリスクを冒して参入を決定した背景には、急速に立ち上がりつつあるミラーレスカメラの存在がある。レンズ交換式デジタルカメラの市場全体が伸びているため、ニコンのデジタル一眼レフもまだまだ販売台数を増やしている状況にあるが、国内市場の半分はすでにミラーレスカメラによって占められている。そしてこの傾向は、今後間違いなく、さらに強まっていくだろう。

ニコン 1 システムの特徴

 こうした背景のもと発表されたNikon 1 システムには、2つの特徴がある。
 まず第一に、いずれレンズ交換式デジタルカメラの主流となるであろう小型ミラーレスカメラの分野において、長期間生き残れるだけの将来性を付与した規格として立ち上げられたということである。たとえば、1インチのセンサーを、APS-Cサイズのセンサーと比べると、現時点における画質面での差は決して小さくはない。しかし、急速に進んでいるセンサー技術により、ユーザーがレンズ交換式デジタルカメラに期待する性能ラインには、すでに到達できていることも事実である。「1インチ」というサイズは、レンズ光学設計や動画撮影分野までをも視野に入れたとき、まさに絶妙な選択であるのかもしれない。


(1センサーは、フルサイズの約1/7、APS-Cの約1/3、1/2.3型の約5倍の面積。)

 第二の特徴は、将来性をもった規格として立ち上げつつも、既存の一眼レフ市場への侵食はできるだけ回避しようとしている点にある。いずれは置き換わるにしても、できるだけその時期を後ろにずらしたいという思いは、現在の一眼レフ市場におけるニコンの地位を考えれば、あまりに当然である。第一弾となるV1とJ1が、基本的にはCOOLPIXシリーズのユーザーインターフェースをまとっているのも、まずは既存のコンパクトカメラからのステップアップニーズに焦点をあてているからに他ならない。


(ニコン1マウント。12点の電子接点で本体と接続される。レンズの装着向き、回転方向はFマウントと同じ。フランジバックは17mm、マウント内径は公表されていないが、実測値で約36mm)

 ニコンの新システムが1インチサイズのセンサーを搭載していることについては、ネット上でも賛否両論が展開されている。レンズマウントを見ると、CXセンサーと比べかなり余裕のあるマウント径サイズとなっており、このことから、将来的に、より大きなセンサーが搭載されるのではないか、との意見もある。確かに、物理的には、APS-Cサイズのセンサーも干渉せずに配置できる大きさのマウント径であり、可能性としては残るかもしれない。

 しかし、私は、あくまで「将来の可能性」としては100%否定しないものの、現実的にはCXサイズを超えるセンサーが搭載されることはないだろうと考える。まず第一に、ニコンは35mmフルサイズやAPS-Cサイズのデジタル一眼レフの強力なラインアップを持っており、これからも引き続き展開していくであろうこと、第二に、システムの小型化ということでは、カメラ本体だけでなくレンズの小型化も必要であり、それにはイメージセンサーのサイズが大きく影響すること、第三に、1インチサイズでも多くのユーザーの期待に応えられるだけの画質レベルに達していると考えるからだ。

 もし将来、より大きなセンサーが搭載されるとすれば、予想以上の早さで既存のデジタル一眼レフが市場から淘汰され、35mmフルサイズやAPS-Cのユーザー層もニコン1マウントで包含しなければならなくなった場合だろう。

V1とJ1の違い 〜上位下位ではなくバリエーション

 今回発表された2機種の大きな違いは、外見からもわかるように電子ビューファインダーの有無である。その他にも、液晶モニターの解像度の違いやダストリダクションシステムの有無、メカニカルシャッター搭載の有無、内蔵フラッシュ等、細かい違いはあるものの、この2機種の関係は、上下の関係ではなく、バリエーションモデルというべきものとなっている。

 特に、イメージセンサー本体をはじめ、静止画や動画にかかわる映像エンジンもまったく同一のものが搭載されており、両機種が生み出す画像は基本的に同じものとなる。画像関係で唯一違いがあるとすれば、バッファーサイズの違いによる連続撮影可能枚数程度である。

 両機種のインターフェースも、基本的には同じである。内蔵フラッシュ搭載の有無により、J1ではフラッシュ関係の操作に用いるボタンが、V1ではオートフォーカスモードの選択に当てられているなど、機能差による必要最低限の違いにとどめられている。

 これらのことからも、既存の一眼レフ市場に極力ダメージを与えないよう石橋をたたきつつも、立ち上がりつつあるミラーレス市場において確固とした存在感を示そうとしているニコンの戦略を垣間見ることができる。そしてさらに言えば、あえてJ1に電子ビューファインダーを付けただけと見なされかねないV1を、J1と同時にリリースした狙いの中には、間違いなくポータブルビデオカメラ分野に対する強いメッセージが込められている。

 1010万画素すべてを60コマ/秒読み出せるセンサー性能や動画撮影にも適した像面位相差オートフォーカスをベースに、動画と静止画を組み合わせた新しい「モーションスナップショットモード」をあえてダイヤルに組み込んだこと、発表会で示された動画撮影用オプション群、等々は、ポータブルビデオカメラとしてのニコン1システムの可能性を強くアピールするものである。そして、動画撮影時に利便性の高い電子ビューファインダーを内蔵したV1が最初からラインアップに加えられた理由も、こうした流れの中で理解する必要があるだろう。

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