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特集 オリンパス M.ZUIKO ED12-50mmF3.5-6.3EZ |
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オリンパス M.ZUIKO ED12-50mmF3.5-6.3EZ
by Inaba Kunio
多機能な電動ズームレンズ 評価:5.0
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1. レンズ仕様
2. MTF曲線(オリンパス ホームページより)空間周波数 20本/mm 及び 空間周波数 60本/mm ![]() 縦軸:コントラスト S:Sagittal(同心円方向) M:Meridional(放射方向) 3. レンズ構成図(オリンパス ホームページより)![]() 4. 製品外観
レンズ鏡胴やレンズキャップには傷防止用のシールが貼付されている。安い買い物ではないので、こうした配慮はありがたい。なお、レンズキットにはレンズ自体のマニュアルは添付されていない。レンズについては本体マニュアルにも一部記載されているが、必要であればオリンパスのホームページからダウンロードすることをお勧めする。
シールをはがした状態。持った感じは意外と軽い。外装はつや消し黒で高級感がある。
付属のレンズキャップ。OLYMPUSのロゴ部分に加工がされており、しっかりしたつくりとなっている。
レンズキャップのつまみは両側にある。最近はレンズ中央部分につまみがあるタイプが増えている。操作のしやすさでは中央部分にあるキャップの方に分があるが、その分厚くなる。
レンズマウント側のキャップ。レンズ後端のバヨネット爪を使って固定するタイプであり、しっかりと装着できる。
レンズマウント側のキャップとしてはかなり薄いつくりとなっている。
このレンズは、ズーム操作をしても全長は変わらない。
レンズ前面。ボディから外した状態では絞り開放となる。前玉の曲面が美しい。
レンズマウント側。マウントは金属製で端子は11点である。写真では見えずらいが、端子と同心円状に「MADE IN CHINA」と刻印されている。
レンズ左側にはレンズファンクション(L-Fn)ボタンとマクロボタンがある。マクロボタンを押しながらズーム環を一番奥側に押すとマクロモードとなり、最短距離20cmで撮影可能。レンズファンクションボタンの機能はボディ側で設定する。レンズをホールディングしている手でボタンを押せるため、操作性が向上する。
レンズ鏡胴の付け根部分にはズーム方向のガイダンスが印字されている。
窓の中はズーム環の位置によって表示内容が変わる。上から「M-ZOOM」(マニュアルズーム)、「E-ZOOM」(電動ズーム)、「MACRO」(マクロ)となる。 5. 描写力(1) 歪曲収差今回撮影に使用したOM-D E-M5には、レンズの周辺光量不足を補正するシェーディング補正機能が搭載されており、レンズに応じて自動的に補正することも可能である。このレンズはもともと周辺光量不足はそれほど強くないが、12mm~14mm(35mm換算24mm~28mm)あたりまでは補正をONにすることで一定の改善が見られた。17mm(35mm換算34mm)から望遠側では、補正OFFでも周辺光量不足を感じることはなかった。なお、下記の画像はすべてシェーディング補正機能をOFFにしている。ONにした時との比較は、OM-D E-M5の描写力テストのページに掲載しているので、あわせて参照してほしい。下記のサンプルを見てもらえばわかるとおり、広角端では周辺部にわずかに樽型の収差がみられるものの、良好に歪曲収差が補正されている。望遠側に移るにつれ、さらに補正がされていき、17mmあたりで歪曲収差はほぼ完全に補正されている。最近のレンズは歪曲収差補正に力が入れられているが、このレンズも良好に補正されていることが確認できた。 焦点距離:12mm (35mm換算24mm) 焦点距離:14mm (35mm換算28mm) 焦点距離:17mm (35mm換算34mm) 焦点距離:25mm (35mm換算50mm) 焦点距離:37mm (35mm換算74mm) 焦点距離:50mm (35mm換算100mm) (2) 解像力このレンズについて、ネット上では「使い勝手が良い焦点距離をカバーしているが、描写力は少々・・・」といった評価を割合と多く目にする。しかし、少なくともチャートでチェックしたところ、標準ズームとして良好な描写力を確認することができた。一般に実写よりもチャートテストの方がレンズの粗が出やすいので、その意味でも安心して描写を楽しめるレンズに仕上がっている。解像力に関するこのレンズの特徴は、ズーム域全域を通じて高い数値を示している点である。中心部に関しては広角端近辺が一番高い数値となっており、望遠側に移るにつれ徐々に低下していくものの、大きな落ち込みがあるわけではない。このあたりはメーカーが示しているMTF曲線の傾向とも一致している。絞り開放では、ズーム域全域で2500本のラインを視認することができた。なお、広角側では1段程度絞ると、さらに解像力が向上している。 周辺部に関しても、ほぼ中心部とおなじ傾向となっている。さすがに広角端ではやや画像の流れを示しているものの、14mmあたりになるとかなり鮮明度が増す。1段程度絞ると、より画像がしっかりとしてくる。望遠端に移るにつれ、さらにクリアーな画像となる。 いずれにしても、いままでのキットレンズよりもワンランク高い描写力をもったレンズであることが確認できた。
12mm F3.5 (35mm換算24mm)
14mm F3.8 (35mm換算28mm)
17mm F4.2 (35mm換算34mm)
25mm F5.1 (35mm換算50mm)
37mm F5.7 (35mm換算74mm)
50mm F6.3 (35mm換算100mm) |