【一口コラム】 ブラッシュアップされた「X100」
2011年3月に登場したFinePiX X100の後継機、X100Sが登場しました。一見した外観は、X100とまったく同じですが、内容面を見ると大幅にブラッシュアップされていることが分かります。
主な進化ポイントは、
- イメージセンサーが有効1230万画素から1630万画素に高画素化されるとともに、画像処理エンジンが「EXR Processor II」に進化したことで、解像感が25%、ノイズも30%軽減。
- 像面位相差方式とコントラスト方式を自動で切り換える「インテリジェントハイブリッドAF」。
- ハイブリッドビューファインダーの電子ビューファインダーを0.48型236万ドットに強化。
- 動画性能が、フルHD(60fps)に対応。
- 連写性能も6コマ/秒、RAWで連続9コマに強化。
といった点で、中身が一新されたと言ってもよい進化だと思います。これまでの2年間にユーザーから寄せられた意見や、要素技術の進化がきちんと反映されている点には好感を持ちます。
X100Sの主な仕様をX100と比較すると、次のとおりとなります。
【X100SとFinePix X100の比較】
機種名 |
X100S |
FinePix X100 |
イメージセンサー |
有効1630万画素
APS-Cサイズ CMOS |
有効1230万画素
APS-Cサイズ CMOS |
レンズ |
23mm F2.0
(35mm換算:約35mm) |
23mm F2.0
(35mm換算:約35mm) |
ファインダー |
ハイブリッドビューファインダー
光学ファインダー:0.5倍/90%
電子ビューファインダー:0.48型236万ドット |
ハイブリッドビューファインダー
光学ファインダー:0.5倍/90%
電子ビューファインダー:0.47型144万ドット |
ISO感度 |
ISO200-6400
(拡張でISO100-25600) |
ISO200-6400
(拡張でISO100-12800) |
シャッタースピード |
30-1/4000秒 |
30-1/4000秒 |
液晶モニター |
2.8型46万ドット |
2.8型46万ドット |
連写速度 |
6コマ/秒(RAWで9コマ) |
5コマ/秒(RAWで8コマ) |
動画撮影 |
1920 X 1080(60fps) |
1280 X 720(24fps) |
インターフェース |
USB/マイク出力、HDMI mini |
USB、HDMI mini |
バッテリー |
330枚 |
300枚 |
サイズ
(W x H x D) |
126.5×74.4×53.9mm |
126.5×74.4×53.9mm |
重さ
(含カード、電池) |
445g/405g |
445g/405g |
この他にも、面白い機能として「デジタルスプリットイメージ」が目につきました。これは位相差画素を利用し、フィルムカメラのピント合わせのように左右にずれた像を一致させることで合焦させる機能です。操作時にはピント面が拡大表示されるようです。
X100S(左側)とX100(右側)。右下の「S」のロゴで識別できます。レンズ左上にあるハイブリッドビューファインダーの切換レバーの形状が変更されています。
X100S(左側)とX100(右側)。細かいところでは、右下にあったRAWボタンがQ(クイック)ボタンに変更されるとともに、「MADE IN
JAPAN」の印字位置もX-E1と同じ位置に変更されています。
価格はオープンですが、実売価格は13万円前後の見込みです。FinePixX100登場時の価格は12万円程度でしたので、やや高価でのスタートとなるようです。いずれにしても、発売予定日の2月16日が待ち遠しいですね。
(2013年 1月 8日 記)
「世界中から想定以上の反響と引き合いがあったため、初回出荷に必要十分な台数を確保するために1週間の生産期間を設けるため」に、X20とともに発売が2月23日となりました。購入を予定されている方はご注意ください。
(2013年 1月30日 記)
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