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特集 キヤノン Canon EOS KissX7
1.キヤノン Canon EOS KissX7の位置づけと概要 |
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キヤノン EOS KissX7
by Inaba Kunio
『世界最小最軽量』だけでない新世代デジタル一眼レフ
評価:5.0
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世界最小・最軽量のデジタル一眼レフ新登場したキヤノンEOS KissX7の魅力は、「世界最小・最軽量のデジタル一眼レフ」という表現に尽きるかもしれません。カメラとしての基本性能はEOS KissX7i/X6iを踏まえつつ、一回り以上コンパクトなボディを実現できたことには、正直驚きも感じます。 EOS Kiss X7(左側)とEOS Kiss X7i(右側)。マウント部分は同じですが、X7の外形はX7iをそのまま縮小したような形状をしています。幅は16.3mm、高さは9.1mm、奥行きは9.4mm小型化されました。なお、X7iとX6iの外形はほぼ同じです。
EOS Kiss X7(左側)とEOS Kiss X7i(右側)。どちらも液晶パネルは3型104万ドットのタッチパネルですが、X7iはバリアングル液晶となっています。ボタン類はX7iのクイックボタンがSETボタンに統合されるとともに、その周りのボタンが十字キーに置き換えられています。
EOS Kiss X7(左側)とEOS Kiss X7i(右側)。X7のボディ上面には電子ダイヤルも搭載されています。サイズが小型化されたことで、X7はシャッターボタン周りのグリップ部形状が変わっています。X7iにはペンタ部にステレオマイクが置かれていますが、X7では左肩のモノラルマイクとなっています。
キヤノンのデジタル一眼レフ・エントリークラスの中で、最上位機種はEOS KissX7iとなりますが、X7はカメラとしての基本性能はほぼX7iに準拠していることもポイントの一つです。X7iとX7の違いは「比較 キヤノン EOS Kiss X7 vs EOS KissX7i」を見ていただければと思いますが、主な差を列挙すると次の通りです。
小型デジタル一眼レフの意味他社を含め「小型のレンズ交換式カメラはミラーレスカメラが担う」という棲み分けができつつあるように思います。2012年7月にはキヤノンもEOS Mを市場に投入しましたので、この時点で「小型軽量」をセールスポイントとして打ち出したデジタル一眼レフEOS KissX7が登場したことに、意外な感じがしました。しかし、こうした展開は単なる思い付きではなく、キヤノンとしての戦略に基づくものであることも明らかだと思います。 EOS Kiss X7(左側)とEOS M(右側)。EOS Mのボディサイズは108.6x66.5x32.3mmなので、EOS KissX7との横幅の違いは8mmとなります。X7とX7iの差16mmと比べると、X7の幅はむしろEOS Mに近いと言えます。
EOS Kiss X7(左側)とEOS M(右側)。どちらも液晶パネルは3型104万ドットです。ボディサイズ的には「EOS Mに光学ファインダー部分を乗せたのがEOS
KissX7」と言えます。
EOS Kiss X7(左側)とEOS M(右側)。両機種のボディ厚の差は倍近くなります。このあたりに、デジタル一眼レフでは超えることのできな「壁」を感じます。
今後、エントリークラスのレンズ交換式カメラ市場に対し、キヤノンとしてどのような方向性で臨むのかは、EOS Mの次にどのようなミラーレスカメラが登場するのかで明らかになると思います。 ニコンは、デジタル一眼レフとミラーレスとの差別化を、サイズと描写力で行いました。これに対し、キヤノンはミラーレスカメラでも同じ描写性能を確保する路線をとりましたので、逆に言えば一番の違いは「サイズ」となります。今回のEOS KissX7の登場により、ミラーレスからデジタル一眼レフまでをサイズ的にシームレスにつなげていく路線なのかもしれません。 それでは実際に、キヤノンの最小最軽量デジタル一眼レフ、EOS KissX7の実力をテストしてみます。 |
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