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特集 ソニー αNEX-6
1.ソニー αNEX-6の位置づけと概要 |
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ソニー αNEX-6
by Inaba Kunio
電子ビューファインダー搭載のミドルクラスNEX 評価:5.0
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電子ビューファインダー搭載のミドルクラスソニーがミラーレスカメラ市場に参入したのは2010年6月なので、ちょうど2年半が経過したことになる。マイクロフォーサーズ規格のパナソニック、オリンパスに引き続く3社目であり、ソニーの参入は比較的早い時期といえる。この間のリリース状況を振り返ると、
今回、新たに追加されたNEX-5RとNEX-6は、ポジションがやや上級機の側へシフトされたとともに、Wi-Fi機能や機能拡張アプリケーションへの対応など、新しい機能も搭載した点が特徴である。この両機種の違いは、電子ビューファインダー内蔵の有無と、チルト液晶の可動範囲の2点であり、イメージセンサーをはじめとする描写性能は基本的に同じものとなっている。 NEX-6について、特に注目すべきポイントは3点あるように思う。 第1は、電子ビューファインダー内蔵モデルがミドルクラスまで広げられたという点である。もともとNEXシリーズはEVFを内蔵していなかったが、それはボディの小型軽量化だけが目的ではなく、おそらくαAシリーズとの差別化といった観点も含まれていただろう。その方向性がやや変わったのが、初のEVF内蔵機であるNEX-7であり、さらにNEX-6の登場でそれがミドルクラスまで拡張されたことになる。
初代のNEX-3/NEX-5は、外付EVFにも非対応だった。
第2は、Wi-Fi機能とユーザーが機能追加を行える「PlayMemories Camera Apps」に対応した点である。後者については、まだアプリケーションが十分揃っているわけではないが、映像機器としての新しいあり方につながっていく可能性がある。 第3は、Eシリーズとしては初めて像面位相差オートフォーカスを搭載した点である。今までのコントラスト方式と、センサー上に置かれた99点の位相差検出方式を組み合わせた「ファストハイブリッドAF」により、オートフォーカスの速度と精度を高められている。とくにコントラスト方式にとって苦手な「動きのあるシーン」で効果を発揮しそうである。
NEX-6のイメージセンサー。像面位相差方式のオートフォーカスにも対応。 αNEX-7との違いは?NEX-7とNEX-6の関係は、α65とα57の関係に似ている。ボディはほぼ同じで、主な違いはイメージセンサーの画素数であること、下位機種の方が新しいため、機能面で強化されている点があることなど、上位機と下位機の違いはそれほど大きくはない。なお余談であるが、NEX-7とNEX-6の公表されているボディサイズは全く同じである。完全に同じボディ形状でないことを考えると、偶然性もあるのだろう。その上で、NEX-7とNEX-6の主な違いを整理すると、次のようになる。
αNEX-6(左側)とαNEX-7(右側)。外観上の一番の違いは、軍艦部右側にあるダイヤル部分。NEX-7がダブルホイールであるのに対し、NEX-6ではモードダイヤルの下にコントロールダイヤルが置かれている。
なお、NEX-6は新製品であるため、価格的には1万円程度高い逆転状況となっているようだ。それでは早速、ミドルクラスのEVF内蔵ミラーレス、αNEX-6の実力をチェックしてみたい。 |