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【Nikon 1 V1 と Nikon 1 J1】9月21日、ニコンは初のレンズ交換式ミラーレスカメラV1とJ1を発表した。以前より噂されていたとはいえ、新マウントシステムカメラが実際に姿を現したのを目にすると、デジタルカメラの歴史も新たな一歩を踏み出したことを感じさせられる。 ●ニコンのミラーレスシステムの特徴まずはじめに注目したいのは、「ニコン 1 」として、本格的にシステム展開されるということだ。今までにも、Fマウントとは別のレンズマウントを採用する機会は少なからずあった。しかし、結果として物理的なマウントは、ニコンFが登場した1959年から半世紀以上の間、基本的に同じものが使われてきた。 発表会では、まず4本のレンズを出荷し、今後3年間で7本のレンズを順次追加していくことも正式表明された。また、V1のボディには「マルチアクセサリーポート」が設置されており、外付フラッシュやGPSユニットをはじめ、汎用ポートとして活用できる仕組みとなっている。新たに搭載された「1マウント」のフランジバックは17mmであり、Fマウントの46.5mmの1/3程度にすぎない。 V1とJ1は、どちらも有効1010万画素1インチCMOSセンサーを搭載している。このセンサーには、73点の位相差オートフォーカスセンサーが埋め込まれており、一眼レフと同等な高速オートフォーカスを可能にしている。また、暗いシーンのためにコントラスト方式オートフォーカスも搭載しており、必要に応じて自動的に切り替わるようになっている。AF追従で10コマ/秒、AF固定では60コマ/秒の高速撮影も可能であり、AFスピードだけでなく搭載されている画像処理エンジンの性能の高さを物語っている。 ●他社ミラーレスとの違いまず、イメージセンサーの面積を比べると、ソニーαNEXシリーズのAPS-Cサイズセンサーの概ね1/3程度、マイクロフォーサーズとでは概ね1/2程度となり、ペンタックスQの1/2.3型センサーの約5倍となる。 高感度特性についてはサンプルでの確認という前提で評価すると、APS-Cよりも2段程度、マイクロフォーサーズと比較しても1段程度は低いようだ。ペンタックスQと比較すると、設定できるのはISO6400までと同じだが、高感度でのノイズレベルはニコンの方が少なくとも1段程度は良いだろう。 連写性能は、αNEX-C3は2.5コマ/秒、αNEX-5NとαNEX-7は3コマ/秒、オリンパスのE-P3は3コマ/秒、E-PL3とE-PM1は4.1コマ/秒、パナソニックのG3は4コマ/秒(電子シャッターで20コマ/秒)、GF3は3.8コマ/秒、GH2は5コマ/秒(同40コマ/秒)であるが、V1、J1とも5コマ/秒(同60コマ/秒)と、他社製品を上回っている。 RAWでの連続撮影可能枚数も、αNEX-C3とαNEX-5Nは6枚、αNEX-7は13枚、オリンパスのE-P3は11枚、E-PL3とE-PM1は9枚、パナソニックのG3は4〜5枚、GF3とGH2は4〜7枚であるが、V1は44枚、J1も19枚と、やはり他社製品を大きく上回る。 ボディサイズについては、ペンタックスQは別格で小さいが、J1はファインダーのない他機種とほぼ同じ程度の大きさとなっており、V1はEVF内蔵のαNEX-7と同等サイズである。レンズについては、同クラスのものを比較すると、ややニコンの方が小さい。 ●V1とJ1の違い両機種とも同じイメージセンサーを搭載しており、違いは機能面となる。V1は電子ビューファインダーを内蔵しているとともに、アクセサリーポートを持っている。また、電子シャッターだけでなくメカニカルシャッターも内蔵する。背面液晶も、J1よりも高精細なパネルが用いられている。また、V1にはゴミ取り機能があるが、J1はダストシールドのみが装着されている。 その代り、J1は小型軽量なボディと、ストロボを内蔵している。 当初はJ1はボディ単体では販売されず、セットされるレンズも異なるため、単純に比較することはできないが、発売前の時点では3万円程度の価格差になっている。 同じセンサーを搭載しているものの、両機種は方向性の異なる味付けがされている。特にV1は、性能的にはD7000クラスの中身を持っており、これからのシステム展開によっては、急速にポジションが変わっていく可能性がある。 いずれにしても、10月20日の発売日が待ち遠しい限りだ。 |
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