フロントシャッター内蔵の自分撮りコンパクト 【カシオ EXILIM EX-ZR50】
カシオから新しいジャンルのコンパクトデジカメ、EXILIM EX-ZR50が発表されました。このカメラの一番のポイントは、自分撮りにフォーカスしている点であり、カメラ形状は異なるもののEX-TR150やEX-TR15に近い面をもっているように思います。言い換えると、「自分撮り」というターゲットを異なる切り口から実現した兄弟機、と言える気がします。21mm相当の広角単焦点レンズにスイバルボディを搭載したEX-TRに対し、一般的なコンパクトカメラの形状をベースに設計したのがEXILIM EX-ZR50となります。その点では、同じZRシリーズで自分撮り可能なチルト液晶を搭載したEX-ZR1300やEX-ZR1100とEX-TRシリーズの中間に位置するカメラと言えるかもしれません。
自分撮りにフォーカスしたEX-TR15。21mm相当広角レンズにスイバル式の可動ボディが特徴的です。
EXILIM EX-ZR50(左側)とEX-ZR1300(右側)。どちらも自分撮り可能なチルト液晶を搭載していますが、ボディサイズはZR50の方が一回りコンパクトです。また、レンズ左下にシャッターボタンが置かれている点もポイントです。
EXILIM EX-ZR50(左側)とEX-ZR1300(右側)。液晶パネルはどちらも3型92万ドットですが、ZR50では液晶モニター右側の操作部も一緒にチルトする構造になっています。
EXILIM EX-ZR50(左側)とEX-ZR1300(右側)。液晶モニターを180°チルトさせた状態。液晶モニターと一緒にボタン類がこちら側を向きますので、このまま操作が可能です。また、ボディ前面にも設置されているシャッターボタンも、自分撮り時には便利です。
EXILIM EX-ZR50の主な特長は次の通りです。
- イメージセンサーは有効1610万画素1/2.3型CMOSセンサーでEXILIMシリーズでメインで用いられているものです。
- CPUと画像処理エンジンを2つづつ搭載したデュアルパイプライン処理回路の搭載により、カシオの特長であるハイスピードテクノロジーが実装されています。画像りょりエンジンもZR1300と同じ「EXILIMエンジンHS Ver.3」です。
- レンズは25-250mm相当F3.5-6.5の光学10倍ズームが搭載されています。
- 手ぶれ補正機能も5軸対応(上下回転、左右回転、上下、左右、回転軸)のものです。
- Wi-Fiも搭載しています。スマートフォンでのリモート操作にも対応しています。
- 液晶モニターは3型92万ドットのものですが、液晶モニター右側にある操作部も一緒にチルトします。このあたりの構造はニコン 1 V3と似ています。
- ボディ前面にもフロントシャッターが新設されています。自然な姿勢で自分撮りができるようになっています。
- ボディサイズもコンパクトで、カシオの現行機種の中でも最小最軽量となります。
EXILIM EX-ZR50は9月12日に発売予定で、発売開始時の価格は3万5千円前後となります。コンパクトカメラとしては比較的高価ですが、自分撮りという機能にフォーカスしたユニークなカメラに仕上がっています。EX-TRシリーズと比べると、一般的な使い方にも対応したカメラですので、その点でも魅力的だと思います。
( by Inaba Kunio)
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