2013年秋から始まるデジカメ新製品ラッシュ


 今年はフォトキナ開催年ではありませんが、この秋から冬にかけて立て続けに大型新製品が登場します。すでに発売日が決定しているものを含め、概要を紹介したいと思います。
 ざっと数えると、今秋発売開始となるソニーのレンズカメラ DSC-QX100DSC-QX10を皮切りに、ソニーからは新コンセプトミラーレスカメラα7/α7R、大型センサーと大口径レンズを搭載したDSC-RX10、富士フイルムからはX-E2X-A1、スタイリッシュコンパクト2代目のXQ1、ペンタックスからはフラグシップ・デジタル一眼レフK-3、ニコンからもミドルクラスデジタル一眼レフD5300、パナソニックからはコンパクトミラーレスDMC-GMなどが予定されています。各メーカーはこれら以外にも用意しているカメラがあるようですし、キヤノンについてもミラーレス2代目を含め噂情報が具体性を帯びてきています。

【オリンパス】
 オリンパスからは、デジタル一眼レフとミラーレスを統合したフラグシップカメラ、OM-D E-M1(製品レビュー)が先日リリースされましたが、これ以外にもレンズ一体型カメラ、STYLUS1がリリースされるという噂があります。STYLUS1は、mini OM-Dとも呼ばれており、デザイン的にはOM-D E-M5(製品レビュー)にズームレンズを搭載した姿に似ているようです。電子ビューファインダーやチルト可動の液晶モニターを内蔵し、イメージセンサーはXZ-2(製品レビュー)と同じサイズの1/1.7型となるようです。ネット上の情報によると、今月末に正式発表の予定です。
 6月に登場したパナソニックDMC-LF1(製品レビュー)や、先日発売開始となったニコンCOOLPIX P7800(製品レビュー)など、EVFを内蔵した高級コンパクトがリリースされていますが、STYLUS1も含めこうした製品群が増えることは、使い勝手の点でも歓迎したいと思います。

【ソニー】
 ソニーからは、今月末に2本のレンズカメラがリリースされますが、来月にはミラーレスカメラα7/α7Rと、大型センサーと大口径ズームレンズを搭載したネオ一眼DSC-RX10が発売開始となります。いずれの機種も正式発表がされていますが、各々新しいコンセプトのカメラである点が、ソニーの充実ぶりを示しています。
 その中でも、ソニーのミラーレスカメラ戦略が新しい段階に入ったことを示すα7/α7Rには、とくに注目が必要だと思います。以前から噂のあったフルサイズNEXということはもちろんですが、デザイン面でも今までのNEXとは大きく趣を異にしています。電子ビューファインダー部は他のカメラでは見られない形状をしており、初めてEOS-1が登場した時の衝撃を思い出しました。
 ミノルタ時代から「7」の番号が付いたカメラは特別な位置づけであり、新しいコンセプトのカメラに付く記号と言えます。これからどのように展開されていくのか、またフルサイズに対応したFEレンズのロードマップも気になるところです。

【ニコン】
 ニコンからは、11月中旬にD5300の発売が予定されています。この機種自体、ミドルクラスの新型機種として注目すべきですが、この他にもフィルムカメラF3に似たフルサイズ・デジタル一眼レフの噂情報もあります。この機種はD4と同じイメージセンサーを搭載しているようですので、基本的にはD4と同じフラグシップ的な位置づけのカメラになると思いますが、既存のD4やD800、D610/D600との棲み分けがどのようにされるのか、興味を感じます。

【パナソニック】
 パナソニックからは、11月21日に発売が予定されているコンパクト・ミラーレスDMC-GMが一番の注目株です。ナノ一眼ペンタックスQ7(製品レビュー)や高級コンパクトDMC-LX7(製品レビュー)と比べても小型ボディであるだけでなく、先日発売されたDMC-GX7(製品レビュー)と同等の描写性能を持っている点が注目されます。公表されているスペックだけを見ると、マイクロフォーサーズの新しいスタンダード機になれるだけの魅力と実力を持っているように見えます。いずれにしても、発売が待ち遠しい1台であることは確かです。

【ペンタックス】
 ペンタックスからは、デジタル一眼レフK-3が11月1日に発売の予定です。限定2000台のシルバーモデルは予約完了となりましたので、新世代のフラグシップ機として好調な滑り出しとなりそうです。
 K-3はイメージセンサーや画像処理エンジンが一新されただけでなく、ローパスフィルター効果を調整できる「ローパスセレクター機能」を搭載している点に興味を感じます。イメージセンサー側で手ぶれ補正する機能を活用したものですが、ペンタックスならではの味付けと感じました。

【富士フイルム】
 富士フイルムからは、X-E1(製品レビュー)の後継機であるX-E2と、コストパフォーマンスを重視したX-A1のミラーレスカメラと、スタイリッシュ高級コンパクトXF1(製品レビュー)の後継機XQ1が発売予定となっています。先日の発表会でも明らかとなりましたが、富士フイルムとしてもXシリーズに軸足を移しつつあるということで、レンズを含めた製品群の充実がさらにスピードアップされそうです。他社と比べると、ややおとなしめに感じるかもしれませんが、初のXシリーズが登場したのは2011年であることを考えると、これまで異例のスピードでラインアップが拡げられてきたことを改めて感じます。


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  1. ピンバック: CP+2014に向けた新製品噂情報 | monoxデジカメ比較レビュー

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