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【ニコン フルサイズカメラからの選択】今まで、ニコン製品の特徴、ニコンのレンズ交換式デジタルカメラの特徴、そしてカメラ選択にあたってのポイントについて記載してきた。これからは具体的な選択の視点ごとに、整理をしてみたい。 まずはじめに、フルサイズカメラからの選択である。フルサイズ、FXフォーマットのデジタルカメラは、APS-Cと比べて約2倍のセンサー面積を持つことから、描写力に富んでいるとともに、35mmフィルムカメラと同じ画角で撮影できるというメリットがある。デメリットとしては、レンズを含めたシステム全体が比較的大きくなることと、コスト面があげられる。 現行のニコンでは、FXフォーマットのカメラは3機種が展開されている。D3X、D3S、D700のいずれも素晴らしいカメラである。 ●ニコン D3XD3Xは2007年に登場したD3の「高画素版」の位置づけで、翌2008年に発売開始された機種である。有効画素数が1210万画素から2450万画素へと倍増化されることで、圧倒的な解像感が得られる。 高感度特性は標準で設定できるISO1600あたりまでなら実用的なノイズレベルに抑えられているが、D3やD3S、D700の方が高感度性能は高い。 FXフォーマット時の連写速度は最高で5コマ/秒となっており、他機種よりも低い。しかし、シャッターの切れは、さすがフラグシップならではのものに仕上げられている。 D3Xは、ニコンのフルサイズフォーマットで最高解像度が必要な場合には唯一無二の選択となる。A3ノビ程度に伸ばすのであればもったいないくらいの解像度であるが、広い画角を活かしてトリミングを積極的に行っていくなど、撮影した画像の活用の幅を広げてくれるだろう。 ●ニコン D3SD3SはD3Xの翌年2009年に、D3の後継機として登場した。センサーサイズ、画素数はD3と同じであるが、新しいセンサーに置き換えることで特に高感度特性が飛躍的に強化されている。D3で標準設定上限であるISO6400まではD3Sも同等のノイズレベルだが、D3Sの場合はさらに2段程度上げても実用可能なノイズレベルに抑えられている。 最高連写速度は、D3と同じ9コマ/秒だが、バッファーサイズが拡張されたため、14bitRAWで16枚だった連続撮影可能枚数が36枚へと2倍以上に増強されている。 また、D3やD3Xと比べ、イメージセンサークリーニング機能が搭載された点も、D3Sのポイントの一つである。 D3Sは、フィルムカメラ時代からのフラグシップ機と同じ操作感を与えてくれるレンズ交換式デジタルカメラである。JPEGであれば事実上無限連写ができるなど、いかなる場面でも撮影者の期待に応えてくれるカメラである。 ●ニコン D700D700はD3の翌年2008年に登場した。FXフォーマットのセンサーを搭載した2機種目であるとともに、フラグシップではない高級機として最初の機種である。ボディ自体はD300と同等であるが、イメージセンサー自体はD3と同じものが搭載されている。このことが、D700の基本的な性格を物語っている。 最高連写速度はボディ単体で5コマ/秒、バッテリーパックをつけると8コマ/秒と、D3やD3Sの9コマ/秒とほぼ同等レベルに到達できる。バッファーサイズは14bitRAWで約20枚分が確保されている。 その他のD700の特徴としては、D3Sと同じくイメージセンサークリーニング機能が搭載されていること、ファインダー視野率が95%に抑えられているものの、ガイドナンバー18のフラッシュを内蔵していることなどがあげられる。 もう一つ、D700の最大の特長は、その値段である。D3Xの1/3、D3Sと比べても1/2以下で購入できる点は、レンズ資産の充実の上でも大きなポイントとなるだろう。
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