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特集 LUMIX DMC-GX1

1.LUMIX DMC-GX1の位置づけと概要


パナソニック LUMIX DMC-GX1  by Inaba Kunio    新しいシリーズとして登場したトップレベルの描写力  評価:5.0

パナソニック ミラーレスカメラの特徴

 いうまでもなく、パナソニックはオリンパスとともに、フォーサーズ/マイクロフォーサーズ規格の中心メンバーである。両社ともパナソニック製4/3型LiveMOSを利用し、同規格マウントを備えているものの、共通するのはここまでで、意外と両社の製品は異なる方向を志向している。

 このことは、マイクロフォーサーズの位置づけについてもいえる。オリンパスは、マイクロフォーサーズは「フォーサーズ規格の一つの分野」として製品展開しているのに対し、パナソニックは「フォーサーズの新しい規格がマイクロフォーサーズ」と捉え、事実上フォーサーズ規格は収束方向へと進められている。オリンパスは、マイクロフォーサーズ製品展開後も、フォーサーズ規格の新たなカメラを市場に投入しているが、パナソニックの最後のフォーサーズ機は2007年のDMC-L10である。

 もちろん、オリンパスとて、いずれマイクロフォーサーズ規格へと収斂させていくことは間違いない。ただし、既存ユーザーに対し一定の配慮をする光学機器メーカーと、新たな市場のニーズに躊躇なく乗り換えていく総合家電メーカーの気質の違いを垣間見ることができるとまで言うと、言い過ぎだろうか。

 オリンパスと比較したパナソニックミラーレスカメラの主な特徴は、
  • 全体に小型軽量であるものの、その中で機能を優先した機種とサイズを優先した機種の両方を展開していること。
  • 手振れ補正機能はレンズ側光学系で実現しているため、対応するレンズのみで手振れ補正を活用できること。
  • 現行機種はすべてフルHDに対応しているとともに、とりわけ小型化を志向したGF3以外はステレオマイクも内蔵しているなど、動画撮影により配慮されていること。
といった諸点となる。

DMC-GX1の位置づけ

 現在、パナソニックのラインアップは、フラグシップモデルとしてのGH2、電子ビューファインダー内蔵小型モデルであるG3、マイクロフォーサーズ最小最軽量のGF3を中心に、一世代前のG2、GF2を加えた5機種によって構成されている。

 今回発売されたGX1は、ボディ形状をGF3のソフトなものからGF1やGF2の角ばった形に戻すとともに、グリップが大型化された点がデザイン状の特徴となっている。カラーリングも、ブラックとダークシルバーの2色で、カラフルなGFシリーズとは一線を画している。また、GF1と同様に大型の撮影モードダイヤルがボディ上面に設置されるなど、どちらかといえば上級者が好むようなインターフェースとなっている。

 主要な仕様を、GFシリーズと、G3、GH2と比較したのが、下表である。

【各機種の主な仕様】
機種名 画素数 ISO 連写
速度
連写数
(RAW)
液晶 ファインダー 動画 重さ 大きさ
GX1 1600万 160-
12800
4.2
電子:20
9コマ 3型46万
タッチパネル

DMW-LVF2
フルHD
60i
272g 116.3x67.8x39.4
G3 1600万 160-
6400
4
電子: 20
7コマ 3型46万
バリ&タッチ
フルHD
60i
336g 115.2x83.6x46.7
GF3 1210万 160-
6400
3.8 5コマ 3型46万
タッチパネル
× フルHD
60i
222g 107.7x67.1x32.5
GF2 1210万 100-
6400
3.2 7コマ 3型46万
タッチパネル

DMW-LVF1
フルHD
60i
265g 112.8x67.8x32.8
GF1 1210万 100-
3200
3 7コマ 3型46万
DMW-LVF1
HD
60i
285g 119x71x36.3
GH2 1605万 160-
12800
5
電子:40
7コマ 3型46万
バリ&タッチ
フルHD
60i
392g 124x89.6x75.8

 これを見ると、GX1は形状こそGFシリーズに似ているものの、中身はGH2から電子ビューファインダーを外付化したものと近いように見える。GH2と比べ、液晶がバリアングルでないこと、電子シャッターでの最高速度が最高20コマ/秒である点が劣っている点であるが、逆にバッファーサイズが増やされたことで、RAWでの連続撮影可能枚数は、最高7コマから9コマへと強化されている。

 これ以外にも、AF速度の高速化とモードの追加、電子水準器の搭載、本体単独での縦位置感知機能など、GH2発売から1年間の技術進歩がGX1には込められている。つまり、GX1は電子ビューファインダーが外付であるものの、実質的にはGH2とほぼ同等クラスのカメラであるといえるだろう。

DMC-GX1の特徴

●パナソニックGシリーズにおける実質的なハイエンド機

 GX1の実物を目にすると、このカメラはLX5やかつてのL1と同じテイストでデザインされていることに気が付くだろう。単にボディ色が黒系でまとめられているだけでなく、金属外装のボディ、金属削り出しで形作られたモードダイヤル、レーザー印字で刻印された文字、そして大きく張り出したグリップは、長時間保持しても疲れにくい形状に仕上げられている。

 もちろん、GX1をハイエンドたらしめているのはデザインだけではない。G3と同じイメージセンサーを搭載しているものの、さらに高感度特性を高めていることなど、GX1はGシリーズ最高クラスの画像を生み出してくれる。また、モードダイヤルや多用されているボタン類は、カメラの直接的なコントロールを容易にする。

 GX1において唯一残念なのは、搭載されている液晶パネルが約46万画素のものとなっている点だ。パナソニックの製品は、同クラスの他社製品よりもかなり安価に提供されているためやむを得ない部分はあるが、やはりハイエンドクラスであれば最高レベルの液晶パネルの搭載を期待したい。

●Gシリーズの新たなラインアップ

 外観上、GX1はGF1からのデザインに戻ったかのように見える。しかし、GF2、GF3と進化する中で、GFシリーズは軽量小型エントリー機としての色彩を純化させてきた。ここで新たに投入されるGX1は、GF1を上級機の方向へ発展させたものであり、結果としてGF3とはまったく異なるポジショニングとなっている。

 また、一眼レフ・デザインであるGシリーズやGHシリーズとも、GX1は距離を置いている。Gシリーズは、どちらかといえば機能優先で作られているのに対し、GX1は機能プラス「持つ喜び」といった味付けがされており、むしろ「レンズ交換式LX」という方が、より正しい捉え方なのかもしれない。

 いままでのパナソニックのラインアップの中では、こうしたニーズにこたえる製品はなかった。似た位置づけであったフォーサーズカメラDMC-L1は1機種限りの製品となってしまったが、GX1は代を重ねて展開していくことが期待される。

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