【一口コラム】 Wi-Fiを搭載した高倍率ズーム機
8月22日、キヤノンはPowerShotS120、PowerShotS200、PowerShotG16といった高級コンパクト3機種を国内発表しましたが、他にも高倍率ズームPowerShotSX510HS、PowerShotSX170IS、薄型コンパクトのIXY620F、IXY100F、低価格モデル PowerShotA3500IS、の計5機種も発表しています。これらの機種は、高級コンパクト機よりも一足早い8月29日に発売開始予定です。
PowerShotSX510HSは、2012年9月に登場したPowerShotSX500ISの後継機となりますが、同時に発表となったPowerShotSX170ISの上位機でもあります。まずは、PowerShotSX500ISからどのように進化したのか、チェックしてみたいと思います。
PowerShotSX510HS(左側)とPowerShotSX500IS(右側)。外見上のデザインはほとんど同じです。搭載しているレンズも24-720mm相当F3.4-5.8の光学30倍ズームとなります。
PowerShotSX510HS(左側)とPowerShotSX500IS(右側)。グリップ部分のデザインが変わり、ゴムが貼付されている部分の面積も大きくなっています。
PowerShotSX510HS(左側)とPowerShotSX500IS(右側)。こちら側のインターフェースも共通です。液晶モニターはどちらも3型46万ドットのもので、タッチ操作には対応していません。SX510HSにはWi-Fiが搭載されたことにより、内蔵ストロボの部分にアンテナが内蔵されています。
PowerShotSX510HSの主な特徴は次の通りです。
- PowerShotSX500ISと同じ24-720mm相当F3.4-5.8の光学30倍ズームレンズを搭載。
- イメージセンサーは有効1210万画素1/2.3型CMOS。SX500ISでは有効1600万画素の1/2.3型CCDでした。
- CMOSになったことで、高感度側が1段分拡がるとともに、連写性能も大幅に向上しています。
- 動画撮影も、フルHD(24fps)での撮影が可能となりました。SX500ISではHD(25fps)まで。
- 画像処理エンジンはDIGIC4を搭載。
- 液晶モニターは3型46万ドットで同じ。タッチ操作やチルト可動には非対応です。
- 新たにWi-Fiを内蔵。
- ボディサイズは104x69.5x80.2 mmと、SX500ISと同じ。
- 重さも349gでSX500ISの341gとほぼ同じ。
【PowerShotSX510HSとSX500ISの比較】
機種名 |
PowerShotSX510HS |
PowerShotSX500IS |
イメージ
センサー |
有効1210万画素
1/2.3型 CMOS |
有効1600万画素
1/2.3型 CCD |
レンズ |
4.3-129mm F3.4-5.8
(35mm換算:約24-720mm) |
4.3-129mm F3.4-5.8
(35mm換算:約24-720mm) |
ISO感度 |
ISO80-3200 |
ISO100-1600 |
シャッタースピード |
15-1/1600秒 |
15-1/1600秒 |
液晶モニター |
3型46万ドット
| 3型46万ドット
|
連写速度 |
10.5コマ/秒 |
0.8コマ/秒 |
動画撮影 |
1920 X 1080(24fps) |
1280 X 720(25fps) |
インターフェース |
USB、AV OUT、HDMIミニ |
USB、AV OUT、HDMIミニ |
バッテリー |
NB-6LH
250枚 |
NB-6L
195枚 |
その他 |
Wi-Fi |
- |
サイズ
(W x H x D) |
104x69.5x80.2 mm |
104x69.5x80.2 mm |
重さ |
349g / 316g |
341g / 318g |
また、同時に発売となるPowerShotSX170ISはSX510HSの下位機種となりますが、どのような点に違いがあるのかを見てみます。
PowerShotSX510HS(左側)とPowerShotSX170IS(右側)。高倍率ズーム機としてデザインテイストは似ていますが、レンズ部分の大きさやグリップ部の形状、シャッターボタンの配置など、細かい点での違いは多くあります。とくにSX170ISのボディ厚は、かなり薄く感じられます。
PowerShotSX510HS(左側)とPowerShotSX170IS(右側)。SX510HSのレンズは24-720mm相当の光学30倍ズームであるのに対し、SX170ISは28-488mm相当の光学16倍ズームとなります。
PowerShotSX510HS(左側)とPowerShotSX170IS(右側)。こちら側のインターフェースも似ています。液晶モニターはどちらも3型ですが、SX510HSでは46万ドットのパネルであるのに対し、SX170ISでは23万ドットとなります。このあたりも差別化のポイントだと思います。
【PowerShotSX510HSとSX170ISの比較】
機種名 |
PowerShotSX510HS |
PowerShotSX170IS |
イメージ
センサー |
有効1210万画素
1/2.3型 CMOS |
有効1600万画素
1/2.3型 CCD |
レンズ |
4.3-129mm F3.4-5.8
(35mm換算:約24-720mm) |
5-80mm F3.5-5.9
(35mm換算:約28-448mm) |
ISO感度 |
ISO80-3200 |
ISO100-1600 |
シャッタースピード |
15-1/1600秒 |
15-1/3200秒 |
液晶モニター |
3型46万ドット
| 3型23万ドット |
連写速度 |
10.5コマ/秒 |
0.8コマ/秒 |
動画撮影 |
1920 X 1080(24fps) |
1280 X 720(25fps) |
インターフェース |
USB、AV OUT、HDMIミニ |
USB、AV OUT |
バッテリー |
NB-6LH
250枚 |
NB-6LH
300枚 |
その他 |
Wi-Fi |
- |
サイズ
(W x H x D) |
104x69.5x80.2 mm |
108x71x43.9 mm |
重さ |
349g / 316g |
251g / 228g |
PowerShotSX510HSとPowerShotSX170ISを比較すると、外見上からも搭載しているレンズの違いがまず目に入ります。これに加えて、イメージセンサーや連写性能、動画機能やWi-Fi有無など、差は小さくないように思います。その分SX170ISでは、レンズ沈胴時のボディサイズは一般的なコンパクトカメラと同等となりますので、持ち運びの面では大きなポイントになってくると思います。
PowerShotSX510HSの直販価格は27980円の予定で、PowerShotSX500IS登場時の価格と比較するとほぼ同等レベルとなっています。イメージセンサーやWi-Fi搭載などの違いを考えると、SX510HSのお買い得感は高いように思います。
( 記)
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