【一口コラム】 子どもも想定したアウトドアカメラ
1/31から2/3にかけて開催されたCP+2013にあわせて、各社から多くの新製品が登場しました。ニコンからも、子ども用にフォーカスしたCOOLPIX S31をはじめ、多機能コンパクトのCOOLPIX S9500、COOLPIX S9400、COOLPIX S6500、COOLPIX S5200、ネオ一眼のCOOLPIX P520、高倍率ズーム搭載COOLPIX L820、アウトドア用COOLPIX AW110、廉価単三電池対応のCOOLPIX L28と、あわせて9機種がリリースされています。
COOLPIX S31は、2012年3月に登場したCOOLPIX S30の後継機としての位置づけになります。S30は子どもが使うことを想定したニコン初のカメラで、頑丈なボディや防水性能なども備えています。今回、2代目となるS31では、タフネス性能を高めるとともに、単三電池からリチウムイオン電池に変更することで軽量化も図られています。
COOLPIX S31(左側)とCOOLPIX S30(右側)。ペンタ部に相当する部分の形状が変わりましたが、ポップカラーのデザインは共通しています。写真ではわかりづらいですが、ズーミング操作をしてもレンズ部分は伸長しません。
COOLPIX S31(左側)とCOOLPIX S30(右側)。一部のボタン形状は変わりましたが、液晶パネル側のインターフェースも共通です。液晶パネルは2.7型23万ドットのものを搭載しています。
COOLPIX S30とは、次の点で異なっています。
- イメージセンサーは有効1010万画素1/3型CCDセンサーから有効1014万画素1/2.9型CCDセンサーに換装。
- レンズは29-87mmF3.3-5.9相当とほぼ同じ。
- 液晶パネルは2.7型23万ドットと同じ。
- 3mまでの防水性能が5mまでに、80cm落下の耐衝撃性能が1.2mに。
- 新たに-10°までの耐寒性能や防塵性能も付与。
- 電源は単三型からリチウムイオン電池に。
- ボディサイズはわずかに大きくなったものの、重さは29g軽量化。
S31/S30は、本格的なタフネス機というよりは、子どもに安心して使わせることができる「日常タフネス性」をもたせたカメラです。また、子どもでも使いやすいように、メニューに「ひらがな表示」を加えたり、握りやすいグリップ形状やカメラ内でのフレーム・アルバム機能なども加えられています。
前機種のS30と比較して主に進化したポイントは、次のようになります。
【COOLPIX S31、COOLPIX S30の比較】
機種名 |
 COOLPIX S31 |
 COOLPIX S30 |
イメージ
センサー |
有効1014万画素
1/2.9型CCD |
有効1014万画素
1/3型CCD |
レンズ
(35mm換算) |
29-87mm相当
F3.3-5.9 |
29.1-87.3mm相当
F3.3-5.9 |
最短撮影距離
(レンズ前) |
通常時:0.3m(W)/0.5m(T)
マクロ時:5cm(W) |
手ブレ補正 |
電子式(動画) |
電子式(静止画) |
感度 |
ISO80-1600 |
フラッシュ |
約0.5 〜 3.5 m(広角側)
約0.5 〜 2.0 m(望遠側) |
シャッター速度 |
1-1/2000秒 |
光学ファインダー |
- |
液晶モニター |
2.7型23万ドット |
連写速度 |
1.5枚/秒 |
動画記録 |
1280x720/30fps |
付加機能 |
JIS/IEC保護等級 8(IPX8)相当
水深5m、60分まで |
JIS/IEC保護等級 8(IPX8)相当
水深3m、60分まで |
バッテリー |
EN-EL12 約260枚 |
単3形電池2本 ニッケル水素で約410枚 |
外部端子 |
AV OUT、USB |
外形寸法 |
105.4×64.8×41.5mm |
101.9×64.8×39.4mm |
質量
(電池,カード含) |
約185g |
約214g |
発売時期 |
2013/2 |
2012/3 |
発売開始時点の実売価格は、COOLPIX S31が1万2千円前後で、2012年3月に発売開始となったS30とほぼ同等価格でのスタートとなります。ちなみに現時点のS30実売価格は7千円前後ですので、5千円程度の差があります。強化されたタフネス性能や、単三電池対応などをどう評価するかが、機種選択のポイントになると思います。
(2013年 2月18日 記)
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