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特集 ニコン Nikon D7100
1.ニコン Nikon D7100の位置づけと概要 |
ニコン D7100
by Inaba Kunio
描写力と基本性能を強化したASPサイズ上級デジタル一眼レフ
評価:5.0
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描写力と基本性能を強化した上級機ニコンのAPS-Cクラス上級機、D7100が発売開始となりました。型番からもわかるように、実質的には2010年10月登場のD7000後継機となります。APS-Cサイズのフラグシップ機としてD300/D300Sがありましたが、2011年11月に国内出荷が終了していますので、D7100はAPS-Cクラスのハイエンドと言ってもよいと思います。D7000からの主な進化ポイントは、次の通りです。
D7000(左)、D7100(中)とD5200(右)。曲線を強調したデザインに。
新機能「1.3Xクロップモード」とは?こうしてみると、基本的にはD7000からの正常進化モデルとなりますが、新しい機能である「1.3Xクロップモード」には注目が必要だと思います。もともとDXモード(APS-C)は35mmフルサイズフォーマットの中央部を1.5Xに切り出したものですが、1.3Xクロップモードでは、さらに中央部を切り出すことになります。DXサイズに対しては1.3倍、フルサイズに対しては約2倍となり、これはマイクロフォーサーズとほぼ同等サイズであることを意味します。たとえば、焦点距離50mmのレンズであれば、DXでは75mm相当の画角となり、1.3Xクロップモードでは100mm相当の画角になります。1.3Xクロップモードは、フルサイズの中央部分1/4の面積を切り出すイメージと言えます。 ![]() 1.3Xクロップモードのメリットは、次の通りです。
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1.3Xクロップモードでは、ファインダー中央部が切り出される。
オートフォーカス性能の強化ミラーレスカメラに対するデジタル一眼レフの強みの一つは、高速なオートフォーカス性能です。一般的にデジタル一眼レフが搭載している位相差方式のオートフォーカスは、ピント位置が前後のどちらにずれているのかを直接把握できるため、高速なピント合わせが可能です。とくに、前後に動きのある被写体の撮影は、ミラーレスカメラで一般的なコントラスト方式にとって苦手な分野といえます。D7000のオートフォーカスモジュールはCAM4800DXでしたが、D7100ではD4と同等のアドバンストマルチCAM 3500DXオートフォーカスセンサーモジュールが採用されました。測距点が39点から51点に増えただけでなく、クロス測距点も中央9点から15点に強化され、特に中央部の1点はf/8時にもクロスセンサーとして機能します。低輝度での測距性能も、-1EVから-2EVへと強化されており、比較的暗いシーンでの合焦性能の向上も期待できます。 実質的な連写性能は低下?D7100で気になる点としては、連写性能があげられます。D7000では6コマ/秒で10コマまで連写できたのが、D7100では5コマ/秒、6コマまでとなっています(いずれもDXモード時、14bitRAWロスレス圧縮)。一般的な撮影シーンであれば十分なレベルかもしれませんが、APS-Cクラスの最上位機として、少々残念な気がします。描写力の強化D7000からの進化ポイントとして、描写力の強化についても注目が必要です。イメージセンサーの有効画素数が1620万画素から2410万画素へと、約5割増えているため、より高精細で解像力のある画像を得ることができます。![]()
1620万画素から2410万画素へと画素数は5割増しに。
また、描写性能の点では、画像処理エンジンがEXPEED2から、D5200やD3200と同じEXPEED3に進化しており、D7000を上回る描写性能であることが期待されます。 それでは実際に、ニコンの上級デジタル一眼レフ、D7100の実力をテストしてみます。 |
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