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特集 オリンパス STYLUS1

オリンパス STYLUS1 ~F2.8通しズームのネオ一眼

オリンパス STYLUS1  by Inaba Kunio    OM-DデザインでF2.8通し300mm望遠ズームのネオ一眼  評価:5.0
オリンパス  STYLUS1 OLYMPUS


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1.オリンパス STYLUS1の位置づけと概要


 F2.8通し300mm望遠ズームのネオ一眼

 2012年8月に登場したパナソニックLUMIX DMC-FZ200(製品レビュー)は、24-600mm相当F2.8通しズームを搭載した初のネオ一眼でした。フィルム時代からカメラを使っている方にとって、「F2.8の通し」は高級ズームレンズを代表するスペックであり、1/2.3型センサーとはいえ24mm相当の広角から600mm相当の望遠まで実現できたことに私も驚きを感じました。

 その後、ソニー サイバーショット DSC-RX10(26-220mm相当F2.8 1型センサー)とSTYLUS1(28-300mm相当F2.8 1/1.7型センサー)がリリースされ、F2.8通しズームのネオ一眼が一つのジャンルになりつつあるのかもしれません。

 →発売前の記事一口コラム:OM-DデザインのF2.8高倍率ズーム機


パナソニック LUMIX DMC-FZ200
F2.8通しズームを搭載した初のネオ一眼、LUMIX DMC-FZ200。

 STYLUS1の主な特徴は、次のとおりです。
  • イメージセンサーは有効1200万画素1/1.7型CMOSセンサーで、STYLUS XZ-2(製品レビュー)に搭載されているものと同等と思われます。
  • レンズは28-300mm相当で開放絞りはズーム全域でF2.8となっています。
  • 12bitRAWでの撮影にも対応しており、RAW+JPEG撮影も可能です。
  • 設定できるISO感度は、ISO100-12800です。3段分のNDフィルターも内蔵。
  • 動画はフルHDで30pでの撮影が可能です。
  • 液晶モニターは3型104万ドット(アスペクト比は3:2)のタッチパネルで、上側80度、下側50度までのチルト可動に対応しています。可動域もOM-D E-M5と同等です。
  • 電子ビューファインダーは144万ドットの高精細タイプです。E-M5と同等とのことですので、35mm換算では0.58倍程度の倍率となります。OM-Dに採用されているファインダースタイルの切り替えには対応していません。
  • シャッターは1/2000秒から60秒までとなります。レンズシャッター方式です。最大で30分のバルブ撮影も可能です。
  • 連写速度は最大7コマ/秒で、RAWで25コマ、JPEGでは70コマまでの撮影が可能です。
  • Wi-Fiを搭載しています。スマートフォン等でのリモート操作も可能です。

 STYLUS1の魅力は?

 STYLUS1はネオ一眼であるとともに、高級コンパクトでもあります。その点では、ほぼ同時にリリースされたソニー DSC-RX10と似たポジションと言えますが、製品として狙っているターゲットはかなり異なります。

 DSC-RX10の立ち位置は、「1型センサーによる高い描写性能を前提に、実用域となるズーム域で明るいレンズを搭載」したカメラであり、レンズ交換式カメラと同等レベルの描写力が最優先のカメラであると思います。

 これに対し、STYLUS1の立ち位置は、「コンパクトカメラとしての可搬性を前提に、明るい高倍率ズームレンズを搭載」というもので、フィールドでの取り回しにも軸足がある製品となっています。その点では、同じF2.8ズームのDMC-FZ200とも微妙にターフゲット層が異なっているかもしれません。

オリンパス OLYMPUS STYLUS1

 電子ビューファインダー部分のデザインはOMシリーズを彷彿とさせます。


 多くの製品をレビューする中で、実物を見ると写真で予想した以上の魅力を感じるカメラが時々あります。オリンパスのSTYLUS1もその一つで、カメラらしいデザインやきちんとした描写性能、そしてレンズ交換式カメラに準じた「サクサク感」と、毎日手元に置いて使い倒したい、という思いを感じさせてくれるカメラです。

 それでは、オリンパスのコンパクトミラーレス、STYLUS1の実力をテストしてみたいと思います。


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2.STYLUS1を開封し外観をチェック


 オリンパス STYLUS1を開封する

 オリンパスから新しいタイプのネオ一眼、STYLUS1が登場しました。一見すると、ミラーレスカメラOM-Dシリーズに似ていますが、28-300mm相当F2.8の明るいズームレンズを内蔵している点が特徴的です。

 ボディカラーはブラックの1色のみで、スタート時点の実売価格は6万2千円前後となっています。

 なお、販売促進として、リモートケーブルRM-UC1またはリチウムイオン充電池BLS-5のどちらかがもらえるキャンペーンが実施されています。2014年1月16日までですので、早めに購入しユーザー登録されると良いと思います。

OLYMPUS STYLUS1

 STYLUS1のパッケージ。白いパッケージに青いラインが配されています。STYLUS XZ-2(製品レビュー)に似たボックスデザインで高級感があります。

OLYMPUS STYLUS1

 蓋を開けると、不織布に包まれて格納されているボディ本体が姿を現します。高級コンパクトらしい丁寧なパッケージングです。

OLYMPUS STYLUS1

 製品に同梱されている付属品です。左上より、取扱説明書、ソフトウェアCD-ROM、リチウムイオン充電器BCS-5、リチウムイオン充電池BLS-5、レンズキャップ、充電器用ACケーブル、USBケーブルCB-USB6、ストラップ。ボディ本体にはアクセサリーシューカバーも装着されています。
 取扱説明書は124ページのものが付属していますが、内容はややあっさりしているように感じました。
 保証書は国際保証のものが付属します。カメラ本体が標準で国際保証の対象となっているのは、現時点ではオリンパスのみです。


 オリンパス STYLUS1の本体をチェック

OLYMPUS STYLUS1

 ボディ本体。一見すると、OM-D E-M5に似ていますが、ボディサイズは一回りコンパクトになっています。

OLYMPUS OM-D E-M5

 ミラーレスカメラOM-D E-M5(製品レビュー)のボディ前面。ファインダーやグリップ部分の形状が似ています。なお、E-M5のボディサイズは幅121mm、高さ89.6mmですので、STYLUS1の116mm、87mmと比べると一回り違います。

OLYMPUS STYLUS1

 STYLUS1の液晶モニター側。大型の電子ビューファインダー接眼部が特徴的です。基本的なインターフェースはミラーレスカメラに準じています。親指部分のゴムにより、ボディサイズの割にホールド性も良好です。

OLYMPUS STYLUS1

 ボディ上面。レンズ光軸上に電子ビューファインダーと内蔵フラッシュ、アクセサリーシューが置かれています。電子ビューファインダーの左側にモードダイヤル、右側にサブダイヤルとシャッターボタンが配されています。シャッターボタンの同軸にズームレバーが置かれています。ズーム操作はレンズエプロン部左側にあるサイドズームレバーでも行うことができます。
 電子ビューファインダー部の両側基部にある四角い穴はステレオマイクです。


OLYMPUS STYLUS1

 STYLUS1のボディ底面。三脚用の穴はレンズ光軸からシフトされています。ラベルとの間にある4つの穴はスピーカー用のものです。カメラ本体は中国製です。

OLYMPUS STYLUS1

 STYLUS1のボディ左側面。ストラップ取付け部はXZ-2と同様に、三角環方式となっています。

OLYMPUS STYLUS1

 ボディ右側面。こちら側に外部接続端子が置かれています。液晶モニター側のグリップ部の張り出しがしっかり確保されていることがわかります。

OLYMPUS STYLUS1

 ファインダー部にあるOLYMPUSのロゴ。写真ではわかりづらいですが、刻印された中に白いインクが流しこまれています。OM-Dはフラッシュを内蔵していませんでしたが、STYLUS1はここに搭載しています。

OLYMPUS STYLUS1

 右肩にあるSTYLUS1のロゴ。右上に見えるランプはセルフタイマーランプとAF補助光を兼ねるもの。シャッターボタンの同軸にズームレバーが置かれています。

OLYMPUS STYLUS1

 STYLUS1のレンズ部。電源OFF状態では沈胴しています。F2.8の通しズームを搭載している機種は、パナソニックのLUMIX DMC-FZ200(製品レビュー)が最初でしたが、現時点ではソニー サイバーショット DSC-RX10を含め3機種となりました。「F2.8のズームレンズ」と言う点は同じものの、イメージセンサーのサイズやズーム域は異なり、各々が特徴を持っています。

OLYMPUS STYLUS1

 レンズの左下にはFn2ボタンとレバーが置かれています。カメラを構えたときに、押しやすい位置です。

OLYMPUS STYLUS1

 レンズのエプロン部には、フラッシュスイッチとサイドズームレバーが置かれています。サイドズームレバーのズーム速度は、標準と低速から選ぶことができます。フラッシュスイッチは機械式のため、電源が入っていない状態でも稼働します。また、フラッシュを使用するときにはマニュアルでポップアップさせる必要があります。

OLYMPUS STYLUS1

 STYLUS1のデザイン上の特徴であるファインダー部。フィルム一眼レフの頃からのデザインを継承しています。

OLYMPUS STYLUS1

 内蔵フラッシュをポップアップさせた状態。ポップアップ位置は低いですが、これはアクセサリーシューに外付フラッシュ等を装着した時にも干渉しないための配慮だと思われます。

OLYMPUS STYLUS1

 フラッシュ照射部の正面。実測で1cm程度ポップアップします。

OLYMPUS STYLUS1

 STYLUS1の軍艦部右側にあるメインコントロール部。大型のサブダイヤルの位置は若干異なりますが、OM-D E-M1のものを踏襲しています。
 グリップ部の上にFn1ボタンが置かれています。このボタンで操作する機能も設定で切替可能です。


OLYMPUS STYLUS1

 シャッターボタンと同軸に置かれているズームレバー。

OLYMPUS STYLUS1

 グリップ部にはゴムが貼付されているため、見た目よりもホールディング性能は良好です。

OLYMPUS STYLUS1

 液晶モニターの右側にあるコントロール部。十字ボタンの機能を変えることもできるようになっています。

OLYMPUS STYLUS1

 電子ファインダーの右側面にはディスプレイ切替ボタンが置かれています。接眼部のアイセンサーをOFFにした時には、このボタンで液晶モニターと電子ビューファインダーの切り替えをします。

OLYMPUS STYLUS1

 軍艦部左側にあるモードダイヤル。ファインダー接眼部の基部には、視度調整ダイヤルが置かれています。

OLYMPUS STYLUS1

 電子ビューファインダーの上にはアクセサリーシューが置かれています。出荷時にはシューカバーが装着されています。

OLYMPUS STYLUS1

 ファインダー接眼部。ゴム製のアイカップが装着されています。

OLYMPUS STYLUS1

 アイカップを外した状態。接眼部の右側に見える2つの穴はアイセンサーです。視度調整ダイヤルが回しずらい時には、一度アイカップを外すと回しやすくなります。

OLYMPUS STYLUS1

 ボディ右側面にある外部接続端子カバーを開いた状態。上がUSBマルチコネクターで、下がHDMIマイクロコネクター(タイプD)です。

OLYMPUS STYLUS1

 液晶モニターを上側にチルトさせた状態。上側には約80度傾けられます。

OLYMPUS STYLUS1

 液晶モニターを下側にチルトさせた状態。この向きでは約50度まで開けます。

OLYMPUS STYLUS1

 電源OFF状態。レンズはボディ内に沈胴しているため、OM-Dに薄型パンケーキレンズを装着したようなデザインです。
 鏡胴部にあるコントロールリングは、設定によりピントリングや絞りリング、ズームリング等になります。ボディ上面にあるサブダイヤルとともに、主要なインターフェースとして働きます。



OLYMPUS STYLUS1

 電源を入れるとレンズが自動的に伸長します。写真は広角端28mm相当の状態です。

OLYMPUS STYLUS1

 このレンズは、50mm相当の時に最短となります。

OLYMPUS STYLUS1

 望遠端の状態。この時にレンズ長は最長となります。ネオ一眼としては、比較的コンパクトなレンズであると思います。

OLYMPUS STYLUS1

 ボディ下部のバッテリー室カバーを開いた状態。バッテリーとともにメモリーカードを挿入します。

OLYMPUS STYLUS1

 バッテリー室の前側には、バッテリー挿入方向のガイダンスが貼付されています。

OLYMPUS STYLUS1

 バッテリーとメモリーカードを挿入しつつある状態。どちらもラベル面が前側となる向きで挿入します。

OLYMPUS STYLUS1

 液晶モニターを上側にチルトさせた状態。液晶パネルの視野角は広く、この向きでも視認することができます。

OLYMPUS STYLUS1

 STYLUS1の液晶モニター。3型104万ドットのパネルで、タッチ操作に対応しています。アスペクト比は3:2のため、最大サイズの静止画では、両側に黒いラインが生じます。

OLYMPUS STYLUS1

 同じ状態での電子ビューファインダーの表示内容。EVFは144万ドットでアスペクト比4:3のパネルが搭載されていますので、画面いっぱいに静止画を表示できます。OM-Dのようなファインダースタイルの切り替えには対応していません。

OLYMPUS STYLUS1

 付属するレンズキャップを装着した状態。自動開閉機構となっているので、そのままの状態で電源をONにできます。

OLYMPUS STYLUS1

 電源をONにした状態。自動的にカバーが開きます。

OLYMPUS STYLUS1

 オプションとなるコンバージョンレンズアダプターCLA-13を介して、テレコンバージョンレンズTCON-17Xを装着した状態。レンズ先端の溝を利用するため、レンズカバーを外して取り付けます。基本的にテレ端での操作が推奨されており、510mm相当の画角となります。
 なお、CLA-13を装着すると、55mm径のフィルターが装着できます。


OLYMPUS STYLUS1

 STYLUS1のボディ単体での実測値は350.0gでした。

OLYMPUS STYLUS1

 STYLUS1の撮影状態での実測値は395.5gでした。装着するメモリーカードによって異なりますが、メーカー公表値は402gです。

 オリンパス STYLUS1の付属品をチェック

OLYMPUS STYLUS1

 バッテリー充電器BCS-5。リチウムイオン電池BLS-5専用で、BLS-5の充電には最大で3時間30分かかります。

OLYMPUS STYLUS1

 コンセントとの接続には付属するACケーブルを使用します。可搬性を考えると、できればウォールマウントアダプターも同梱されると良いと思います。

OLYMPUS STYLUS1

 付属するACアダプター。出荷先のコンセント形状にあわせて対応するコードが添付されるようです。

OLYMPUS STYLUS1

 付属するリチウムイオン電池BLS-5。PEN E-P3等でも採用されたもので、容量は7.2V 1080mAhです。静止画であれば最大410枚の撮影が可能となっています。

OLYMPUS STYLUS1

 付属するUSB接続ケーブルCB-USB6。パソコンやプリンター等との接続に使用します。

OLYMPUS STYLUS1

 付属するストラップ。しっかりとしたつくりですが、ややチープな印象も受けます。

OLYMPUS STYLUS1

 付属する自動開閉レンズキャップ。撮影時に取り外す必要がないため、利便性が高いキャップです。

OLYMPUS STYLUS1

 レンズキャップの裏側。型番はLC-51Aとなっています。蓋部分は4つの部品に分かれています。

OLYMPUS STYLUS1

 ボディには、レンズ先端のみぞを使って固定します。

OLYMPUS STYLUS1

 カバーの部分はスプリングで固定されています。一つ一つを別々に開くこともできます。

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3.STYLUS1の描写性能はどうか?


 描写力チェック1:高感度性能

 STYLUS1に搭載されているイメージセンサーは有効1200万画素1/1.7型CMOSセンサーで、仕様上はSTYLUS XZ-2のものと同等です。そのため、高感度性能についてもXZ-2と同じで、基本感度はISO100で、ISO12800までの設定が可能となっています。

 ノイズ設定項目についても、XZ-2と同様に長秒時ノイズ低減と高感度ノイズ低減の設定が可能です。
 長秒時ノイズ低減には、「オート」「On」「Off」の選択が可能であり、Onではシャッタースピードに関わらず常時ノイズ低減がかかります。初期設定では「オート」となっており、この設定では長秒時での撮影時のみノイズ低減処理がされます。
 高感度のノイズ低減は、「Off」「弱」「標準」「強」の4段階の設定が可能で、初期設定では「標準」となっています。

 下記のサンプルは、各ISO感度別にテスト撮影を行ったものです。基本的な傾向は、XZ-2と似ていますが、一つ一つ比較するとやや高感度ノイズが改善されているように思います。

 高感度時ノイズ低減を「標準」でチェックすると、ISO800まではほとんどノイズを感じません。ISO1600あたりから暗部を中心にノイズが見えてくるとともに、やや解像感の低下も感じられますが、十分常用可能なノイズレベルとなっています。ISO6400以上になるとかなりノイズが増え解像感も低下しますが、活用方法を工夫すると等倍画像でも使えるレベルにはなっています。ISO12800では、解像感の低下と色ずれが目立ってきますので、基本的には緊急避難的な使用方法になると思います。

 高感度ノイズ低減を「強」にすると、ノイズ感はさらに改善されますが、解像感の低下も伴います。基本的には「標準」での撮影で良いと感じました。

 下記のサンプルは画像の一部を切り出したものです。クリックすると元画像が表示されますので、あわせて参照していただければと思います。なお、高感度ノイズ低減を「Off」にした時の「長秒時ノイズ低減」は「Off」に、それ以外では「長秒時ノイズ低減」は「On」に設定してあります。


サンプル画像。左下の赤枠の部分を切り出してある。
画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

ISO100(「Off」「標準」「強」)
OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2


ISO200(「Off」「標準」「強」)
OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2


ISO400(「Off」「標準」「強」)
OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2


ISO800(「Off」「標準」「強」)
OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2


ISO1600(「Off」「標準」「強」)
OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2


ISO3200(「Off」「標準」「強」)
OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2


ISO6400 (「Off」「標準」「強」)
OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2


ISO12800 (「Off」「標準」「強」)
OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2OLYMPUS STYLUS XZ-2



 描写力チェック2:歪曲収差

 STYLUS1のレンズは35mm換算で28mmから300mmの光学10.7倍ズームであり、ネオ一眼としてはおとなしめの焦点域ですが、高級コンパクトとしては高倍率ズーム機といえます。とくに、ズーム全域でF2.8の明るさが確保されていますので、明るく使いやすいレンズであると感じました。

 STYLUS1には「ゆがみ補正」等の項目はないので、必要であれば撮影後にソフトウェアで補正をかけることになります。

 下記のサンプルは、各焦点域で撮影したもので、いずれも絞り開放での撮影結果となります。歪曲収差、周辺光量不足ともズーム全域で良好に補正されていると思います。

 歪曲収差に関しては、広角端では画面周辺部にわずかながら樽型収差を確認することができますが、気になるレベルではありません。その後、望遠側に移るにつれ補正がされていき、標準域を超えたあたりでほぼ完全に補正されました。

 周辺光量については、絞り開放ではズーム全域でわずかながら確認することができました。被写体によっては、1~2段程度絞りこんで撮影されると良いと思います。

 なお、メーカーが公表しているわけではありませんが、光学的な補正に加え、電子的補正も加味されているものと思われます。

焦点距離:6mm(35mmサイズ換算28mm)
OLYMPUS STYLUS1


焦点距離:10.8mm(35mmサイズ換算50mm)
OLYMPUS STYLUS1


焦点距離:21.2mm(35mmサイズ換算100mm)
OLYMPUS STYLUS1


焦点距離:42.5mm(35mmサイズ換算200mm)
OLYMPUS STYLUS1




 描写力チェック3:解像力

 レンズ固定式カメラの解像力テストでは、イメージセンサーとレンズの両方の実力が試されます。いつもの通りISO12233準拠チャートを使用して解像力チェックを行いましたが、結果はコンパクトカメラとして高い解像力を示しています。

 35mm換算で28mmの広角端では、開放から高い解像力を示しており、部分的にモアレの影響が出ているものの、概ね2500本のラインまで視認することができました。1段絞ると解像度がさらにあがります。望遠側に移るにつれ、わずかに解像感の低下が認められるものの、望遠端絞り開放でも概ね2400本のあたりまでは視認することができました。28-300mm相当F2.8のレンズとしては良好な解像力であると感じました。

 画像周辺部についても、全般的に鮮明度の高い画像となっていますが、1段程度絞るとさらに鮮明になります。

 下記の画像は1/2に縮小したものです。画像をクリックすると元画像が表示されますので、あわせて確認をしていただければと思います。


ISO12233準拠チャート。中央と左上の赤枠の部分を切り出
してある。画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

6mm域(35mmサイズ換算28mm) F2.8
OLYMPUS STYLUS1 OLYMPUS STYLUS1

6mm域(35mmサイズ換算28mm) F4.0
OLYMPUS STYLUS1 OLYMPUS STYLUS1


10.8mm域(35mmサイズ換算50mm) F2.8
OLYMPUS STYLUS1 OLYMPUS STYLUS1

10.8mm域(35mmサイズ換算50mm) F4.0
OLYMPUS STYLUS1 OLYMPUS STYLUS1


21.2mm域(35mmサイズ換算100mm) F2.8
OLYMPUS STYLUS1 OLYMPUS STYLUS1

21.2mm域(35mmサイズ換算100mm) F4.0
OLYMPUS STYLUS1 OLYMPUS STYLUS1


42.5mm域(35mmサイズ換算200mm) F2.8
OLYMPUS STYLUS1 OLYMPUS STYLUS1

42.5mm域(35mmサイズ換算200mm) F4.0
OLYMPUS STYLUS1 OLYMPUS STYLUS1


64.3mm域(35mmサイズ換算300mm) F2.8
OLYMPUS STYLUS1 OLYMPUS STYLUS1

64.3mm域(35mmサイズ換算300mm) F4.0
OLYMPUS STYLUS1 OLYMPUS STYLUS1



 機能チェック(おまけ):連続撮影枚数

 オリンパスによると、STYLUS1の連写性能は次の通りです。
  • 連写(RAW):7コマ/秒で25コマ。
  • 連写(JPEG):7コマ/秒で70コマ。
 
 使用したメモリーカードは高速タイプのものです。
 (SanDisk ExtremePro Class10 Read 95MB/s Write 90MB/s)

RAW+JPEG(FINE L) RAW JPEG(FINE L)
連写  概ね7.8コマ/秒のペースで27枚を連写。その後は概ね2.2コマ/秒のペースでカード容量一杯まで連写。  概ね8.0コマ/秒のペースで36枚を連写。その後は概ね3.4コマ/秒のペースでカード容量一杯まで連写。  概ね7.9コマ/秒のペースで74枚を連写。その後は概ね5.5コマ/秒のペースでカード容量一杯まで連写。
 ※上記のテスト結果は、撮影環境や被写体によっても左右されます。

 STYLUS1はネオ一眼タイプの高級コンパクトですが、極めて高い連写性能と連続撮影可能枚数を持っています。一番データ量の大きい「RAW+JPEG」でも、7.8コマ/秒のペースで27枚の連写ができ、その後も2.2コマ/秒のペースでカード容量一杯まで撮影することができました。撮影中、電子ビューファインダーの画像もきちんと更新されており、気持ちよく連写することができます。また、バッファー容量が一杯になった時にももたつく感じはありませんでした。連写時には1枚目にピントと露出が固定されますが、連写カメラとしても高い実力を持っていると思いました。


4.結局、STYLUS1は「買い」か?


 独断 素晴らしい!smile ポイント 
  • 35mm換算28-200mmでF2.8の明るいレンズ。
  • ISO12800まで設定可能な高感度性能 (ISO1600までは常用レベル)。
  • チルト稼働するタッチセンサーを搭載。
  • RAW撮影が可能(RAW+JPEGも可)。
  • RAWでもテンポの良い撮影が可能。
  • コンパクトカメラとしては実用性の高い連写性能と連続撮影可能枚数。
  • ネオ一眼としては高速なオートフォーカス。
  • コントロールリングなど直接操作可能なインターフェースを搭載。
  • ボタン類のカスタマイズに対応。
  • フルHDに対応した動画撮影機能。
  • RAW現像とJPEG編集機能を内蔵。
  • ネオ一眼としてはコンパクトで、高級感のあるボディ。
  • Wi-Fiを搭載。スマートフォンによるリモート操作にも対応。

 独断 もう一息!not smile ポイント 
  • イメージセンサーとはアスペクト比が異なる液晶モニター。
  • ややわかりづらいメニュー構成(設定によりスーパーコンパネの表示も可能)。
  • 付属する取扱説明書にすべての設定内容が記載されていない。

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付録.製品仕様からみた STYLUS1の特長


有効画素数  1200万画素
 ※XZ-2も同じ。
撮像センサー  1/1.7型 CMOS
 ※XZ-2も同じ。
レンズ  構成:10群12枚(非球面レンズ 9面)
 焦点距離(35mmカメラ換算):6.0mm~64.3mm(28mm~300mm)
 開放F値:F2.8
 ズーム倍率:光学ズーム:10.7倍
 デジタルテレコン:2倍
 撮影範囲(レンズ先端より):
  通常:W10cm~∞ T80cm~∞
  スーパーマクロ:5cm~60cm(ズーム位置は固定)
静止画記録方式  DCF、DPOF準拠/Exif対応、PRINT Image Matching Ⅲ
記録画像形式  RAW、JPEG、JPEG+RAW
記録画素数  RAW [3968×2976]
 JPEG [3968×2976 ~ 640×480]
 ※XZ-2も同じ。
動画記録方式  MPEG-4AVC/H.264(30p)
記録画素数  フルHD:1920×1080、30P、20Mbps
 HD:1280×720、30P、13Mbps
 HS:640×480、120P
 HS:320×240、240P
最長記録時間  フルHD:約29分 HD:約29分 HS:20秒
音声録音  WAVE フォーマット準拠 ステレオリニアPCM
 16bit サンプリング周波数48kHz
 内蔵ステレオマイク、内蔵モノラルスピーカー
最長録音時間  静止画:最長30秒
 動画:撮影時間に応じる
記録媒体  SD/SDHC/SDXCカード(市販)、UHS-I(市販:104MB/sまで対応)、Eye-Fiカード(市販)
背面ディスプレイ  3.0型可動式液晶モニター、約104万ドット(3:2)、静電容量方式タッチパネル 上:約80度、下:約50度(カメラ背面に対して)
 ※XZ-2は3.0型 約92万ドット
電子ビューファインダー  アイレベル式電子ビューファインダー/約144万ドット
 視野率:100%
 アイポイント:レンズ最終面から約18mm(-1m-1時)
 視度調整範囲:約-4~+2m-1
手ぶれ補正  CMOSシフト式手ぶれ補正(動画撮影時は電子手ぶれ補正とのハイブリット)
AF方式  イメージャAF
フォーカスモード  シングルAF(S-AF)/スーパーマクロ/コンティニュアスAF(C-AF)/追尾AF(C-AF+TR)/マニュアルフォーカス(MF)
フォーカス  顔優先AF
 瞳検出AF:近距離の瞳優先/右側の瞳優先/左側の瞳優先
 測距点:35エリア
 測距点選択:オールターゲット/シングルターゲット/グループターゲット(35点中9点)
露出制御  デジタルESP測光、中央部重点平均測光、スポット測光、スポット測光ハイライト/シャドウコントロール
露出制御方式  iAUTO、プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル、カスタム1、カスタム2、フォトストーリー、シーンセレクトAE、アートフィルター
シーンセレクトAE  ポートレイト、eポートレイト、風景、スポーツ、夜景、夜景&人物、夕日、文書、パノラマ、打ち上げ花火、多重露光、ビーチ&スノー
感度(標準出力感度)  オート:ISO 100~12800(カスタマイズ可能、初期設定:ISO 100~1600)
マニュアル:ISO 100~12800(1/3ステップ)
 ※XZ-2も同じ。
露出補正範囲  ±3EV
 ※XZ-2も同じ。
ホワイトバランス  オート、プリセット(6種)、ワンタッチWB(2件登録可)、CWB(色温度指定)
ピクチャーモード  i-Finish、Vivid、Natural、Flat、Portrait、モノトーン、アートフィルター
シャッター速度  レンズシャッター
 
60~1/2000秒(バルブ:ISO100設定時、最長15分)
セルフタイマー  12秒/2秒/カスタム(キャンセル可)
ブラケット  AEブラケット、ホワイトバランスブラケット、フラッシュブラケット、ISOブラケット、アートフィルターブラケット
 NDフィルター:3段相当
ドライブモード  一コマ、連写、BKT、セルフタイマー
連続撮影速度  7fps
最大撮影コマ数  JPEG:70枚
 RAW:25枚
フラッシュ  TTL調光、オート、マニュアル
 自動発光、赤目軽減発光、強制発光、スローシンクロ、スローシンクロ+赤目軽減発光、マニュアル発光(FULL、1/1.3、1/1.6、1/2、1/2.5、1/3、1/4、1/5、1/6、1/8、1/10、1/13、1/16、1/20、1/25、1/32、1/40、1/50、1/64、1/80、1/100、1/128)、発光禁止
 
調光補正  ±3EV(0.3EVステップ)
対応外部フラッシュ  FL-50R、FL-36R、FL-14、FL-300R、FL-600R
ワイヤレス
フラッシュコントロール
 FL-50R、FL-36R、FL-300R、FL-600R
 内蔵フラッシュによる「オリンパスワイヤレスRCフラッシュシステム」に対応
 4チャンネル
 4グループ(外部フラッシュ:3グループ+内蔵フラッシュ)
アートフィルター  ポップアート(Ⅰ、Ⅱ / a.b.c.d.e.)、ファンタジックフォーカス(- / c.e.)、デイドリーム(Ⅰ、Ⅱ / a.b.c.d.)、ライトトーン(- / d.)、ラフモノクローム(Ⅰ, Ⅱ / b.c.d)、トイフォト(Ⅰ, Ⅱ, Ⅲ / d.)、ジオラマ(- / d.)、クロスプロセス(Ⅰ, Ⅱ / b.c.d.)、ジェントルセピア(- / b.c.d.)、ドラマチックトーン(Ⅰ, Ⅱ / c.d.e )、リーニュクレール(Ⅰ, Ⅱ / a.c.d.e.)
アートエフェクト  a.ソフトフォーカス効果、b.ピンホール効果、c.ホワイトエッジ効果、d.フレーム効果、e.スターライト効果
フォトストーリー  レイアウト/1:1(2分割)、1:1(3分割)、4:3(2分割)、4:3(3分割)
アートフィルター/デイドリーム、ポップアート、ラフモノクローム、ナチュラル
効果/黒フチ、白フチ、黒フチ・ピンホール、白フチ・ホワイトエッジ
 ファンフレーム:インスタント、4:3(2分割)、フィルム、4:3(3分割)、ストライプ、16:9(5分割)
マルチアスペクト  4:3 / 3:2 / 16:9 / 1:1
水準器  2軸
Wi-Fi機能  位置情報付加機能:GPS機能付きスマートフォンから取得)
 リモートライブビュー、リモートレックビュー、ワイヤレスタッチAFシャッター、タイマーシャッター(カウントダウン音声付き)、リモートパワーOFF
 スマートフォンに転送する画像を予約可。最大4台まで接続可。
 QRコードによる簡単接続 
再生機能  一コマ、情報表示、インデックス(4/9/25コマ)、拡大(2-14倍)、ムービー(音声付、早送り/巻き戻し/一時停止)、スライドショー(音声(BGMを含む)再生可能)、回転再生(自動)、3種類のスライドショーエフェクト
編集機能  RAW現像、階調オート、赤目補正、リサイズ(1280×960, 640×480, 320×240)、トリミング、アスペクト、eポートレート、アフレコ
言語選択  日本語、英語を含む38言語
パソコン
インターフェース
 USB2.0 Hi-Speed
USB/AV端子  専用マルチコネクター
(USB:USB2.0 Hi-Speed、ビデオ出力(SD/モノラル):NTSC/PAL選択可能)
HDMI端子  HDMIマイクロコネクター(タイプD)
フラッシュ端子  ホットシュー
電源  リチウムイオン充電池BLS-5
 撮影可能枚数:約410枚
大きさ  116.2mm×87mm×56.5mm(幅×高さ×奥行き 突起部含まず)
 ※XZ-2は113mm×65.4mm×48mm。
質量  402g(CIPA準拠 付属充電池およびメモリーカード含む)
 ※XZ-2は346g。
動作環境  使用可能温度:0~40℃(動作時)、-20~60℃(保存時)
 使用可能湿度:30~90%(動作時)、10~90%(保存時)

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