トップページ > デジカメ購入アドバイス > ニコン 中・上級クラスからの選択(1) |
【ニコン 中・上級クラスからの選択(1)】最後に、中・上級クラス、ミドル・ハイエンドクラスからの選び方について取り上げたい。フラグシップモデルとエントリーモデルとに挟まれたこのクラスの製品は、メーカーごとの違いが出やすい分野でもある。 主に、1台をオールマイティに使いたいと考えるユーザーがターゲットになるが、いわゆるハイクラスアマチュアも対象となる。フラグシップモデルは、どうしても高価で重量もそれなりの重さになってしまうが、機能的には上級機でもほぼ同等の内容を備えているため、あえてこのクラスから選択する場合も少なくない。 ニコンのこのクラスには、次の4機種が展開されている。 D700はフルサイズのセンサーを持つモデルであり、D5100は価格的にはエントリークラスとして位置付けることも可能なモデルである。この4機種とも、レンズ交換式デジタルカメラの中・上級クラスとしての力を備えており、ユーザーの期待に応える働きをするだろう。その前提を踏まえた上で、選択の視点をあげたい。 ●主な使用目的を具体的に想定している場合この場合には、選択は比較的容易である。たとえば、子どもの記録を主に考えているのであれば、一般的にできるだけシャッタースピードを稼ぐ必要がある。また、運動会等であれば、連写速度もそれなりに早いことが望ましい。 まず連写速度を比べれば、D300Sが7コマ/秒、D7000は6コマ/秒、D700は5コマ/秒、D5100は4コマ/秒となる。ただし、マルチパワーバッテリーパックを装着すれば、D300SとD700は8コマ/秒に加速される。14bitRAWでの連続撮影枚数は、D300Sが45枚、D7000は12枚、D700は23枚、D5100は16枚である。 シャッタースピードは、屋外であればどの機種も十分な性能を持っている。問題は、体育館など比較的暗めの屋内撮影である。被写体の動きを止めるには、1/250秒程度のシャッタースピードが必要となるが、仮にレンズの絞りをF2.8にしてもISO感度は1600程度に設定することになる。一般的な望遠ズームであれば、望遠側の開放F値がF5.6というレンズも少なくないが、その場合にはさらに2段分暗くなるので、ISO6400で撮影することになる。RAWで撮影する場合、現像時に1〜2段程度は明るくすることができるが、できればこれは余裕分として残しておくとすると、ISO6400の画像でどの程度ノイズがのるかということが重要な評価ポイントとなる。標準で設定可能なISO感度をみると、D300SのISO3200を除いて、残りの3機種はISO6400である。 このような点から、屋外における運動会などの撮影がメインであれば、D300SないしD700がベターとなり、屋内スポーツやナイター試合などの撮影であれば、D700、D7000、D5100からの選択となるだろう。 もう一つ例をあげると、たとえばアウトドアでそれなりにハードに使うケースであれば、ボディが防塵防滴性能を持っていることが望ましい。この観点からすれば、D300Sがベストな選択であり、次いでD700またはD7000が候補にあがってくるだろう。 ●コストパフォーマンスを重視する場合一定の性能を持った機種を中長期的に使い続けたい、という観点で中・上級クラスから選択するケースも多い。その場合、コストパフォーマンスをどの程度考慮するか、ということが重要なポイントとなる。もし、コストパフォーマンスを重視するのであれば、現時点ではエントリークラスの側面もあるD5100がベストな選択となろう。その上で、逆にD5100ならではの機能・性能面での特徴を検討し、想定している使用目的をカバーできることを確認する、というアプローチになる。 現在、ニコンのAPS-Cサイズの最新イメージセンサーは、D5100とD7000が搭載している有効1620万画素CMOSセンサーであり、そのセンサーを搭載しているということは、大きなアドバンテージになるだろう。
|
デジカメ購入アドバイスメニュー
|