【お勧めのデジタル一眼レフカメラ】

　フラグシップからエントリー機まで、数多くあるデジタル一眼レフカメラの中で、ズバリお勧めの機種です。

【注意事項：選択の視点】

　どのような場面で、どのような方が、何を撮影するのかによって、最適なデジタルカメラは変わってきます。ここでは、はじめてデジタルカメラを購入される方や、これから腰を据えてデジカメを勉強しようと考えている方を想定しています。そのため、レンズがセットになっている場合には、基本的にそれを含めて対象としています。
　また、後継機種が発売されている場合には、旧機種が併売されていても、後継機種のみを対象とします。

●予算制約がない方にお勧めのデジタル一眼レフ

第１位：ニコン D4　　60万円前後(2012年2月発売予定)
第１位：キヤノン EOS-1D X　　60万円前後(2012年3月発売予定)
第３位：ソニー α77 ズームレンズキット　　20万円前後
次点：ペンタックス K-5 18-135レンズキット　　12万円前後

　私は、初心者の方でも、予算があればできるだけフラグシップ機をお勧めするようにしています。「いいカメラを買っても使いこなせない」としり込みされる方も少なくありませんが、撮影のしやすさや画像のクオリティはフラグシップならではのものです。
　今回、すでに発表されているものの発売前ということで難しいタイミングですが、やはりニコンとキヤノンの両機種を同じく１位にしました。第３位と次点とでは悩むところですが、α77の画質と機能を重視しました。なお、α77はトランスルーセント方式のため、厳密にはデジタル一眼レフではありませんが、機能面ではミラーレスよりもこちらに近いため、デジタル一眼レフ部門で取り上げました。
　体力的にできるだけ小型のデジカメが欲しい場合には、次点のK-5が第一候補としてお勧めします。

●概ね10万〜15万円クラスでお勧めのデジタル一眼レフ

第１位：キヤノン EOS 60D ダブルズームキットII　　10万円前後
第２位：ニコン D7000 18-105VRレンズキット　　12万円前後
第３位：ペンタックス K-5 18-135レンズキット　　12万円前後
次点：ソニー α65 ダブルズームキット　　11万円前後

　この価格帯は、上級機として、各メーカーとも力を入れた機種が揃っています。EOS60DとD7000は、性能的にはよい勝負ですが、レンズを含めたコストパフォーマンスでややEOS60Dが勝っていると判断しました。K-5は、やはり小型軽量なモデルとして、魅力にあふれた機種です。
　ソニーのα65は、位置づけ的にはミドルクラスとなりますが、画質や機能を評価して次点としました。α77と同様、トランスルーセント方式を採用した電子ビューファインダーを搭載していますので、購入を検討される場合にはぜひ店頭で確認されることをお勧めします。

●概ね5万〜10万円クラスでお勧めのデジタル一眼レフ

第１位：キヤノン EOS 60D 18-135ISレンズキット　　9万円前後
第２位：ニコン D5100 ダブルズームキット　　8万円前後
第３位：キヤノン EOS Kiss X5 55-250IIダブルズームキット　　7万円弱
次点：ペンタックス K-5 レンズキット　　9万円弱

　コンパクトカメラだけでなく、レンズ交換式カメラも、ここのところ値頃感が高まっています。この価格帯のカメラでも、しっかりとした機能が備わっています。１位のEOS60Dは、より上位のクラスともいい勝負であり、コストパフォーマンスに優れた機種です。ここでは18-135ISのセットをあげましたが、ほぼ同じ価格帯にダブルズームキットもありますので、より望遠側が欲しい場合にはこちらを選択すべきでしょう。
　２位のD5100も、バリアングル液晶を搭載しているなど機能面では安心して使える機種です。ただし、ボディ本体内にはオートフォーカス用のモーターがないため、AF-Sタイプのレンズでないとオートフォーカスで使えない点に注意が必要です。
　３位のEOS Kiss X5は、エントリークラスと評価することもできますが、しっかりとした画質とコストパフォーマンスの高さを評価しました。
　次点のK-5は、標準ズームレンズとのセットのため、使い方によっては望遠レンズ等の追加が必要となります。しかり、上級クラスの画質と機能がこの価格で入手できる点を評価しました。

●概ね5万円以下クラスでお勧めのデジタル一眼レフ

第１位：ペンタックス K-r レンズキット　　5万円弱
第２位：キヤノン EOS Kiss X50レンズキットII　　4万円弱
第３位：ニコン D3100レンズキット　　5万円弱
次点：キヤノン EOS Kiss X50こだわりスナップキット　　5万円弱

　5万円以下のクラスにも、実力派が揃っています。さすがにダブルズームのついた製品はかなり限られますが、まずは標準ズームの付いた製品を購入し、必要に応じてレンズを揃えていく、というあり方も、レンズ交換式カメラならではです。
　1位のK-rは、メーカーでの生産が終了したため、一時よりもやや値段がアップしていますが、それでも5万円弱で標準ズームのセットを入手できます。この機種も、コストパフォーマンスに優れています。
　2位のEOS Kiss X50は、場合によってはX5のセットという選択もあります。その場合、1万円強コストアップとなります。X5は、画素数や背面液晶など、機能強化されている点も少なくありません。
　3位のD3100も、しっかりしたつくりです。タイの洪水の影響で、やはり一時より若干値段が上がっていますが、エントリー機としての機能に不足はありません。
　次点では２位のKiss X5の再登場となりましたが、標準ズームに単焦点レンズが加えられたセットである点を評価しました。50mmとやや望遠よりではありますが、単焦点レンズの楽しさを味わう上で最適なレンズの一つです。