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特集 ニコン Nikon D7100
4.ニコン Nikon D7100の描写力をチェック |
ニコン D7100
by Inaba Kunio
描写力と基本性能を強化したASPサイズ上級デジタル一眼レフ
評価:5.0
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描写力チェック1:高感度性能ニコン D7100の基本感度はISO100で、標準ではISO6400まで設定可能となっています。さらに、拡張設定ではISO25600相当まで拡げることができます。ノイズ低減処理方法としては、カメラ内で設定する方法と、RAWで撮影しパソコン上での現像段階で行う方法とがあります。なお、カメラ内で設定した場合でも、RAWファイルには変更は加えられませんので、後から編集することも可能です。 カメラ内でのノイズ低減は、「高感度ノイズ低減」と「長秒時ノイズ低減」の2つがあります。どちらも、撮影メニューの中で設定可能となっています。 「高感度ノイズ低減」は「しない」、「弱め」、「標準」、「強め」の4種類が設定可能となっています。「しない」にした場合には、ISO1250以上の高感度時にノイズ低減処理がかかります。この場合でも、「弱め」に設定した時よりもさらに弱くかかります。「弱め」「標準」「強め」にした場合には、常にノイズ低減処理がかかります。 「長秒時ノイズ低減」は、「する」と「しない」のどちらかに設定します。「する」に設定すると1秒よりも低速のシャッター速度で撮影したときに長秒時ノイズ低減がかかります。長秒時ノイズ低減処理を行うと、画像を記録するのにかかる時間が長くなります。「しない」にした場合には、長秒時ノイズ低減処理はかかりません。 このあたりの設定は、基本的にD7000と同じですが、高感度ノイズ低減における「しない」の閾値がISO1600からISO1250に下げられている点が違っています。なお、同じイメージセンサーと画像処理エンジンを搭載していると思われるD5200も、D7000と同じISO1600が閾値となっています。 D7100では、高感度ノイズ低減処理を「しない」にしても、ISO800まではほとんどノイズを感じません。ISO1600になると、わずかにノイズが見られますが、気にならないレベルに留まっています。ISO3200では、暗部を中心にややノイズが目立ってきますが、このあたりまでなら十分常用域だと感じました。 高感度ノイズ低減処理を「標準」にすると、概ね1段程度ノイズ感が低減されます。ISO6400でも常用できるノイズレベルとなっています。 ISO12800以上では、それなりにノイズが増えてきます。また、解像感の低下も感じられます。しかし、画像自体が破たんしている状態にはならないため、縮小するなどの使い方によっては、十分活用可能です。 D5200と比較すると、高感度性能はほぼ同等レベルであると感じました。 下記のサンプルは、高感度ノイズ低減を「しない」、「標準」、「強め」の3段階で各ISO感度の撮影を行ったものとなります。表示画像はほぼ等倍画像ですが、クリックすると全体画像が表示されますので、あわせて比較をしていただければと思います。
ISO100(左から「しない」「標準」「強め」) 描写力チェック2:解像度Nikon D7100のイメージセンサーは有効2410万画素です。今回テストに使用したAF-S NIKKOR 50mm f/1.4Gは、絞り開放では柔らかい描写ですが、絞っていくにつれて徐々に鮮明度があがっていくタイプのレンズです。今回のテストでは、開放から3段絞ると、周辺部を含め解像力が向上したため、F4.0のもので確認を行いました。視覚解像度チェック用ライン、限界解像度チェック用ラインとも、余裕をもって2500本ラインの識別が可能であり、イメージセンサーの画素数を活かしていると感じました。また、D7100ではローパスフィルターが搭載されていませんが、そのことが解像感にもプラスに働いている印象を受けました。
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限界解像度チェック用のラインでは、2500本まで楽々と視認できています。モアレもほとんど発生していません。
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横方向の限界解像度チェック用のラインでも、同様に2500本域まで余裕をもって視認できています。
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参考まで、左上部分を切り出してみました。レンズ補正機能は切ってありますが、F4.0でも鮮明な画像となっています。
描写力チェック3:歪曲収差補正機能ニコンD7100には、レンズの特性による歪曲収差を軽減する機能があります。撮影メニューの中にある「自動ゆがみ補正」がそれで、「しない」「する」のどちらかに設定できるようになっています。対応しているのは、GタイプとDタイプのレンズのみで、フィッシュアイなど一部のレンズでは機能しません。 テストに用いたのは、AF-S NIKKOR 50mm f/1.4GとAF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRの2本で、後者は広角端の18mm域で確認をしました。 テストした結果、自動ゆがみ補正機能で極めて良好に補正されることが確認できました。 50mmF1.4Gは、DXフォーマットで使用する場合にはもともとほとんど歪曲収差は残っていませんが、それでも周辺部にわずかにあったたる型収差が、ほぼ完全に補正されました。 18-55mmVRレンズも、廉価タイプの標準ズームレンズとしては、それほど強い歪曲収差があるわけではありませんが、やはりきれいに歪曲収差が補正されています。 なお、自動ゆがみ補正機能を使用すると、画像周辺部がやや削られることに注意が必要ですが、積極的に活用すべきように感じました。
AF-S NIKKOR 50mm F1.4G
AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR 機能チェック(おまけ):連続撮影枚数仕様上で見ると、ニコンD7100の連写性能はD7000よりも劣っています。しかし、実際にテストしてみると、高速なメモリーカードを使うとバッファー解放時間が短く、単純に比較はできないと感じました。高速メモリーカード(Sandisk ExtremePro Class10 Read 95MB/s Write 90MB/s)でテストすると、
こうしてみると、DXでは75コマ/分、1.3Xクロップでは150コマ/分の無限連写もできますので、実用上はかなりのシーンをカバーできるかもしれません。 ![]() |
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