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特集 K-01

ペンタックス K-01 ~新しい切り口のKマウントミラーレス

ペンタックス K-01  by Inaba Kunio    新しい切り口のKマウントミラーレスカメラ  評価:5.0
ペンタックス  K-01 PENTAX


1.ペンタックス K-01の位置づけと概要

 ミラーレスへの新たな切り口

 ミラーレスカメラのメリットは、大まかに言えば2点となる。まず第一は、ミラーボックスと光学ファインダーをなくすことでの小型・軽量化であり、第二にコスト削減による廉価化となる。今まで市場に出てきたミラーレスカメラは、どちらかといえば前者の「小型・軽量化」を前面に打ち出したものが中心であった。これに対し、後者の廉価化にフォーカスをあてた製品は、今回登場したK-01が最初となる。もちろん、メーカーとして「コスト削減」を強く訴えることはしておらず、また発売開始時の想定価格も、標準ズームの付いたレンズセットで6万円台と、目を引くものにはなっていない。しかし、K-01がどこまで値段を下げるのか、下げられるのかについては、おそらく業界全体がかたずをのんで見守っているだろう。

 現行エントリーモデルであるK-rレンズキットの価格推移をみると、発売開始時点の2010年10月は概ね7万円前後であったが、半年後の2011年4月には、4万円強で販売する店舗も出現した。その後は年初の一時期を除き、ほぼ安定的に推移をしており、現時点ではモデル末期ということでの品薄感も加わって、5万円台の価格となっている。

 他方で、ミラーレスカメラでは、イメージセンサーの大きさが異なるため単純には比較できないものの、現行世代モデルのレンズキットで実売価格が3万円を切っているものも出てきている。おそらく、K-01の着地点もこのあたりに落ち着いていくのではないだろうか。
 

PENTAX K-01

 ミラーボックス内は当然ながら空洞となっている。電源をオフした状態では、イメージセンサー保護のためシャッター幕が閉じている。

 一眼レフタイプ・デジタルカメラ市場への浸透という意味では、ソニーのトランスルーセントミラー方式を採用したα55、α33が第一陣とすれば、さらにこれから電子ビューファインダーも取り除いたK-01が第二陣となる。今までは「ミラーレスカメラはデジタル一眼レフとは別物のカメラ」ということもできたが、K-01の登場で、いよいよミラーレスとデジタル一眼レフが直接競合する時代に突入したと言える。

 特長1:デジタル一眼のレンズをそのまま活用

 K-01の一番の特徴は、既存のKマウント用レンズが、アダプターなしにそのまま使えるという点である。イメージセンサーのサイズも同じAPS-Cサイズのため、画角もまったく同じとなる。つまり、K-5などで構築されたシステムの中にK-01を組み込んだとしても、なんの違和感や不都合もない。

 また、K-01と一緒に発売されるDA40mmF2.8XSレンズは、逆にK-5などのデジタル一眼レフでも使用可能である。レンズとボディとの間には、現時点では相互の互換性があることになる。

 2月に開催されたCP+2012では、K-01専用レンズの展示もされており、今後ミラーボックス部分の空間を活用し、マウント内にレンズの後玉部分を格納させることによるレンズの小型化も期待できる。そうしたレンズが既存のKシリーズカメラで使用できるかどうかは全く不明だが、場合によってはミラーアップなどにより装着できる可能性があるかもしれない。

 特長2:K-5に準じた画質

 K-5とK-rが登場したのは2010年10月であり、この約1年半は決して短い期間ではない。イメージセンサー技術の向上により、K-01の画質は、ほぼK-5に準じたものとなっている。それは、単に有効画素数が1628万画素となっただけでなく、高感度性能やダイナミックレンジの表現力を含め、確実に進化していると言えるだろう。
 実際の描写性能は、この後のレビュー記事を参照してもらいたいが、文句なくミラーレスカメラでトップレベルとなっているとともに、デジタル一眼レフに準じた実力を発揮している。

 特長3:ボディ本体はエントリークラス

 一方で、カメラ本体としての基本性能は、エントリークラスに特徴的な中身となっている。そもそも光学ファインダーを搭載していないこともそうだが、たとえばシャッタースピードを見ても、最高速度は1/4000秒にとどまる。K-5の1/8000秒はもちろんのこと、K-rの1/6000秒と比べても仕様面では下まわっている。
 今後、K-rの後継機種が新たに登場する可能性もあるが、K-01はデジタル一眼レフカメラ市場が消耗戦に突入したとしても、十分生き残れるだけのシェイプアップされたカメラに仕上がっていると言えるだろう。

【K-01とK-rの比較】

  K-01 K-r
イメージセンサー 有効1628万画素
APS-C
有効1290万画素
APS-C
ISO感度 ISO100-12800
(拡張で25600)
ISO200-12800
(拡張で100-25600)
連写性能 6 コマ/秒 6 コマ/秒
(RAWで連続12コマ)
液晶 3型92万ドット 3型92万ドット
ファインダー形式 -
(EVF非対応)
ペンタミラー
視野率96%、倍率0.85
動画 フルHD HD
シャッター 30秒~1/4000秒 30秒~1/4000秒
サイズ 121mm X 79mm X 59mm 125mm X 97mm X 68mm
重さ 480g 544g
内蔵フラッシュ ガイドナンバー12
(1/180秒まで同調)
ガイドナンバー12
(1/180秒まで同調)
発売 2012/3 2010/10

 ペンタックスが取った「既存のデジタル一眼レフからミラーとファインダーを取り除く」という手法は、もしかするとパンドラの箱を開けたことになるのかもしれない。その記念すべき第一号であるK-01のデザイン面でマーク・ニューソン氏を起用したのは、ペンタックスとしての決意の表れではないだろうか。

 それでは早速、新たなミラーレスカメラ「K-01」の実力をチェックしたい。

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2.ペンタックス K-01を開封し外観をチェック

 ペンタックス PENTAX K-01を開封する

 K-01は、マーク・ニューソン氏のデザインにより、ブラックボディにブラックグリップ、ブラックボディにイエローグリップ、ホワイトボディにブラックグリップ、の3モデルが提供されている。どのモデルも、写真で見るよりも実物の方が魅力的である。この機種ならではのイエロー&ブラックと迷ったが、既存レンズの使いまわしを考え、結局ブラック&ブラックを選択した。
 見た目は小さいが、実際に手に取ると、ずっしりとした重さを感じる。

PENTAX K-01

 K-01レンズキットのパッケージ。パッケージもマーク・ニューソン氏のデザインによるものかもしれない。

PENTAX K-01

 ケースを開けると、上段に取扱説明書などが入っており、その下にカメラボディやアクセサリー類が格納されている。40mmレンズは右側の段ボールの中に入っていた。

PENTAX K-01

 パッケージ内に同梱されている付属品関係。左上より取扱説明書、ソフトウェアCD-ROM、USBケーブル、ストラップ、バッテリーパックD-LI90P、バッテリー充電器D-BC90P。

 バッテリー関係をチェック

PENTAX K-01

 バッテリーパックD-LI90PはK-5やK-7と共通のもの。容量は1860mAhで、満充電では静止画540枚の撮影が可能。

PENTAX K-01

 バッテリー充電器D-BC90P。充電には約320分必要。

PENTAX K-01

 コンセントに接続するためには、同梱されているメガネケーブルが必要。取り回しの自由度は高いが、、できればウォールマウントアダプターが同梱していると、持ち運びがぐっと楽になる。

 ペンタックス K-01の付属品をチェック

PENTAX K-01

 専用のUSBケーブル。パソコンとの接続に使用する。

PENTAX K-01

 専用ストラップが同梱されている。布製だが高級感がある。マーク・ニューソン氏のデザイン。

PENTAX K-01

 同梱されているボディキャップはかぶせ式のもので、軟質プラスティックで作られている。

PENTAX K-01

 ボディキャップの裏側。バヨネット式の方がしっかりと装着できるが、実際の運用では40mmレンズがボディキャップの役割りを果たすことになるかもしれない。

 ペンタックス K-01の本体をチェック

PENTAX K-01

 ボディ正面。直線を基調としたデザインであり、マウント口が向かって右側に大きくシフトしている。デジタルカメラならではのデザインである。マウント左下にあるのは、レンズ取り外しボタン。グリップ部にあるのは、セルフタイマー用ランプ。

PENTAX K-01

 ボディ背面液晶側。液晶パネルは3型92万ドットのもの。表面はグレア処理がされており、見栄えはするがやや写りこみが大きく感じた。

PENTAX K-01

 ボディ上面。二つのダイヤルとシャッターボタンと同軸の電源スイッチ、赤と緑のボタンが印象的である。なお、グリーンボタンはプレビューなどの機能を割り振ることができるもの。ちょっと遠いので押しにくいかもしれない。

PENTAX K-01

 ボディ底面。バッテリー室の下にはマーク・ニューソン氏のサインが印字されている。三脚用穴はレンズ光軸上に設置されている。K-01はフィリピンで組み立てられているようだ。

PENTAX K-01

 ボディ左側側面。この角度からのルックスも直線が主体となっている。表面にはゴムが貼付されている。

PENTAX K-01

 ボディ右側側面。うまくデザインされているが、グリップ部ゴムの後ろ側はメモリーカードや外部接続端子のカバーとなている。

PENTAX K-01

 ボディマウント部分。ミラーボックス内は空洞となっている。デジタル一眼レフに例えると、常時ライブビュー状態となるため、オートフォーカスモジュールやAEモジュールも不要となる。

PENTAX K-01

 光学ファインダーが搭載されていないため、デジタル一眼レフでファインダースクリーンが設置されているミラーボックス上面は、単に反射防止用の処理がされているだけである。

PENTAX K-01

 左側グリップの下部にはマイク用端子が設置されている。

PENTAX K-01

 カバーを開くと、端子が顔を出す。なお、この端子カバーもゴム製。

PENTAX K-01

 カメラの第二の顔とも言うべき右側軍艦部。二つのダイヤルとシャッタースイッチ周りは金属製。ストラップ用金具も含め、きちんとデザインが施されている。モードダイヤルにストッパーはないが、クリック感はやや硬めのため、誤操作はしにくいだろう。

PENTAX K-01

 ボディ前面にはロゴが印字されている。その右にあるのは、AF補助光ランプ。

PENTAX K-01

 右側グリップ部は、メモリーカードや外部接続端子のカバーを兼ねている。カバーの材質はゴム製。

PENTAX K-01

 カバーを開くと、外部接続端子等が顔をあらわす。メモリーカード部分にアクセスするためには、PULLと印字された部分を手前に引っ張り開く必要がある。メモリーカード部分を二重カバーとしたのは、外部カバーが軟質素材のため、不用意に押されてカードが飛び出すことを防ぐためだろう。

PENTAX K-01

 メモリーカード用の内側カバーを開いた状態。カバー内にメモリーカードの挿入方向ガイダンスが印字されている。
 

PENTAX K-01

 メモリーカードを挿入しつつある状態。完全に挿入したのちに、メモリーカード用カバーをもとに戻す必要がある。

PENTAX K-01

 右側コントロール部。基本的なインターフェースは一般的なものとなっている。ISOボタンの上にあるのは、メモリーカードのアクセス状態表示ランプ。

PENTAX K-01

 光学ファインダーがないため、内蔵ストロボのみが格納されている。アクセサリーシューにはカバーが装着されている。

PENTAX K-01

 アクセサリーシューのカバーを外したところ。接続端子は標準のものとなっている。

PENTAX K-01

 内蔵ストロボのポップアップボタン。電気式のため、電源が入っていない状態では機能しない。

PENTAX K-01

 ボディ底面のバッテリーカバーを開いたところ。ここにはバッテリーのみが格納される。

PENTAX K-01

 バッテリーを挿入しつつある状態。バッテリー室の蓋に挿入方向のガイダンスが表示されているが、どちらの向きで入れたらよいのか少々わかりにくい。

PENTAX K-01

 電源を入れるとシャッター幕が開きイメージセンサーが露出する。コンパクトカメラと同様に、常時ライブビューモードとなる。

PENTAX K-01

 内蔵ストロボをポップアップした状態。かなり高い位置まで上がっている。

 動作速度をチェック

PENTAX K-01

 電源をONにして、オートフォーカス動作をさせ、Jpegで6コマ/秒の連写をしたもの。DA40mmF2.8XSは、やや動作音が大きい。
(約22秒)


PENTAX K-01

 電源をONにして、オートフォーカス動作をさせ、RAW+Jpegで3コマ/秒の連写をしたもの。6枚目を超えたあたりから連写速度が低下する。
(約35秒)


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3.ペンタックス K-01の描写性能はどうか?

 描写力チェック1:高感度性能

 K-01の基本感度はISO100で、ISO12800まで設定可能となっている。拡張設定では、さらにISO25600までの設定が可能である。ノイズ低減処理のやり方としては、カメラ内での設定と、RAWで撮影しパソコン上での現像段階で行う方法がある。

 カメラ内でのノイズ低減は、「高感度ノイズリダクション」と「長秒時ノイズリダクション」の2つがある。どちらも、撮影メニューの中で設定可能である。

 「高感度ノイズリダクション」は「オフ」、「弱」、「中」、「強」の4種類があり、これを自動で切り換える「オート」や、ISO感度ごとに設定できる「カスタム」も加えると、計6種類から選択することになる。基本的には、初期設定である「オート」のままで良いだろう。

 「長秒時ノイズリダクション」は、「オート」と「オン」、「オフ」の3種類がある。これも基本的には初期設定の「オート」で良いが、「オン」にすると1秒以上のシャッター速度で撮影すると長秒時ノイズリダクションがかかる。

 K-rと比較すると画素数は増えているものの、結果は良好であった。ISO1600までは、ノイズリダクションを「オフ」にしたままでもほとんどノイズ感は感じられない。ISO3200になると、暗部を中心にノイズが出始めるが、それでも常用可能なレベルにとどまっている。ISO6400以上になると、急にノイズ感が出てくるが、使い方によっては活用できるノイズの出方になっている。ISO25600は、基本的には緊急避難的な使い方になるだろう。

 高感度ノイズリダクションを「中」や「強」にすると、ノイズはかなり減るものの、やや解像感の低下も感じられる。基本的には「オート」での撮影で良いと思う。なお、さすがにISO25600では、ノイズリダクションを「強」にしても、それなりのノイズ感がある。

 下記のサンプルは、高感度ノイズリダクションをオフ、中、強の3段階で各ISO感度の撮影を行ったものである。表示画像は縮小画像なので、クリックすると表示される元画像でも比較をしてほしい。

SONY_ANEX-7
サンプル画像。左下の赤枠の部分を切り出してある。
画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

ISO100(左から「オフ」「中」「強」)
PENTAX K-01PENTAX K-01PENTAX K-01

ISO200(左から「オフ」「中」「強」)
PENTAX K-01PENTAX K-01PENTAX K-01

ISO400(左から「オフ」「中」「強」)
PENTAX K-01PENTAX K-01PENTAX K-01

ISO800(左から「オフ」「中」「強」)
PENTAX K-01PENTAX K-01PENTAX K-01

ISO1600(左から「オフ」「中」「強」)
PENTAX K-01PENTAX K-01PENTAX K-01

ISO3200(左から「オフ」「中」「強」)
PENTAX K-01PENTAX K-01PENTAX K-01

ISO6400(左から「オフ」「中」「強」)
PENTAX K-01PENTAX K-01PENTAX K-01

ISO12800(左から「オフ」「中」「強」)
PENTAX K-01PENTAX K-01PENTAX K-01

ISO25600(左から「オフ」「中」「強」)
PENTAX K-01PENTAX K-01PENTAX K-01


 描写力チェック2:解像度

 K-01のイメージセンサーは有効1630万画素である。今回テストしたDA40mmレンズの結果は、基本的に絞り開放から優れた解像力を示した。このレンズは、2段絞ると、周辺部を含めさらに解像力が向上したため、開放絞りF2.8から2段絞ったF5.6のもので確認を行った。視覚解像度チェック用ライン、限界解像度チェック用ラインとも、2500本ラインを超えており、しっかりした解像力といえるだろう。

  レンズ名:DA40mm F2.8 XS
 焦点距離:約40mm(35mm版換算61mm)
 絞り値:F5.6 (開放絞りF2.8から2段絞った状態)
 使用チャート:ISO12233準拠チャート


(下図は、図の赤枠の部分を等倍で切り出したもの。)


 視覚解像度チェック用のライン(左側の縦線)、限界解像度チェック用のライン(右側の横線)でも、2500本を超えるところまで視認可能。


 横方向の限界解像度チェック用のラインでは、2500本ラインまで視認可能。


 描写力チェック3:収差補正機能

 K-01には、装着するレンズの特性にあわせて、歪曲収差と倍率色収差を補正する機能が搭載されている。今回使用した40mmレンズは、標準域の単焦点レンズということでもともと描写性能は高い。それでも、絞り開放時の周辺部の描写結果を見ると、この機能が有効に機能していることがわかる。


 両方の収差補正をOFFにしたもの。倍率色収差を確認することができる。


 両方の収差補正機能をONにしたもの。倍率色収差が補正されているとともに、やや画像が小さくなっている。

4.結局、ペンタックス K-01は「買い」か?

 独断 素晴らしい!smile ポイント 
  • 新しいカメラのあり方を示す優れたデザイン。
  • 大型センサー搭載により、ミラーレスとしてはトップクラスの描写力。
  • 既存のKマウントレンズをそのまま利用可能。
  • ISO25600まで設定可能な高感度性能 (ISO1600までは十分常用レベル) 。
  • ボタンやダイヤルによる直接的なインターフェース。
  • フルHD動画撮影が可能。

 独断 もう一息!not smile ポイント 
  • ミラーレスカメラとしては、大きく、重い。
  • もう一息のオートフォーカス速度。
  • オプションでも電子ビューファインダーに対応していない。
  • 液晶パネルがチルトしない。
  • ミラーボックスのスペースを活用したレンズを期待。
  • DA40mmF2.8XSは、やや動作音が大きい。

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付録1.製品仕様からみた K-01の特長

型式  レンズ交換式デジタル一眼カメラ
レンズマウント  ペンタックスバヨネット KAF2マウント
(AFカプラー・情報接点・電源接点付)
使用レンズ  KAF3
 KAF2(パワーズーム非対応)
 KAF
 KAマウントレンズ
撮像素子  原色フィルター/CMOS、サイズ:23.7×15.7mm
有効画素数  約1628万画素
 ※K-rは約1240万画素
総画素数  約1649万画素
ダストリムーバル  撮像素子駆動およびSPコーティング
感度(標準出力感度)  AUTO/100~12800 (1EVステップ、1/2EVステップまたは1/3EVステップ)
 カスタム設定により拡張ISO100~25600使用可能
 ※K-rはISO200~12800。拡張でISO100-25600可能。
手振れ補正  撮像素子シフト方式
画像ファイル形式  RAW(DNG)、JPEG(Exif 2.3)準拠、DCF2.0準拠
記録サイズ(画素数)  [3:2]
  16M(4928x3264)
  12M(4224x2816)
  8M(3456x2304)
  5M(2688x1792)
 [4:3]
  14M(4352x3264)
  11M(3840x2880)
  7M(3072x2304)
  4M(2304x1728)
 [16:9]
  13M(4928x2776)
  10M(4224x2376)
  6M(3456x1944)
  4M(2688x1512)
 [1:1]
  10M(3264x3264)
  8M(2880x2880)
  5M(2304x2304)
  3M(1728x1728
 ※K-rはアスペクト比の変更不可(3:2のみ)
画質  RAW(12bit)
 DNG JPEG:
  ★★★(S.ファイン)、★★(ファイン)、★(エコノミー)
 RAWとJPEGの同時記録可能
色空間  sRGB、AdobeRGB
記録媒体  SD、SDHC、SDXCメモリーカード
 ※K-rはSDXCには非対応
画像モニター  TFTカラーLCD、広視野角タイプ
 3.0型約92.1万ドット
 明るさ調整、色調整
 視野率約100%、グリッド表示(16分割表示、黄金分割表示、スケール表示)、白とび黒つぶれ警告表示、ヒストグラム表示
ホワイトバランス  オート
 プリセット(太陽光、日陰、曇天、蛍光灯(D:昼光色、N:昼白色、W:白色、L:電球色)、白熱灯、ストロボ、CTE、マニュアル)
 微調整:A-B軸、G-M軸で±7ステップで調整可
フォーカス  コントラスト検出式
 ※K-rはTTL位相差検出方式
  ライブビュー時はコントラスト方式
輝度範囲  EV1~18(ISO100・F1.4レンズ使用時)
AF方式  顔検出、追尾、セレクト、スポット
AF補助投光  専用LEDによるAF補助光
フォーカス補助  AF時の自動拡大(オフ/x2/x4/x6)、フォーカスアシスト、MF時OKボタンで拡大表示可
測光方式  TTL撮像センサー測光、分割測光/中央重点/スポット
露出範囲  EV-1~21(ISO100・F1.4レンズ使用時)
露出モード  オートピクチャーモード(標準,人物,風景,マクロ,動体,夜景人物,夕景,青空,フォレストを自動選択)
 シーンモード(人物,風景,マクロ,動体,夜景人物,夕景,青空,フォレスト,夜景,夜景HDR,ナイトスナップ,料理,ペット,キッズ,サーフ&スノー,逆光シルエット,キャンドルライト,ステージライト,美術館)
 プログラム、シャッター優先、絞り優先、マニュアル、バルブ、HDR(±1EV,±2EV,±3EV切替可)
 ※HDR,夜景HDRはJPEGで固定
露出補正  ±3EV(1/2EVステップ 、1/3EVステップ選択可能)
AEロック  MenuにてAF/AE-Lボタンに割当可能
シャッター  オート:1/4000秒~30秒
 マニュアル:1/4000秒~30秒(1/3EVステップまたは1/2EVステップ)
 バルブ
 ※K-rは1/6000秒~30秒
ドライブモード  1コマ、連続(Hi、Lo)、 セルフタイマー(12秒後、2秒後)、 リモコン(即、3秒後)、露出ブラケット(3コマ)
連続撮影  約6.0コマ/秒(JPEG、連続Hi時)
 約3.0コマ/秒(JPEG、連続Lo時)
内蔵ストロボ  オートポップアップ機能付P-TTL内蔵ストロボ
 ガイドナンバー約12(ISO100・m)
 28mmレンズの画角(35ミリ判換算)をカバー
発光方式  P-TTL
 赤目軽減
 スローシンクロ
 後幕シンクロ
 ハイスピードシンクロ(対応外付ストロボにおいて)
シンクロ同調速度  同調速度1/180秒
ストロボ光量補正  -2.0~+1.0EV
カスタムイメージ  鮮やか、ナチュラル、人物、風景、雅、ポップチューン、ほのか、銀残し、リバーサルフィルム、モノトーン、クロスプロセス
ノイズリダクション  長秒時NR、高感度NR
ダイナミックレンジ設定  ハイライト補正、シャドー補正
レンズ収差補正  ディストーション補正、倍率色収差補正
デジタルフィルター  色抽出、トイカメラ、レトロ、ハイコントラスト、シェーディング、ネガポジ反転、カラー
HDR撮影  オート、HDR1、HDR2、HDR3、自動位置調整可
多重露出  撮影回数2~9回、自動露出調整
インターバル  撮影間隔(1秒~24時間)、最大撮影枚数999枚、開始トリガー(即時、時刻指定)
動画ファイル形式  MPEG–4 AVC/H.264
記録サイズ  FullHD(1920x1080,16:9,30fps/25fps/24fps),
 HD(1280x720,16:9,60fps/50fps/30fps/25fps/24fps),
 VGA(640x480,4:3,30fps/25fps/24fps)
画質  ★★★(S.ファイン)、★★(ファイン)、★(エコノミー)
音声  内蔵ステレオマイク、外部ステレオマイク端子、録音レベル
記録時間  最長約25分、内部温度上昇時は自動終了
カスタムイメージ  鮮やか、ナチュラル、人物、風景、雅、ポップチューン、ほのか、銀残し、リバーサルフィルム、モノトーン、クロスプロセス
デジタルフィルター  色抽出、トイカメラ、レトロ、ハイコントラスト、ネガポジ反転、カラー
インターバル動画  撮影間隔(1秒、5秒、10秒、30秒、1分、5分、10分、30分、1時間)、撮影所要時間(4秒~99時間)、開始トリガー(即時、時刻指定)
 ※記録形式はMotionJPEG(AVI)
再生方法  1画像、マルチ画面表示(4、9、16、36、81画面)、拡大(最大16倍まで、スクロール可、クイック拡大可)、回転表示、ヒストグラム(Yヒストグラム、RGBヒストグラム)、白とび黒つぶれ警告表示、縦位置自動回転、詳細情報表示、著作権情報表示(撮影者名、著作権者名)、フォルダー表示、撮影日別表示、スライドショウ
消去機能  1画像消去、全画像消去、選択消去、フォルダー消去、クイックビュー消去
デジタルフィルター  モノトーン、色抽出、トイカメラ、レトロ、ハイコントラスト、シェーディング、ネガポジ反転、カラー、ドラマチックアート、デッサン、水彩画、パステル、ポスタリゼーション、ミニチュア、ソフト、クロス、フィッシュアイ、スリム、ベースメイク
RAW展開  記録形式(JPEG)、記録設定(アスペクト比、記録サイズ、画質、色空間)、カスタムイメージ、ホワイトバランス、増減感、高感度NR、シャドー補正、ディストーション補正、倍率色収差補正
編集機能  リサイズ、トリミング(アスペクト比変更可、傾き修正可)、インデックス、動画編集(分割および不要部分削除)、動画フレーム画像JPEG保存、バッファRAW保存
カスタマイズ機能  カスタムファンクション:16項目
 モードメモリ:11項目
カスタムボタン  グリーンボタン(グリーンボタン、ワンタッチRAW+、プレビュー、フォーカスアシスト、カスタムイメージ、デジタルフィルター)レッドボタン(動画記録、ワンタッチRAW+、プレビュー、フォーカスアシスト、カスタムイメージ、デジタルフィルター)、AF/AE-Lボタン (AF作動1、AF作動2、AFキャンセル、AEロック)
ワールドタイム  世界75都市に対応(28タイムゾーン)
著作権情報  「撮影者名」「著作権者名」を画像ファイルに記録
使用電池  充電式リチウムイオンバッテリーD-LI90P
ACアダプター  ACアダプターキット K-AC1202J(別売)
電池寿命  撮影可能枚数
  ストロボ50%発光:約500枚
  ストロボ発光無し:約540枚
 再生時間…約320分
外部インターフェース  USB2.0(ハイスピード対応)/AV出力端子、HDMI出力端子、 ステレオマイク入力端子
USB接続  MSC/PTP
ビデオ出力方式  NTSC/PAL
外形寸法  約121mm(幅)×79mm(高)×59mm(厚)
 (ホットシュー、操作部材除く)
 ※K-rは約125(幅)×97(高)×68(厚)mm
質量  約560g(専用電池、SDカード付き)
 約480g(本体のみ)
 ※K-rは598g/544g
同梱物  USBケーブル I-USB7
 ストラップ O-ST120
 充電式リチウムイオンバッテリー D-LI90P
 専用充電器D-BC90P
 ソフトウエア(CD-ROM)S-SW120
 ホットシューカバーFK
 ボディマウントカバー
ソフトウェア  SILKYPIX Developer Studio 3.0 for PENTAX

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付録2.発売前のファーストレビュー

【一口コラム】 Kマウントのミラーレス

 ドイツと米国のペンタックスが、KマウントのミラーレスカメラK-01を発表した。以前から噂されていた通りだが、予想よりも早い段階でのリリースとなった。

 このカメラの一番の特徴は、現行Kシリーズと同じKマウントを搭載している点である。ミラーレスカメラはミラーボックスがないことから、フランジバックを短くすることができる。そのことによって、カメラの小型化を図るというのが、今までの「お約束」であった。その結果フランジバックが短くなることから、結局既存レンズは使えないということで、マウント自体も新しくされてきた。

 ペンタックスは、Kマウントを踏襲した上で、レンズ光学系をできるだけマウント内に入れることにより、ミラーレスのメリットである小型化を実現した。つまり、カメラの厚さは変えずに、レンズ側で対応する、という逆転の発想である。このことによるメリットは、既存のKマウントレンズを、マウントコンバーターなしにそのまま利用できるという点にある。

 こうしたアイデアは、以前にもいろいろと言われてきた。しかし、マウント内にできるだけレンズ後玉部分を格納させることによるレンズ設計上の課題や、レンズを装着しないボディ単体のサイズはミラーボックスを内蔵する一眼レフと基本的に変わらないといったことから、実際に採用されることはなかった。こうした新たなチャレンジを実行したペンタックスの姿勢は、まさに同社の社風が現れている。

 今回、一眼レフからミラーボックスとファインダーを外したカメラとして、K-01が登場した。おそらく価格的にもコンパクトカメラに迫るレベルへの到達が可能であり、これこそがペンタックス・ミラーレスカメラの一番の狙いなのかもしれない。

 下記にK-rとの比較を掲示した。電子ビューファインダーには外付でも対応していない点や、最高で1/4000秒までのシャッタースピードなど、K-01はエントリークラスの製品といえるだろう。とはいえ、ファインダーを省いたことによる小型化は、レンズ交換式カメラの新たな魅力を生み出している。レンズ開発のロードマップも発表されたが、今後の展開が楽しみだ。 (2月3日記載)

CP+2012速報レポートを掲載しました。】(2月9日)

【K-01とK-rの比較】

機種名 K-01 K-r
イメージセンサー 有効1628万画素
APS-C CMOS
有効1290万画素
APS-C CMOS
マウント ペンタックスKマウント ペンタックスKマウント
手振れ補正 センサーシフト式 センサーシフト式
ファインダー -
(EVF非対応)
ペンタミラー
視野率96%、倍率0.85
ISO感度 ISO100-25600 ISO200-12800
シャッタースピード 30-1/4000秒 30-1/6000秒
液晶モニター 3型92万ドット 3型92万ドット
連写速度 6コマ/秒 6コマ/秒
動画撮影 1920 X 1080 (30fps) 1280 X 720
インターフェース USB、HDMI mini、A/V output USB、A/V output
バッテリー D-LI90
540枚、420分
D-LI109
560枚
サイズ
(W x H x D)
121mm X 79mm X 59mm 125mm X 97mm X 68mm
重さ
(含カード、バッテリー)
480g 544g

 独断 デジカメ対決! どっちが良い? 


☆ vs ペンタックス K-r


 【厳選レビュー記事】

◎デジカメWatch 【新製品レビュー】PENTAX K-01
  2012年 4月 2日 桃井一至
  -既存のレンズがそのまま使える、ユニークなノンレフレックス機
  -斬新な見た目と高い質感
  -Kシリーズを踏襲した機能。ただしAFはコントラストAFのみ
  -まとめ

◎デジカメWatch インタビュー:ペンタックスに訊く「K-01」のこだわり
  2012年 3月26日 編集部
  -目指したのは“カメラ史上全く新しいデザイン”
  -個性やこだわりを持つユーザーに
  -Kマウント資産を活かすため“新マウントはあり得ない”
  -ロンドンにいるニューソン氏とのやり取りに苦心
  -「K-01コレジャナイロボモデル」は出るのか?
  -K-5よりすっきり感のある絵作り
  -コントラストAFを従来比2倍に高速化
  -小型化のための工夫
  -パンケーキならぬ“ビスケットレンズ”を開発せよ
  -K-01専用レンズの需要は未知数
  -デジタル一眼レフ継続も、K-r後継機は“予定無し”

◎ITmedia 動画やHDRなどを楽しみたいレンズ資産豊富なミラーレス 「PENTAX K-01」
  2012年 3月22日 小山安博
  -オリジナリティあふれる外観デザイン
  -デジタル一眼レフカメラ並みのスペック
  -新開発の超薄型レンズ
  -動画の表現力も高い、強力な撮影機能
  -高いカスタマイズ性、動画用ミラーレスとしての活用も
  -作例

◎デジカメWatch ファーストインプレッション:PENTAX K-01
  2012年 3月15日 編集部
  -K-01について簡単におさらい
  -レンズキットは3種類。
  -グリップの突出は少ないものの、厚みがあるせいか意外に持ちやすい
  -既存のマウントのままノンレフレックス化するという掟破りのコンセプト

◎日経トレンディ ペンタックスの異色ミラーレス一眼「K-01」、実機でチェック
  2012年 2月22日 磯 修
  -デザインに凝りながらも、実用性を損ねていない
  -オートフォーカスは快速だが、付属レンズは駆動音が大きめ

◎日経トレンディ ペンタックス、一眼レフ用レンズが使えるミラーレス一眼「K-01」
  2012年 2月 8日 磯 修
  -著名デザイナーによる独創的なデザインを採用
  -カラーバリエーションは3色を用意

◎デジカメWatch ペンタックス、Kマウント採用ミラーレスカメラ「K-01」を国内発表
  2012年 2月 8日 編集部
  -3月中旬に発売する。価格はオープン。レンズキットの店頭予想価格は7万円から
  -ミラーレス構造ながら、既存の一眼レフカメラ用レンズがそのまま使用できる。
  -マーク・ニューソン(Marc Newson)氏によるデザインを採用
  -新レンズのsmc PENTAX-DA 40mm F2.8 XSは、単体でも4月下旬に発売

◎デジカメWatch ペンタックス、Kマウント採用のミラーレス機「K-01」を海外発表
  2012年 2月 3日 編集部
  -日本での発売は未定
  -ボディのみ749.95ドル、DA 40mm F2.8 XSとのキットで899.95ドル
  -ボディカラーのバリエーションは3タイプ

◎デジカメWatch ペンタックス、Kマウントレンズのロードマップを海外発表
  2012年 2月 3日 編集部
  -【2012年発売】
  -「DA 40mm F2.8 XS」(海外発表済み)
  -「DA Standard Lens」(50mm程度:35mm換算)
  -「DA Telephoto Lens」(550mm程度:35mm換算)
  -「DA High Magnification Zoom Lens」(18-250mm程度:35mm換算)
  -【2013年以降発売】
  -「DA Zoom Limited」(22-38mm程度:35mm換算)
  -「DA Tele Zoom」(120-380mm程度:35mm換算)
  -「DA Wide Zoom」(12-28mm程度:35mm換算)
  -「DA★ Zoom」(15-85mm程度:35mm換算)
  -「DA AF RC 1.4x」(1.4倍のテレコンバーター)


 【基本仕様】    
画素数 1628万(有効) 画像素子  23.7 mm x 15.7 mm (APS-C)
CMOS
ISO感度 100~25600  記録フォーマット  JPEG/RAW
連写撮影 6 コマ/秒  シャッタースピード 1/4000~30 秒 
液晶モニター 3インチ 92万ドット  ファインダー形式  -
ファインダー視野率(上下/左右) - ファインダー倍率 -
電池タイプ 専用電池  専用電池型番 D-LI90
撮影枚数 540枚 レンズマウント ペンタックスKマウント
記録メディア SDカード、SDHCカード、SDXCカード   
手振れ補正機能   ゴミ取り機能 
ライブビュー   バリアングル    
内蔵フラッシュ   RAW+JPG同時撮影 
動画撮影 1920x1080
幅x高さx奥行き 121x79x59 mm  本体重量 480g
セット販売 レンズキット(smc PENTAX-DA 40mm F2.8 XS)
ズームレンズキット(smc PENTAX-DA L 18-55mm F3.5-5.6 AL)
ダブルズームkiット(ズームレンズキット + smc PENTAX-DA 55-300mm F4-5.8 ED)

 メーカー製品仕様のページ
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