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【ニコン 中・上級クラスからの選択(2)】前回、中・上級機からの選択のポイントについて記したが、今回は、対象となる4機種について具体的な特徴を整理したい。 ●ニコン D700このクラスの中で唯一のフルサイズ機である。D3シリーズ機のサブとして使う場合やFX対応のレンズ資産があるなど、フルサイズを重視するのであれば、選択はF700の一択となる。しかし、もしそうした面にあまりこだわりがないようであれば、他の3機種からの選択をお勧めしたい。 まずはコスト面である。フルサイズ機としては格安ではあるが、他のAPS-Cモデルとの価格差は決して小さくはない。また、FX対応のレンズは比較的高価格帯のものが多く、全体としてそれなりの予算をかける必要がある。 また、発売開始からすでに3年が経過しており、コンパクトフラッシュのみの対応であったり動画非対応など、最近の傾向と比べ若干古さを感じる点があることも否めない。逆に言えば、3年たった今でもコンスタントに売れ続けているということは、D700の魅力の大きさを証明しているのかもしれない。 ●ニコン D300S「APS-Cサイズのフラグシップ機」として位置付けられている唯一のカメラである。そのことは実際に構えてシャッターボタンを押すだけで理解できる。ボディの質感や剛性感は、D一桁シリーズに共通するものを持っているカメラだ。 D300Sの機能上の特徴は、やはりカメラ単体で7コマ/秒の連写性能と、14bitRAWでも45枚連続撮影可能な大容量バッファーサイズである。高感度特性は他機種より劣るものの、明るい場所での撮影であれば、このクラスの中で一番気持ちよく撮影できるだろう。 しかし、もしこれらの点に魅力を感じないのであれば、D7000またはD5100から選択することをお勧めする。D300Sも発売から丸2年が経過しているとともに、かなり安くなってきているとはいえ他2機種と比べ、それなりの価格差が残っているからである。 ●ニコン D7000私は中上級機の購入を検討している方に対し、まずはこのD7000をお勧めすることが多い。ニコンAPS-Cクラスの中で最新のイメージセンサーを搭載していること、視野率100%のペンタプリズムファインダーやモーター非内蔵オートフォーカスレンズでもAF可能なこと、防塵防滴性能等、基本的性能が高いレベルでまとめられており、このカメラを使う上での制約があまりないからである。比較的新しいモデルのため、フルHD対応動画機能など、最新のトレンドにもきちんと対応がされている。 また、ボディ上面に液晶表示パネルを有すること、オプションの縦型グリップが用意されていることなど、フィルム時代の中・上級機の流れも引き継いでいる。 ●ニコン D5100エントリークラスでも取り上げたが、このクラスにおいて、絶対的コストも費用対効果も、もっとも良いのがD5100である。D7000と比較しても3万円前後の価格差となっており、もしD5100ならではの制約事項があまり気にならないようであれば、まさにお買い得機種となるだろう。 D5100もD7000と同様、APS-Cクラスで最新のイメージセンサーを搭載しており、撮影される画像だけを見れば、現時点で最上のものを得ることができる。また、バリアングル液晶モニターを搭載しているのは、現行機種の中ではD5100だけであり、この点から積極的にD5100を選択することもあるかもしれない。 以上、今まで8回にわたって、ニコンのレンズ交換式デジタルカメラの選択について記載してきた。いずれの機種も素晴らしいカメラであるが、各々のカメラが持っている特徴を正しく評価し、あなたの使用目的に最適なカメラを選んでほしい。
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