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特集 OM-D E-M5

オリンパス OM-D E-M5 ~小型軽量とハイスピード堅牢の両立

オリンパス OM-D E-M5  by Inaba Kunio    小型軽量とハイスピード堅牢の両立  評価:5.0
オリンパス  OM-D E-M5 OLYMPUS

1.オリンパス OM-D E-M5の位置づけと概要

 非「小型化最優先」マイクロフォーサーズ機

 懐古主義デジカメ?

 実用品のデザインは、なかなか簡単には変わらない。一度、あるデザインやインターフェースが定着すると、たとえそれよりも合理的・機能的であったとしても、新しいデザイン・インターフェースが主流となることは簡単ではない。

 よく引き合いに出されるキーボード配列は良い例だ。現在主流となっているQWERTY配列の成り立ちには諸説あるものの、それが入力効率の上でベストな配列であると見る人はまずいないだろう。しかし、ひとたび定着し、そして定着すればするほど、それを置き換えるために必要なコスト(習熟に必要な教育や時間などの社会的コストも含まれる)は積みあがっていく。その結果、19世紀に生まれたQWERTY配列のキーボードが21世紀の現在も圧倒的なシェアを占めているのである。

 電話機と電卓のボタン配列が逆であることや自動車の運転方法など、同じような例は枚挙にいとまがない。そして、おそらくカメラのデザインやインターフェースも、そうしたものの一つなのかもしれない。たとえば、同じ「撮る」という機能を持つデジタルカメラとビデオカメラを比べてみても、少なくとも今まではビデオカメラの形をしたデジタルカメラは長期的なヒットはできなかったし、逆もまた同じである。



 これはOM-DとOM-4を並べた写真である。1983年に登場したOM-4との間に約30年の歳月があるにもかかわらず、両者は同じテイストでデザインされていることがわかる。このことを「マーケティング主導の懐古主義」と指摘する声もあるが--そしてそうした意図がまったくないと言うつもりもないが--それは表層的な見方のように思える。

 レンズ交換式カメラにおいて、フィルム一眼レフの形状はすでに確立したデザイン・インターフェースであり、それを尊重した結果がOM-Dである。そして、フィルム・オートフォーカス一眼レフで成功を収めたとは言えないオリンパスにとって、確立したデザインの一眼レフとはOM一桁シリーズに他ならないのである。

 マイクロフォーサーズ領域の拡大

 オリンパスはフォーサーズ規格の提唱者の一人であり、名実ともに中軸を担ってきた。そのオリンパスにとって、マイクロフォーサーズ・カメラはレンズ交換式カメラ市場の一部であり、フォーサーズ・カメラと補完し合う関係となっている。言い換えれば、レンズ交換式カメラのうち、小型軽量分野を担当するのがマイクロフォーサーズ・カメラの役割であった。



 今回、OM-Dが登場したことにより、こうした役割分担が変わろうとしている。電子ファインダーを内蔵したカメラがマイクロフォーサーズ規格でリリースされたことにより、両規格の境界線が動かされたことになる。今後、フォーサーズのハイエンドカメラE-5の後継機は出る可能性はあるが、おそらくオリンパスのラインアップは限りなくマイクロフォーサーズに軸足を移していくことになろう。

 OM-D E-5の特徴

 OM-Dの一番の特徴は、いうまでもなく電子ビューファインダー(EVF)を内蔵した点である。0.47型144万ドットのEVFはトップレベルの見え方を提供しているだけでなく、画面の表示方法を3タイプから選択することもできる。その意味では、かなりこだわりを持って作られたファインダーと言えるだろう。

 イメージセンサーが新型の1605万画素CMOSセンサーである点もポイントだ。オリンパスのレンズ交換式カメラの中では最大画素数であり、描写力チェックが楽しみである。なお、パナソニックのDMC-G3やDMC-GX1に搭載されている1600万画素センサーとは仕様が異なっており、集光効率を上げる工夫が施されている。

 3番目にあげたい特徴は、連写性能である。ピントや露出は1枚目に固定されるものの、最高9コマ/秒という数値を実現しているだけでなく、連続撮影枚数もRAWで最大20コマとなっている。ちなみに、E-P3では3コマ/秒、連続11コマであるので、E-P3と比較しても格段に性能が向上している。

【OM-D E-M5と、E-5、PEN E-P3の比較】
機種名 E-5 OM-D E-M5 PEN E-P3
イメージ
センサー
有効1230万画素
フォーサーズ4/3型LiveMOS
有効1605万画素
フォーサーズ4/3型LiveMOS
有効1230万画素
フォーサーズ4/3型LiveMOS
マウント フォーサーズマウント マイクロフォーサーズマウント
手振れ補正 センサーシフト式
ファインダー アイレベル一眼レフ
視野率100%,倍率1.15
アイレベル式EVF
144万ドット
視野率100%,倍率1.15
-
(EVF対応)
ISO感度 ISO100~6400 ISO200-25600 ISO200-12800
シャッター
スピード
60-1/8000秒 60-1/4000秒
液晶
モニター
3型92万ドット 3型61万ドット タッチ方式
連写速度 5コマ/秒 9コマ/秒 3コマ/秒
動画撮影 1280x720 1920x1080
インター
フェース
USB2.0、AV出力、HDMI
バッテリー BLM-5
870枚
BLN-1
360枚
BLS-1/BLS-5
330枚
サイズ
(W x H x D)
142.5x116.5x74.5 mm 121×89.6×41.9 mm 122x69.1x34.3 mm
重さ
(含カード、バッテリー)
800g 373g 321g
 

 新世代マイクロフォーサーズ機

 OM-D E-M5は、PENシリーズに電子ビューファインダーを内蔵しただけのものではなく、イメージセンサーや5軸対応手振れ補正、オートフォーカスの高速化など、新世代のマイクロフォーサーズ機というべきカメラである。そしてまた、E-M5の「5」はOM-4の次のモデルであることも示している。約30年の時を経て、ミラーレスカメラの新たなページを切り拓く期待を込められて誕生したOM-D E-M5。

 それでは早速、実力をチェックしたい。

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2.オリンパス OM-D E-M5を開封し外観をチェック

  OM-D E-M5を開封する

 OM-D E-M5が発表されたのは2月8日。即日に予約を入れたが、評価機を購入できたのは3月31日の発売日から2週間経った4月中旬であった。量販店の店頭でもデモ機が置かれるようになったのはごく最近のことであり、発売開始前の予約分もまだ積み残しがあるようだ。
 デジタルカメラは典型的な例であるが、発売時点で一番大きな出荷の波がくるタイプの製品は、なかなか生産計画を立てるのが難しい。ニコンのD800/D800Eもそうであったが、メーカーサイドの予想を大幅に上回る発注があったのだろう。メーカーにとっては「うれしい誤算」と言えるが、実際に製造や販売等の現場に携わっている方々は大変かもしれない。

 ボディカラーはブラックとシルバーの2つのモデルが用意されている。シルバーモデルも高級感があるが、大昔に愛用していたOM-4がブラックカラーということもあり、今回はブラックを選択した。なお、発売前予約特典として、フォーサーズレンズ用のマウントアダプターまたは32GBのUHS-I対応SDHCカードがもらえるとともに、ユーザー登録することでミニチュアストラップのプレゼントもある。とりわけフォーサーズレンズ用マウントアダプターは防塵・防滴性能でありOM-Dにマッチした贈り物である。

OLYMPUS OM-D E-M5

 OM-D E-M5のパッケージ。白を基調とした箱に、ボディとレンズ、フラッシュの画像が印刷されている。

OLYMPUS OM-D E-M5

 ケースを開けると、上段に取扱説明書などが入っており、その下にカメラボディやアクセサリー類が格納されている。中央のプチプチに包まれているのがカメラ本体で、その右がレンズ。なお、ボディ左側の空間には何も入っていなかった。いずれダブルズームレンズのキットがラインアップに加えられるのかもしれない。

OLYMPUS OM-D E-M5

 パッケージ内に同梱されている付属品関係。左上より取扱説明書、ソフトウェアCD-ROM、ストラップ、AVケーブルCB-AVC3、USBケーブルCB-USB6、充電器BCN-1、ACケーブル、リチウムイオン電池BLN-1、フラッシュFL-LM2、フラッシュケース。

 バッテリー関係をチェック

OLYMPUS OM-D E-M5

 バッテリーパックBLN-1用充電器BCN-1。現時点ではOM-D E-M5専用である。

OLYMPUS OM-D E-M5

 コンセントの接続にはメガネケーブルを使用する。可搬性を考えるとウォールマウントアダプターも同梱されている方が望ましいだろう。

OLYMPUS OM-D E-M5

 バッテリーパックBLN-1は容量1220mAh。充電には約4時間かかる。静止画で約360枚の撮影が可能。

OLYMPUS OM-D E-M5

 バッテリーチャージャー用のメガネケーブル。

OLYMPUS OM-D E-M5

 充電器BCN-1はオレンジ色のインジケーターで状況を表示する。充電が終了すると消灯となる。

 オリンパス OM-D E-M5の付属品をチェック

OLYMPUS OM-D E-M5

 USBケーブルCB-USB6。本体のマルチ端子とパソコンのUSB端子を接続するために用いる。

OLYMPUS OM-D E-M5

 AVケーブルCB-AVC3。音声出力はモノラルとなる。

OLYMPUS OM-D E-M5

 付属のストラップ。専用品ではないが丈夫なつくりである。カメラのクラス的には専用ストラップが欲しい気もする。

OLYMPUS OM-D E-M5

 OM-D E-M5にはフラッシュFL-LM2が同梱されている。端子形状はE-PL3やE-PM1に付属するFL-LM1と同じであり、おそらく相互互換であるように思われる。ガイドナンバーは10(ISO200・m)。電源は本体から供給されるため小型である。E-PL3やE-PM1ではフラッシュを装着すると電子ビューファインダーは使えなかったが、EVFを内蔵しているOM-D E-M5ではそうした心配はない。

OLYMPUS OM-D E-M5

 付け根部分にはフラッシュ脱着用のボタンがある。接続端子カバーを外すときにも脱着ボタンの押下が必要なため、カバーが脱落してしまうことはないだろう。

OLYMPUS OM-D E-M5

 フラッシュ側端子カバーをはずした状態。

OLYMPUS OM-D E-M5

 フラッシュを使用する時には発光部を上にあげる必要がある。

OLYMPUS OM-D E-M5

 専用フラッシュ用のソフトケースが付属する。当然だがサイズはぴったりしている。

OLYMPUS OM-D E-M5

 付属するボディ側マウントカバー。高級感のある作りとなっている。

OLYMPUS OM-D E-M5

 ボディ側マウントカバーの裏側。カメラ本体側マウントのバヨネットを使って装着する。

 オリンパス OM-D E-M5の本体をチェック

OLYMPUS OM-D E-M5

 ボディ前面。実物は写真で見るよりもさらに小型である。ファインダーの部分を除くと、ほぼPENシリーズと同じ大きさである。マウント開口部がボディ高すれすれまであるのはフィルムOMシリーズからの伝統。

OLYMPUS OM-D E-M5

 ボディ背面部。大型の液晶モニターは再生時等にタッチ操作も可能。親指部分のゴム部があるため、小型の割にホールディング感は良い。なお、液晶モニターのアスペクト比は3:2のため、最大画素数で撮影すると両側が黒くなる。

OLYMPUS OM-D E-M5

 ボディ上面部。左側のモードダイヤル、右側のメインダイヤルと、シャッターボタンと同軸に配置されているサブダイヤルの3つのダイヤルが配されており、直感的な操作が可能。

OLYMPUS OM-D E-M5

 ボディ底面。中央にあるゴムカバー内には、バッテリーホルダーHLD-6使用時用の端子がある。三脚用穴はレンズ光軸から少々シフトしている。ボディ底面の銘板には「DESIGNED BY OLYMPUS IN TOKYO, MADE IN CHINA」と記載されている。

OLYMPUS OM-D E-M5

 バッテリーホルダーHLD-6用端子カバーをはずした状態。

OLYMPUS OM-D E-M5

 左側グリップ部には外部端子が配置されている。ストラップ取付部は三角環方式となっている。

OLYMPUS OM-D E-M5

 外部端子は、上からマルチコネクタ、HDMIマイクロコネクタとなる。

OLYMPUS OM-D E-M5

 右手グリップ部にはメモリーカード挿入口のカバーがある。
 

OLYMPUS OM-D E-M5

 軍艦部の右手側には、メインダイヤルとシャッターボタン同軸のサブダイヤルが配置されている。ファンクションボタンFn2はISOなどの機能ボタンとして設定できる。

OLYMPUS OM-D E-M5

 軍艦部左手側のモードダイヤル。ストッパー機構はないが、しっかりとしたクリック感があるので、誤作動はしにくいだろう。E-M5の文字は印字で、その前にあるランプはセルフタイマーとオートフォーカスイルミネーターを兼ねる。また、ファインダー部に見える細長い穴はステレオマイク。

OLYMPUS OM-D E-M5

 OLYMPUSとOM-Dのロゴは刻印されており、インクが流し込まれている。

OLYMPUS OM-D E-M5

 右手グリップ部のボタン。ファインダー部分には液晶モニターと電子ビューファインダーの切換ボタンがある。

OLYMPUS OM-D E-M5

 OM-D E-M5の液晶モニターはタッチパネルであるが、撮影時のピント位置指定やシャッターレリーズ、再生時、コントロールパネル表示時の項目選択などに対応している。基本的にはボタン類での操作となる。

OLYMPUS OM-D E-M5

 ファインダー左側には視度補正用ダイヤルがある。その左にあるロゴはマイクロフォーサーズ規格をあらわすもの。

OLYMPUS OM-D E-M5

 ファインダーの上にはフラッシュ接続用のアクセサリーポートがある。

OLYMPUS OM-D E-M5

 アクセサリーポートカバーとアクセサリーシューカバーをはずした状態。ここに付属のフラッシュを装着する。

OLYMPUS OM-D E-M5

 アクセサリーポートカバーをはずすと端子が露出する。

OLYMPUS OM-D E-M5

 アクセサリーポートとアクセサリーシューにフラッシュを装着した状態。専用品のためカメラとの一体感がある。

OLYMPUS OM-D E-M5

 フラッシュを下に向けた状態。

OLYMPUS OM-D E-M5

 フラッシュを使用する時には、発光部を上にあげる。サイズの割に発光部の位置は高い。

OLYMPUS OM-D E-M5

 液晶パネルはチルトできる。下向きにするとこのあたりまで開く。

OLYMPUS OM-D E-M5

 液晶部は2軸で本体と接続されているため、上記の状態から液晶パネルをさらに上向きにすることができる。ほぼ真下を見下ろす形での撮影も可能。

OLYMPUS OM-D E-M5

 ボディ底面にはバッテリー挿入口がある。カバーには挿入方向のガイダンスが貼付されている。なお、バッテリーカバーは蓋部分にあるロックを開状態にして開く。ロック部にはバネ等が入っていないため、閉じるときにも手でロック側に回転させる必要がある。

OLYMPUS OM-D E-M5

 バッテリーを挿入しつつある状態。

OLYMPUS OM-D E-M5

 ボディ右側にあるメモリーカードスロットカバーを開いた状態。バッテリー室同様、挿入方向のガイダンスシールが貼付されている。

OLYMPUS OM-D E-M5

 メモリーカードを挿入しつつある状態。挿入方向にも各社ごとのポリシーがあるが、できればラベル部分が手前側になった方がわかりやすいと思う。

OLYMPUS OM-D E-M5

 ファインダー部分。その右側にある2つの丸はアイセンサー。

OLYMPUS OM-D E-M5

 液晶モニター表示部。視野角は広く、輝度も十分なため屋外でも比較的見やすい。

OLYMPUS OM-D E-M5

 電子水準器を表示させることも可能となっている。

OLYMPUS OM-D E-M5

 電子ビューファインダーを内蔵しているため、コントロールパネルを表示させることも可能。ボディ軍艦部に液晶パネルはないため、電子ビューファインダー主体で撮影するのであれば、この方式が便利かもしれない。なお、この表示の時にOKボタンを押すと、タッチセンサーを使って項目選択ができる。

OLYMPUS OM-D E-M5

 OM-4と並べると、OM-4よりもさらに小さいことが分かる。マウント開口部の大きさもひとまわり近く違う。

OLYMPUS OM-D E-M5

 OM-4とのもう一つの大きな違いは、フランジバックの長さである。OMズイコーのフランジバック46mmに対し、マイクロフォーサーズは20mmと半分以下である。OM-Dはマウント開口部のすぐ奥にイメージセンサーがあるため、全体の薄型化を可能にしている。

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3.オリンパス OM-D E-M5の描写性能はどうか?

 描写力チェック1:高感度性能

 OM-D E-M5の基本感度はISO200で、標準ではISO25600まで設定可能となっている。ノイズ低減処理のやり方としては、カメラ内での設定と、RAWで撮影しパソコン上での現像段階で行う方法がある。

 カメラ内でのノイズ低減は、「高感度ノイズ低減」と「長秒時ノイズ低減」の2つがある。どちらも、撮影メニューの中で設定可能である。

 「高感度ノイズ低減」は「Off」、「弱」、「標準」、「強」の4種類がある。基本的には、初期設定である「標準」のままで良いだろう。

 「長秒時ノイズ低減」は、「On」と「Off」、「オート」の3種類がある。これも基本的には初期設定の「オート」で良いが、「On」にすると常にノイズ低減処理を行う。

 既存のE-P3に搭載されている1230万画素イメージセンサーと比較すると、画素数で約3割増えているが、ノイズレベルは逆に低下している。この間のセンサー技術、画像処理技術の進化がきちんと反映されていることが確認できた。今まで高感度性能はやや苦手であったマイクロフォーサーズであるが、OM-DではほぼAPS-Cサイズのイメージセンサーと同等レベルに到達できているように感じた。同じく1600万画素であるLUMIX DMC-GX1と比較しても、OM-Dではノイズレベルが低減化されている。

 高感度ノイズ低減をOffにしても、ISO1600まではほとんどノイズ感はない。ISO3200では暗部を中心にややノイズが目立ってくるが、ISO6400でも十分実用的であるように感じる。ISO12800になるとかなりノイズは目立つが、縮小して利用するのであれば使えるレベルだろう。

 高感度ノイズ低減を標準にすると、2段分程度ノイズが低減化されるが、やはり解像感はやや低下する。低減レベルを強にすると、ノイズ感はさらに改善されるものの、解像感の低下も目立つ。最高感度であるISO25600についても、画像が破たんするわけではないので、縮小するなどの使い方によっては活用可能だろう。

 下記のサンプルは、高感度ノイズ低減をOff、標準、強の3段階で各ISO感度の撮影を行ったものである。表示画像はほぼ等倍画像だが、クリックすると全体画像が表示されるので、あわせて比較をしてほしい。

SONY_ANEX-7
サンプル画像。左下の赤枠の部分を切り出してある。
画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

ISO200(左から「OFF」「標準」「強」)
OM-D E-M5OM-D E-M5OM-D E-M5

ISO400(左から「OFF」「標準」「強」)
OM-D E-M5OM-D E-M5OM-D E-M5

ISO800(左から「OFF」「標準」「強」)
OM-D E-M5OM-D E-M5OM-D E-M5

ISO1600(左から「OFF」「標準」「強」)
OM-D E-M5OM-D E-M5OM-D E-M5

ISO3200(左から「OFF」「標準」「強」)
OM-D E-M5OM-D E-M5OM-D E-M5

ISO6400(左から「OFF」「標準」「強」)
OM-D E-M5OM-D E-M5OM-D E-M5

ISO12800(左から「OFF」「標準」「強」)
OM-D E-M5OM-D E-M5OM-D E-M5

ISO25600(左から「OFF」「標準」「強」)
OM-D E-M5OM-D E-M5OM-D E-M5

 描写力チェック2:解像度

 OM-D E-M5のイメージセンサーは有効1605万画素である。今回テストしたM.ZUIKO ED12-50mmF3.5-5.6EZの結果は、基本的に絞り開放から優れた解像力を示した。このレンズは開放から高い解像力を示したが、広角側では1段絞ると周辺部を含めさらに解像力が向上したため、開放絞りF3.5から1段絞ったF5.0のもので確認を行った。視覚解像度チェック用ライン、限界解像度チェック用ラインとも、2500本ラインを超えており、しっかりした解像力といえるだろう。

  レンズ名:M.ZUIKO ED12-50mmF3.5-6.3EZ
 焦点距離:12mm(35mm換算24mm)
 絞り値:F5.0 (開放絞りF3.5から1段絞った状態)
 使用チャート:ISO12233準拠チャート


(下図は、図の赤枠の部分を等倍で切り出したもの。)

 視覚解像度チェック用のライン(左側の縦線)、限界解像度チェック用のライン(右側の横線)でも、2500本を超えるところまで視認可能。

 横方向の限界解像度チェック用のラインでも、2500本ラインまで視認可能。

 描写力チェック3:シェーディング補正機能

 OM-D E-M5にはレンズの周辺光量不足に対応するシェーディング補正機能が搭載されている。今回テストしたED12-50mmEZレンズは、もともと周辺光量不足は少ないレンズであるが、補正機能をOFFにすると14mmあたりまではわずかに周辺光量不足を確認することができた。
 シェーディング補正機能を有効にすると周辺部のノイズレベルが上がる可能性があるが、純正レンズを使うのであれば積極的に活用することをお勧めする。

12mm(35mm換算24mm)(OFF)
OM-D E-M5

12mm(35mm換算24mm)(ON)
OM-D E-M5


14mm(35mm換算28mm)(OFF)
OM-D E-M5

14mm(35mm換算28mm)(ON)
OM-D E-M5

4.結局、オリンパス OM-D E-M5は「買い」か?

 独断 素晴らしい!smile ポイント 
  • 高精細の電子ビューファインダーを内蔵。
  • さらに高速化されたオートフォーカス。
  • 有効に働く手振れ補正機能。
  • ボタンやダイヤルが多く、ダイレクトな操作が可能。
  • ボタン類のカスタマイズが可能。
  • 小型軽量であるとともに堅牢なボディ。
  • バッテリーホルダーなど多様なオプションを用意。

 独断 もう一息!not smile ポイント 
  • 液晶モニターとイメージセンサーのアスペクト比が異なるため、最大画素数で撮影すると画像表示部分がやや小さくなる。
  • やや複雑なメニュー構成。
  • 静止画撮影時に発生するノイズ音。
  • タッチパネルの機能が限定的。
  • 最速シャッタースピードが1/4000秒(シンクロ同調は1/250秒対応)。

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付録1.製品仕様からみた OM-D E-M5の特長

形式  マイクロフォーサーズ規格準拠レンズ交換式カメラ
記録媒体  SDメモリーカード
 (SDHC/SDXC/UHS-I対応、Eye-Fiカード対応
 ※動画撮影時はClass6以上推奨
撮像画面サイズ  17.3mm×13.0mm
レンズマウント  マイクロフォーサーズマウント
撮像センサー  4/3型 Live MOSセンサー
画素数  カメラ部有効画素数1605万画素、総画素数 約1720万画素
 ※E-P3は有効1230万画素
アスペクト比  1.33(4:3)
防塵対応  スーパーソニックウェーブフィルター
 (SSWF:超音波防塵フィルター)
静止画記録方式  DCF、DPOF準拠/Exif対応、PRINT Image Matching Ⅲ、MPO準拠
記録画像形式  RAW(12bitロスレス圧縮)、JPEG、JPEG+RAW、
 MPO(3D)
記録画像サイズ  【RAW】 4608 x 3456
 【JPEG】 4608 x 3456 ~ 640 x 480
 ※E-P3は最大で4032×3024
手ぶれ補正  内蔵式(撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正)
手ぶれ補正モード  3モード(I.S.1、I.S.2、I.S.3)、OFF
ファインダー像安定  可(シャッターボタン半押しで起動)
有効補正範囲  最大5EV
ファインダー  アイレベル式電子ビューファインダー、約144万ドット
視野率/倍率  約100%/約0.92倍~約1.15倍(50mmレンズ・∞・-1m-1
アイポイント
視度調節範囲
 レンズ最終面から約18mm(-1m-1時)/約-4~+2m-1
プレビュー  ライブプレビュー機能ボタンで可能
罫線表示  罫線なし/方眼/黄金分割/目盛/対角線/動画罫線 選択可能
水準器表示  2軸(水平方向・垂直方向)水準器
ファインダースタイル  3種(選択可能)
輝度調節/色温度調節  ±7段階調節可能/±7段階調節可能
アイカップ  別売アイカップ「EP-11」に交換可
ライブビュー  視野率約100%、露出補正反映、ホワイトバランス反映、階調オート反映、顔検出反映(最大8人)、罫線表示、ヒストグラム、拡大表示(5倍/7倍/10倍/14倍)、OFF
モニター形式  3.0型可動式有機ELモニター
 約61万ドット(3:2)、静電容量方式タッチパネル
 ※E-P3も同じ
タッチ機能  タッチシャッター、タッチ拡大、タッチライブガイド、AFエリア選択、AFエリア拡大、コマ送り/戻し、拡大再生、タッチスーパーコンパネ
角度調節  上:約80度、下:約50度(カメラ背面に対して)
輝度調節/色温度調節  ±2段階調節/±3段階調節
発色設定  Vivid/Natural
AF方式  ハイスピードイメージャーAF
フォーカスモード  シングルAF(S-AF)/コンティニュアスAF(C-AF)/マニュアルフォーカス(MF)/S-AF+MF/追尾AF(C-AF+TR)
フルタイムAF  可
拡大枠AF/拡大AF  800点以上の測距点選択が可能、拡大ボタンによる拡大ピント確認可(オールドレンズも可)
 拡大率:5倍/7倍/10倍(初期設定)/14倍
顔優先AF/瞳検出AF  可/可(瞳検出AF:オフ、近距離の瞳優先、右側の瞳優先、左側の瞳優先)
測距点/測距点選択  35エリア/オールターゲット、シングルターゲット、グループターゲット(35点中9点)
AF補助光  可
MFアシスト  フォーカスリング操作で拡大表示(S-AF+MF、MFモード時)
測光方式
(TTL撮像センサー測光)
 324分割デジタルESP測光、中央部重点平均測光、スポット測光、スポット測光 ハイライト/シャドーコントロール
測光範囲  EV 0~20(17mm F2.8、ISO100相当)
露出制御方式  iAUTO、プログラムAE(プログラムシフト可能)、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル、バルブ、タイム、シーンセレクトAE、アートフィルター、水中ワイド/水中マクロ
シーンセレクトAE  ポートレート、eポートレート、風景、風景&人物、スポーツ、夜景、夜景&人物、チャイルド、ハイキー、ローキー、ぶれ軽減、マクロ、ネイチャーマクロ、キャンドル、夕日、文書、パノラマ、打ち上げ花火、ビーチ&スノー、フィッシュアイコンバーター、ワイドコンバーター、マクロコンバーター、3D
感度(標準出力感度)  オートISO200~25600(カスタマイズ可能、初期設定ISO200~1600)/マニュアルISO200~25600 1/3、1EVステップ選択可能
 ※E-P3はISO12800まで
露出補正範囲  ±3EV(1/3、1/2、1EVステップ選択可能)
AEロック  シャッターボタン半押し/AELボタンによる設定も可能
シャッター  電子制御フォーカルプレーン式
シャッター速度  1/4000~60秒、バルブ
 バルブ撮影:最大30分(メニュー内で露光時間調整可能。初期設定は8分)
 1/3、1/2、または1EVステップで選択可能
フラッシュ  TTL調光、マニュアル、オート、スーパーFP
付属フラッシュ
(FL-LM2)
 TTL調光フラッシュ GN=10(ISO200・m)/GN=7(ISO100・m)
フラッシュモード  自動発光、赤目軽減発光、スローシンクロ(先幕シンクロ)、スローシンクロ(後幕シンクロ)、スローシンクロ(先幕シンクロ)+赤目軽減発光、強制発光、マニュアル発光(1/1(FULL)~1/64)、発光禁止
フラッシュ同調速度  1/250秒以下(付属フラッシュ使用時)
 ※E-P3は1/180秒以下
調光補正  ±3EV(0.3、0.5、1EVステップ選択可能)
対応外部フラッシュ  FL-50R、FL-36R、FL-14、FL-300R、FL-600R
ワイヤレス
フラッシュコントロール
 対応外部フラッシュ:FL-50R、FL-36R、FL-300R、FL-600R
制御方式  付属フラッシュ(FL-LM2)、FL-600Rによる
 (オリンパスワイヤレスRCフラッシュシステムに対応)
外部フラッシュ調光方式  TTL調光、マニュアル、オート、FP TTLオート、FPマニュアル
ドライブモード  1コマ、連写、セルフタイマー
連続撮影速度  【連写H】:約9.0コマ/秒(手ぶれ補正OFF時)
  ピントと露出は連写1コマ目で固定。
 【連写L】:約3.5コマ/秒、約4.2コマ/秒(手ぶれ補正OFF時)
 ※E-P3は最高3コマ/秒
最大撮影コマ数  【RAW】:
 約20コマ(連写L・4fps時)、約15コマ(連写H・9fps時)
 【JPEG LNモード時】
 約70コマ(連写L・4fps時)、約19コマ(連写H・9fps時)
 ※E-P3はRAWで最高11コマ
セルフタイマー  12秒/2秒(キャンセル可)
AEブラケット  2、3、5コマ(0.3、0.7、1EVステップ選択可能)、7コマ(0.3、0.7EVステップ選択可能)
ISOブラケット  3コマ(0.3、0.7、1EVステップ選択可能)
ホワイトバランス
ブラケット
 3コマ(A-B軸、G-M軸) 各2、4、6ステップで選択可能
フラッシュブラケット  3コマ(0.3、0.7、1EVステップ選択可能)
アートフィルター
ブラケット
 i-Finish、Vivid、Natural、Flat、Portrait、モノトーン、カスタム、アートフィルター選択可能
アートフィルター  ポップアート(Ⅰ、Ⅱ)、ファンタジックフォーカス、デイドリーム(Ⅰ、Ⅱ)、ライトトーン、ラフモノクローム(Ⅰ、Ⅱ)、トイフォト(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ)、ジオラマ、クロスプロセス(Ⅰ、Ⅱ)、ジェントルセピア、ドラマチックトーン(Ⅰ、Ⅱ)、リーニュクレール(Ⅰ、Ⅱ)
アートエフェクト  ソフトフォーカス効果、ピンホール効果、ホワイトエッジ効果、フレーム効果、スターライト効果
動画記録方式  MOV(MPEG-4AVC/H.264)、AVI(Motion JPEG)
動画記録画素数  【MOV】
 フルHD:1920×1080、30p(29.97fps)
 20Mbps(ファイン)/17Mbps(ノーマル) アスペクト 16:9
 HD:1280×720、30p(29.97fps)
 13Mbps(ファイン)/10Mbps(ノーマル) アスペクト 16:9   ※センサーからの出力は30fps
 【AVI】
 HD:1280×720、30fps  アスペクト 16:9
 SD:640×480、30fps  アスペクト 4:3
最長記録時間  【MOV】
 フルHD:約29分(ノーマル)/約22分(ファイン)
 HD:約29分(ノーマル)/約29分(ファイン)
 【AVI】
 HD:約7分/SD:約14分
クリエイティブ動画機能  (1)動画エフェクト(ワンショットエコー効果/マルチエコー効果)
 (2)アートフィルター動画/絞り優先動画/シャッター優先動画/マニュアル動画
動画撮影時手ぶれ補正  内蔵式(撮像センサーシフト式手ぶれ補正)、1モード(I.S.1のみ)
音声記録方式  WAVEフォーマット準拠(ステレオリニアPCM/16bit サンプリング周波数48kHz)
マイク/スピーカー  内蔵ステレオマイク/内蔵モノラルスピーカー
マイク機能  風切り音低減、録音レベル調整、静止画に音声アフレコ化(最長30秒)
ホワイトバランス  オート、プリセット7種、ワンタッチWB (2件登録化)、CWB(色温度指定)
ホワイトバランス補正  A-B軸、G-M軸 各±7ステップで補正可能(CWBを除く)
カラーモード  sRGB、Adobe RGB
ピクチャーモード  i-FINISH、Vivid、Natural、Flat、Portrait、モノトーン、カスタム、アートフィルター
 階調:4種類(オート、ハイキー、標準、ローキー)
多重露出  2コマ/自動ゲイン補正、再生画(RAW)+多重
マルチアスペクト  4:3(初期設定)/3:2/16:9/1:1/3:4
水準器  2軸
再生機能  1コマ、情報表示、インデックス(4/9/25/100コマ)、カレンダー再生、拡大(2~14倍)、ムービー(音声付、早送り/巻き戻し/一時停止)、スライドショー(音声(BGMを含む)再生可能)、回転再生(自動)、3種類のスライドショーエフェクト
情報表示  ヒストグラム(輝度、RGB独立可能)、ハイライト/シャドー警告表示、AFフレーム表示、各種撮影情報、表示OFF
言語選択  日本語、英語を含む34言語
編集機能  RAW現像、階調オート、モノクロ作成、セピア作成、赤目補正、鮮やかさ調整、リサイズ(1280×960、640×480、320×240)、トリミング、アスペクト、eポートレート、画像合成、アフレコ
プリント機能  プリント予約(DPOF)、ダイレクトプリント(PictBridge対応)
USB/AV/リモコン端子  専用マルチコネクター
(USB:USB2.0 Hi-Speed、ビデオ出力(SD/モノラル):NTSC/PAL選択可能、別売リモートケーブルRM-UC1使用可能)
HDMI端子  HDMIマイクロコネクター(タイプD)
アクセサリーポート2  専用マルチコネクター(別売:電子ビューファインダーVF-2/3、マイクセット1 SEMA-1、マクロアームライトMAL-1、コミュニケーションユニットOLYMPUS PENPAL PP-1使用可能)
使用電池  リチウムイオン充電池BLN-1(同梱)
パワー
バッテリーホルダー
 (別売)パワーバッテリーホルダー HLD-6:BLN-1×1
ACアダプター  (別売)ACアダプター AC-3
パワーセーブ機能  あり 設定時間(1/3/5分)経過でスリープ状態
撮影可能コマ数  約360枚
大きさ  121×89.6×41.9mm(幅×高さ×奥行き 突起部含まず)
 ※E-P3は122.0mm×69.1mm×34.3mm
質量  約425g(付属充電池およびメモリーカード含、アイカップ無)
 約373g(本体のみ)
 ※E-P3は約369g/約321g
使用可能温度  0~40℃(動作時)/-20~60℃(保存時)
使用可能湿度  30~90%(動作時)/10~90%(保存時)

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付録2.発売前のファーストレビュー

【コラム】 小型・軽量、ハイスピード・堅牢のOMシリーズ OM-D

 気のせいか、最近は新製品の事前リーク情報が多いような気がする。このOM-Dについても、比較的早い段階で画像等が流れていたようだ。しかし、いざ正式に発表されるとやはり感慨深いものがある。ボディのイメージは、まさにフィルム一眼レフのOM1桁シリーズを彷彿とさせる。ちなみに、最終モデルとなったOM-3Tiは136x84x50mm、510gであったので、幅が15mm短くなり、高さが5mm高くなり、厚さは8mm薄くなったことになる。重さも140g軽くなっているので、OMシリーズを手にしたときの「ずっしり感」は感じられないかもしれない。

 今回、OM-Dがリリースされたことで、オリンパスもマイクロフォーサーズに全面的に移行することが明確となった。今までは、マイクロフォーサーズはコンパクト・ミラーレスとしての位置づけであり、電子ビューファインダーを搭載したモデルはなかった。そちらはE-5を筆頭とするフォーサーズの役割りだったからである。今回、高精細EVFを内蔵したOM-Dがリリースされたことで、両方のニーズがマイクロフォーサーズで包括されることになるだろう。OM-Dシリーズの予約特典として、フォーサーズ用マウントアダプターがプレゼントされるのも、このような流れからだろう。


フォーサーズとマイクロフォーサーズの新製品リリース状況
Eシリーズも2009年を境に、急速にマイクロフォーサーズへシフトした。


 下記にE-5とE-P3との比較を掲示した。比較しやすいように、中央にOM-Dを置いているので注意してほしいが、これを見てもOM-Dは単にE-P3に電子ビューファインダーを内蔵させただけのものではないことがわかる。連写性能や手振れ方式の強化、オートフォーカススピードの高速化、防塵防滴性能、バッテリーホルダーなど豊富なアクセサリー類など、中身的にはむしろE-5に近いと言えるかもしれない。

 OM-Dの登場で、オリンパスはミラーレスシステムだけで、レンズ交換式デジカメに対するニーズのすべてに対応できることになる。フィルム時代から膨大な一眼レフ資産を蓄積してきたメーカーの中で、ミラーレスへの全面的な移行へと最初に足を踏み出したのはオリンパスとなったわけである。2008年に初のレンズ交換式ミラーレスカメラがパナソニックから発売され、わずか4年足らずでここまで移行が進んできたことに驚きを感じるが、間違いなくこの流れは、今後さらに加速されていくのだろう。 (2月8日記載)

CP+2012速報レポートを掲載しました。】(2月9日)


(1994年発売 OM-3Ti)

【OM-D E-M5と、E-5、PEN E-P3の比較】

機種名 E-5 OM-D E-M5 PEN E-P3
イメージセンサー 有効1230万画素
フォーサーズ4/3型LiveMOS
有効1605万画素
フォーサーズ4/3型LiveMOS
有効1230万画素
フォーサーズ4/3型LiveMOS
マウント フォーサーズマウント マイクロフォーサーズマウント マイクロフォーサーズマウント
手振れ補正 センサーシフト式 センサーシフト式 センサーシフト式
ファインダー アイレベル一眼レフ
視野率100%、倍率1.15
アイレベル式電子ビューファインダー
144万ドット 視野率100%、倍率1.15
-
(EVF対応)
ISO感度 ISO100~6400 ISO200-25600 ISO200-12800
シャッタースピード 60-1/8000秒 60-1/4000秒 60-1/4000秒
液晶モニター 3型92万ドット 3型61万ドット タッチ方式 3型61万ドット タッチ方式
連写速度 5コマ/秒 9コマ/秒 3コマ/秒
動画撮影 1280x720 1920x1080 1920x1080
インターフェース USB2.0、AV出力、HDMI USB2.0、AV出力、HDMI USB2.0、AV出力、HDMI
バッテリー BLM-5
870枚
BLN-1
360枚
BLS-1/BLS-5
330枚
サイズ
(W x H x D)
142.5x116.5x74.5 mm 121×89.6×41.9 mm 122x69.1x34.3 mm
重さ
(含カード、バッテリー)
800g 373g 321g

 独断 デジカメ対決! どっちが良い? 


☆ vs オリンパス PEN E-P3
☆ vs パナソニック LUMIX DMC-G3


 【厳選レビュー記事】

◎日経トレンディ オリンパス「ペン E-P3」を持っていても「OM-D E-M5」に惚れ込んだ理由
  2012年 6月19日 鹿野貴司
  -オリンパスが持つすべての機能や装備を“全部入り”した、ぜいたくな1台
  -防塵防滴性能や内蔵EVFも、従来のペンシリーズにはなかった装備だ
  -ペンシリーズと比べ、高感度撮影性能や画質が底上げされた
  -価格は安くないが、ビギナーからプロまで満足できる1台だ

◎ITmedia 見どころ満載、「撮る」を楽しめるカメラ――「OLYMPUS OM-D E-M5」
  2012年 4月25日 永山昌克
  -便利なタッチパネル対応のチルト式有機ELモニタ
  -強力な手ブレ補正と快適な撮影感覚
  -カスタマイズ可能な操作ボタン
  -1605万画素の新型Live MOSセンサー

◎デジカメWatch 【新製品レビュー】OLYMPUS OM-D E-M5
  2012年 4月19日 大浦タケシ
  -高い完成度を誇るマイクロフォーサーズ上級ボディ
  -往年のOMシリーズを彷彿とさせるデザイン
  -向上した高感度特性。AFも高速化
  -隙のない完成度の高さが魅力
  -実写サンプル

◎デジカメWatch インタビュー:オリンパスに訊く「OM-D」のコンセプト
  2012年 4月18日 武石修、國見周作
  -銀塩OMの思想を引き継いだ“光を操るカメラ”
  -3年ほど前から具体的な検討を開始
  -16Mピクセルセンサーで20Mピクセルの解像力を引き出す
  -事実上すべての軸のブレを補正可能に
  -ハイライト&シャドーコントロールは銀塩OMの思想を引き継いだ機能
  -コンティニュアスAFで4.2コマ/秒の動体追尾を実現
  -EVFにOM-4の表示を再現
  -ボツになったアートフィルターは今後復活の可能性も
  -外観には銀塩OMの「デルタカット」などを継承
  -OM-Dシリーズは“カメラの王道”を目指す

◎ITmedia ファーストインプレッション オリンパス「OLYMPUS OM-D E-M5」
  2012年 2月27日 荻窪圭
  -ゴツっとしてるけどコンパクトで精かんなボディ
  -画質

◎日経トレンディ オリンパス、ファインダー内蔵のクラシック調ミラーレス一眼「OM-D」発表
  2012年 2月 8日 磯 修
  -ファインダーを内蔵しながら、ボディーを小型軽量に仕上げた
  -ボディーと付属レンズは防塵防滴仕様となる
  -カラーバリエーションはブラックとシルバーの2色、高性能レンズも投入

◎AVWatch オリンパス、マイクロフォーサーズ対応「OM-D E-M5」
  2012年 2月 8日 編集部
  -フルHD動画対応/防塵防滴。EVF内蔵
  -レンズも拡充

◎デジカメWatch OMシリーズのテイストを受け継いだマイクロフォーサーズ機「OM-D E-M5」
  2012年 2月 8日 編集部
  -5軸手ブレ補正・防塵防滴・世界最速AFなどを搭載
  -店頭予想価格はボディのみが10万5,000円前後
  -EVF内蔵のマイクロフォーサーズ機は同社で初めて
  -光軸回転方向の手ブレも補正可能に
  -新アートフィルターも追加
  -縦位置グリップもラインナップ

 【基本仕様】
画素数 有効1605万画素 画像素子  4/3型ハイスピードLiveMOS
ISO感度 200~25600  記録フォーマット  JPEG/RAW
連写撮影 6 コマ/秒  シャッタースピード 1/4000~30 秒 
液晶モニター 3インチ 61万ドット  ファインダー形式  アイレベル式EVF 約144万ドット
ファインダー視野率(上下/左右) 100/100 ファインダー倍率 1.15倍
電池タイプ 専用電池  専用電池型番 BLN-1
撮影枚数 360枚 レンズマウント マイクロフォーサーズマウント
記録メディア SDカード、SDHCカード、SDXCカード   
手振れ補正機能   ゴミ取り機能 
ライブビュー   バリアングル 
内蔵フラッシュ   RAW+JPG同時撮影 
動画撮影 1920x1080
幅x高さx奥行き 121×89.6×41.9 mm  本体重量 373g
セット販売   
  
  

 メーカー製品仕様のページ
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