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【ニコン エントリークラスからの選択(1)】次に、ニコンのレンズ交換式デジタルカメラのラインアップのうち、エントリークラスからの選択について考えてみたい。 最初に整理する必要があるのは、そもそもエントリークラスとはなにか、ということである。フィルムカメラの時代には、概ね次のような性格付けがされていた。 ●ラインアップの中で一番廉価な価格帯「エントリークラス」の一番の特徴は、製品の中身ではなく、価格帯が安い、ということであった。コンパクトカメラからのステップアップや、はじめての一眼レフということでは、コンパクトカメラから極端に値段が乖離してしまうことは避けなければならなかった。また、このことと関連して、安価なズームレンズとセットで販売されることも多かった。当初は販売店でサードパーティ製のズームレンズとキット化して販売することが中心だったが、その後、メーカー純正でもこうしたオールインワンタイプの安価なセットも品揃えされるようになった。 ●機能や耐用性はワンランク下がるたとえば、シャッタースピードは最速1/2000秒まで、連写速度も1〜2コマ/秒程度、といった機能制限に加え、ファインダーがペンタプリズムではなくペンタミラーであったり、レンズマウントやフィルムレールが金属からプラスティック化されたりと、中級機以上と比べ機能面や耐用性でワンランク下がっていた。 ●初心者向けの機能が付加ユーザー層に一眼レフ初心者が多いことを踏まえ、容易に撮影できるような付加機能が加えられた機種も多い。いわゆるシーンモードなど、当初はエントリークラスに中心的に搭載されていたものが、中・上級機にも広がったものも少なくない。フィルムが入っていることに気付かず裏蓋を開けてしまうミスに対応するための、プリワインディング機能などもエントリークラスならではの機能である。 ●デジタルカメラの「エントリークラス」ならではの特徴上記の「エントリークラス」の特徴は、レンズ交換式デジタルカメラにおいても、基本的には共通している。しかし、デジタルの時代になって大きく変わったのは、フィルムカメラ時代よりも上中級機との機能面や性能面での差が小さくなっているということだ。フィルムカメラの時代には、コスト要素の中でメカ部分の割合が大きかった。これがデジタルに変わると、機能のほとんどがソフトウェアによって実現されるようになり、大量生産によるコスト低減が極めて大きく働くようになったのである。つまり、数が圧倒的に多く出るエントリークラスには、上中級機の数倍のコストをかけたとしても、1台あたりの費用は逆に安くなるのだ。 もちろん、イメージセンサーや液晶モニター、搭載しているCPUやメモリー容量などの部品コストや、ボディの質感、作り込みなどでは差がある。しかし、トータルとして見た場合、エントリークラスの製品といえども、基礎力が大きくかさ上げされているというのが、デジタル時代の特徴といえる。 |
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