【一口コラム】像面位相差センサーと20倍ズームを搭載した二代目
富士フイルムからコンパクトデジカメ5機種が発表されました。ここで紹介する高倍率多機能モデルFinePixF1000EXRの他に、ネオ一眼のネオ一眼のFinePixS1、FinePixS9400W、高倍率ズーム機FinePixS8600、アウトドアカメラFinePixXP70であり、あわせて2013年2月に登場したX100S(製品レビュー)のブラックモデルも1000台限定でリリースされました。
FinePixF1000EXRは、2013年3月に登場したFinePixF900EXRの後継機となります。
2013年3月発売のFinePixF900EXR。ボディカラーはブラック、ネイビー、シャンパンゴールド、レッドの4色です。F1000EXRでは、シャンパンゴールドがゴールドになり、ネイビーはホワイトに変わりました。
それでは、改めてFinePixF1000EXRの特長について、主なポイントを見てみたいと思います。
- イメージセンサーは有効1600万画素1/2型 EXR CMOS IIで、センサー上に像面位相差素子が設けられているため、高速なオートフォーカスが可能です。画像処理エンジン「EXR
プロセッサーII」を含め基本的な性能はF900EXRと同じですが、動画撮影時のAF追従速度を30%高速化するとともに、手ぶれも50%低減されています。
- レンズは25-500mm相当F3.5-5.3の光学20倍ズームで、F900EXRと同じです。
- ISO感度は標準でISO100-3200、画像サイズが小さくなりますがISO12800まで拡張可能です。このあたりもF900EXRと同じです。
- 液晶モニターは3型92万ドットの固定式で、F900EXRと同じ。
- Wi-Fi機能が強化され、F900EXRでは対応していなかったスマートフォン等でのリモート操作が可能になりました。
- 動画撮影もフルHD(60p)と、F900EXRと同等です。
- ソフト面では、シャッターボタンを1回押すだけで、フラッシュ撮影と高感度のノンフラッシュ撮影の2枚を連続して記録できる「高感度2枚撮り」機能を搭載しました。
- ボディサイズと重さも同じです。バッテリーの型番がNP-50AからNP-50に変わり、重さが2g軽量化されています。撮影可能枚数は260枚から290枚に増えています。電池特性が変わっているため、NP-50AはF1000EXRでは使用できない可能性があります。
FinePixF1000EXR(左側)とF900EXR(右側)。ボディ上面やグリップ部等のカラーリングが変わっているだけで、ボディ形状はまったく同じようです。
FinePixF1000EXR(左側)とF900EXR(右側)。液晶モニターはどちらも3型92万ドットで、インターフェース部も共通しています。
FinePixF1000EXR(左側)とF900EXR(右側)。一部カラーリングが異なっていますが、上面もほぼ共通です。モードダイヤルに設定されている項目も同じです。
こうしてみるとFinePixF1000EXRは、F900EXRのブラッシュアップモデルとなります。主な進化点は、Wi-Fiでのリモート操作が可能になった点と動画撮影時のAFや手ぶれ補正の強化、フラッシュ有無の写真を1回で撮影できること、となります。F1000EXRの予約価格は2万8千円前後、2013年3月の発売当時は3万5千円前後であったF900EXRが2万円弱ということを考えると、これらの進化点が気にならないのであれば、店頭在庫があるうちにF900EXRを購入することも「アリ」だと思います。
( by Inaba Kunio)
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