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特集 キヤノン EF-S55-250mm F4-5.6 IS |
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キヤノン EF-S55-250mm F4-5.6 IS
by Inaba Kunio
コストパフォーマンスの高い望遠ズームレンズ 評価:5.0
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1. レンズ仕様
2. MTF曲線(キヤノン ホームページより)EF-S55-250mm F4-5.6 IS 3. レンズ構成図(キヤノン ホームページより)![]() 4. 製品外観
EF-S55-250mm F4-5.6 IS は、2007年11月に登場した。2011年7月にはII型レンズがリリースされている。I型との違いはデザインのみで光学系は同じ。なお、レンズ後端の誤装着防止用リングの材質がゴムからプラスチックに変わるとともに、レンズ装着指標が印字に変えられている。
箱を開封した状態。実際にはレンズの上に固定用の梱包材が入っていた。取扱説明書と保証書が同梱されている。
同梱されている保証書と取扱説明書。保証書は国内でのみ有効のもの。
レンズの焦点距離は55-250mmとなっており、大体の撮影は2本のズームレンズでカバーできるだろう。
廉価レンズであるが、フォーカス切替スイッチと手振れ補正スイッチがある。その下の白い四角はレンズ装着時の指標。II型では印字に変えられている。
レンズの前側。前玉の周りにレンズの仕様が印字されている。フィルター径は58mm。
レンズ後面。マウントはプラスティック製。EF-Sレンズに対応していないボディへの誤装着を防止するためのプロテクターが設置されている。I型ではゴム製であるが、II型ではプラスティックに変えられている。
EOS Kiss X5に装着した状態。広角端55mmが最短となる。
望遠端250mmの状態。レンズ長は最長となる。
標準で付属するレンズキャップ。つまみは周辺部にあるタイプ。
レンズキャップの裏側。
レンズ後端のキャップ。EFレンズとEF-Sレンズの両方に対応しているため、装着時の指標も2種類刻印されている。丸印はEFレンズ、四角はEF-Sレンズ用の指標。 5. 描写力(1) 歪曲収差今回撮影に使用したEOS Kiss X5には、周辺光量低下の電子補正機能が搭載されており、レンズに応じて自動的に補正することも可能である。標準では「する」に設定されており、基本的にはどのままで問題ないだろう。なお、補正されるのはJPEG画像のみであり、RAWデータはそのままとなる。下記のサンプルを見てもらえばわかるとおり、広角端側では歪曲収差はほぼ完全に補正されている。100mmあたりからわずかに糸巻型の収差があらわれるものの、アングルに気を配る必要はないレベルにとどまっている。 周辺光量低下については、キットレンズとしては良好に補正されている。望遠端まで周辺光量の低下を確認することができるが、周辺光量補正を「する」にすると、残っている周辺光量低下もほとんど目立たなくなる。 焦点距離:55mm (周辺光量補正無) 焦点距離:55mm (周辺光量補正有) 焦点距離:70mm (周辺光量補正無) 焦点距離:70mm (周辺光量補正有) 焦点距離:100mm (周辺光量補正無) 焦点距離:100mm (周辺光量補正有) 焦点距離:135mm (周辺光量補正無) 焦点距離:135mm (周辺光量補正有) 焦点距離:200mm (周辺光量補正無) 焦点距離:250mm (周辺光量補正無) (2) 解像力解像力の点でも、キットレンズとしては高い数値を示している。広角端では、中心部に関しては絞り開放から高い解像力となっている。等倍画像を見ると開放から2500本のラインの識別が可能である。1段絞るとさらに解像感が向上し、2段絞ったF8が解像力の点では一番高い状態となる。 望遠側に移るにつれ、徐々に鮮明度が低下していくものの、135mmあたりまでは2段絞れば2500本のラインも視認できる。200mmあたりでも1段絞ると2400本を超えるところまでは視認できる。いずれも、値段の割に解像感のあるレンズであることを示している。 周辺部に関しては、全体にやや画像が甘いが、もともとそれほど明るいレンズではないこともあり、1段から2段絞ると鮮明度が向上する。 一般に、こうしたズームレンズでは、望遠域に移るにつれ画像周辺部の鮮明度は向上するものが多いが、このレンズではむしろ広角側の方がしっかりした画像となっている。望遠域でも周辺光量の低下が残っていることが影響しているのかもしれない。 詳細については、クリックして表示される元画像を確認してほしい。
55mm F4.0 |