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特集 キヤノン Canon EOS KissX7
4.キヤノン Canon EOS KissX7の描写力をチェック |
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キヤノン EOS KissX7
by Inaba Kunio
『世界最小最軽量』だけでない新世代デジタル一眼レフ
評価:5.0
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描写力チェック1:高感度性能キヤノン EOS KissX7の基本感度はISO100で、静止画では標準でISO12800まで設定可能となっています。さらに、拡張設定では静止画でISO25600相当まで、動画ではISO12800相当まで拡げることができます。なお、拡張設定はメニュー内の「カスタム機能」の中の「ISO感度拡張」を「0:しない」から「1:する」に変えることで行います。ノイズ低減処理方法としては、カメラ内で設定する方法と、RAWで撮影しパソコン上での現像段階で行う方法とがあります。なお、カメラ内で設定した場合でも、RAWファイルには変更は加えられませんので、後から編集することも可能です。 カメラ内でのノイズ低減は、「高感度撮影時のノイズ低減」と「長秒時露光のノイズ低減」の2つがあります。どちらも、撮影メニューの中で設定します。 「高感度撮影時のノイズ低減」は「OFF」、「弱め」、「標準」、「強め」の4段階を設定できます。「強め」にした場合、処理の負荷がかかるため連続撮影枚数が少なくなることに注意が必要です。初期状態では「標準」に設定されています。 また、「高感度撮影時のノイズ低減」では「マルチショットノイズ低減機能」を選択することもできます。この場合、4枚を連続撮影し、カメラ内で自動的に1枚のJPEG画像を作成します。なお、RAWまたはRAW+JPEGのモード時には設定できません。 「長秒時露光のノイズ低減」は、「OFF」と「AUTO」、ON」のどれかに設定します。「ON」に設定すると1秒以上のシャッター速度で撮影したときに長秒時ノイズ低減処理がかかります。長秒時ノイズ低減処理を行うと、画像を記録するのにかかる時間が長くなります。「OFF」にした場合には、長秒時ノイズ低減処理はかかりません。「AUTO」にすると、1秒以上のシャッター速度で撮影した画像に長秒時露光特有のノイズが検出されたときにノイズ低減処理がかけられます。初期設定では「OFF」になっています。 EOS KissX7では、高感度ノイズ低減処理を「OFF」にしても、ISO1600まではほとんどノイズを感じません。ISO3200あたりから、暗部を中心にややノイズが目立ってきますが、1段分高感度側のISO6400でも十分実用的であると感じました。ISO12800以上になると、さすがに等倍画像ではノイズや解像感の低下が目立ってきますが、画像自体は破たんしていないため縮小するなど工夫すれば活用できると思います。 高感度ノイズ低減処理を「標準」にすると、1~2段程度ノイズ感が低減されます。解像感は低下しますが、ISO12800でもそれなりに使えるレベルとなります。ノイズ低減を「強め」にすると、ノイズ感はさらに改善されるものの、解像感の低下もやや目立ちました。 下記のサンプルは、高感度ノイズ低減を「OFF」、「標準」、「強め」の3段階で各ISO感度の撮影を行ったものです。表示画像はほぼ等倍画像ですが、クリックすると全体画像が表示されますので、あわせて比較をしていただければと思います。
ISO100(左から「OFF」「標準」「強め」) 描写力チェック2:解像度Canon EOS KissX7のイメージセンサーは有効1800万画素です。今回テストに使用したEF-S18-55F3.5-5.6 IS STMは、基本的に絞り開放から優れた解像感を示しました。今回のテストでは、開放から2段絞ると、周辺部を含め解像力が向上したため、F7.1のもので確認を行いました。視覚解像度チェック用ライン、限界解像度チェック用ラインとも、余裕をもって2500本ラインの識別が可能であり、イメージセンサーの画素数を活かしていると感じました。
限界解像度チェック用のラインでは、2500本まで楽々と視認できています。モアレもほとんど発生していません。
横方向の限界解像度チェック用のラインでも、同様に2500本域まで余裕をもって視認できています。
参考まで、左上部分を切り出してみました。レンズ補正機能は切ってありますが、F7.1でも鮮明な画像となっています。
描写力チェック3:レンズ光学補正機能キヤノンEOS KissX7には、レンズの特性による収差を軽減する機能があります。撮影メニューの中にある「レンズ光学補正」がそれで、「周辺光量補正」と「色収差補正」の各々について「ON」と「OFF」のどちらかに設定できるようになっています。これらの補正はJPEGに対してかけられますので、RAWファイルについては付属のソフトウェア「Digital Photo Professional」を使って補正します。対応しているのは、補正データが登録されているレンズのみで、初期状態では25本分のレンズが登録されています。未登録レンズの補正情報をカメラに登録することも可能です。 テストに用いたのは、EF-S18-55mmF3.5-5.6 IS STMとEF-S18-55mmF3.5-5.6 IS IIの2本で、後者は広角端の18mm域で確認をしました。なお、STMレンズの補正比較はEF-S18-55mmF3.5-5.6 IS STMをご覧ください。 テストした結果、レンズ光学補正機能で良好に補正されることが確認できました。 どちらのレンズも、廉価タイプの標準ズームレンズとしては、それほど強い周辺光量不足や色収差があるわけではありませんが、とくに広角端ではきれいに補正されています。
EF-S 18-55mmF3.5-5.6 IS STM
EF-S 18-55mmF3.5-5.6 IS II 機能チェック(おまけ):連続撮影枚数仕様上で見ると、キヤノン EOS KissX7の連写性能は、
高速メモリーカード(Sandisk ExtremePro Class10 Read 95MB/s Write 90MB/s)で実際にテスト(ドライブ:連続撮影)すると、
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