進化するキヤノンのオートフォーカスシステム~EOS70Dのレビューを振り返って

Canon EOS70D
EOS70Dのレビューでは、ミドルクラスのAPS-Cデジタル一眼レフとして完成度の高さを実感しましたが、とくに印象に残ったのはオートフォーカスシステムの進化です。
ライブビューや動画撮影時のオートフォーカス速度を改善する取り組みは、ニコンがミラーレスカメラで採用した像面位相差方式が一歩先んじていましたが、キヤノンも急速にキャッチアップしています。
新たにEOS70Dに搭載されたデュアルピクセルCMOS AFは、EOS MやEOS KissX7のものと比べてもさらに性能が向上しており、十分実用レベルとなっています。

この間、キヤノンはライブビューモードでのオートフォーカス性能を次のように進化させてきました。
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いよいよ始まる?新製品が目白押し

暑い夏もそろそろ終わりが見えてきましたが、来週以降は各社とも新製品が目白押しになるかもしれません。噂情報の域を出ていないものもありますが、すでに正式発表されている製品を含め、ちょっと整理してみたいと思います。とくにこれからデジカメの購入を予定されている方は、参考にしていただければと思います。

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ソニーの新製品 ~もっとも勢いのあるカメラ会社?

SONY レンズカメラ DSC-WX150
昨年11月に選定したmonoxAwards2012で、「もっとも元気だったメーカー」に選ばれたのはソニーでした。今年に入って、やや勢いが衰えたかに見えましたが、いよいよソニー攻勢の第二幕が開幕となりそうです。まずは、今月末から来月にかけて予定されている3回の発表では、噂で流れていた各製品がリリースされる見込となっています。

発表会で姿を見せるのは、次の各製品です。
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ソニーのレンズカメラ 追加情報 DSC-QX10とDSC-QX100

SONY レンズカメラ DSC-WX150
いよいよソニーのレンズカメラが発表となるようです。先日紹介した「SONYALPFA RUMORS」によると、
8月29日:αNEX-5T、E16-70mm、新型機ILC-3000(デジタル一眼レフスタイルのEマウントカメラ)
9月 4日:Honami i1(スマートフォン)、2本のレンズカメラ、新型アクションカメラ
9月24日:フルサイズNEX、フルサイズNEX用レンズ群
その他:Aマウントミラーレスカメラ、αNEX-7後継機、新型レンズ
と、今月末より立て続けに新製品発表がされるようです。

9月4日に発表予定のレンズカメラは、RX100M2用1型センサー+ツァイスレンズ(DSC-QX100)、1/2.3型センサー+光学10倍ズーム(DSC-QX10)の2種類ですが、後者についてはDSC-WX150に搭載されているものと同じようです。

といっても、DSC-WX150は日本国内では発売されていません。
参考まで、DSC-WX150の概略は次の通りです。(冒頭の写真はDSC-WX150)
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スマートフォンにつけるレンズカメラ?

SONY レンズカメラ
7月19日、ソニーαシリーズの噂情報を集めた「SONYALPFA RUMORS」に、レンズカメラの情報が掲載されました。最初は何かの冗談かと思いましたが、どうも実際にリリースされるようです。これが事実とすれば、DSC-RX100やDSC-RX1でデジカメ界に新風を吹き込んだソニーが、また新しい商品ジャンルを立ち上げることになります。

レンズカメラについて得られている情報は限られていますが、まとめると概ね次のようになります。
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ニコンの四半期決算~市場の変化を先取りできるか?

Nikon ニコン
ニコンが2014年3月期第一四半期(4月-6月)の決算状況を発表しました。
グループ全体の連結決算は、売上2389億円、営業利益60億円で、前年同期と比べると売上204億円の減、営業利益173億円の減と、減収減益となっています。
デジカメ関連が属する映像事業を見ると、売上1875億円(前年同期比26億円の減)、営業利益196億円(前年同期比51億円の減)で、相対的には健闘しているものの厳しい結果となっています。

この結果を踏まえ、2014年3月期の見通しも、全社的には売上1兆400億円(5/9時点の見通しよりも700億円の減)、営業利益650億円(同200億円の減)へと下方修正されました。なお、映像事業についても売上7400億円(同700億円の減)、営業利益740億円(同200億円の減)となっており、下方修正の原因は映像事業であることがわかります。

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電子ビューファインダーは光学ファインダーを超えたか?

SONY 電子ビューファインダーキット FDA-EV1MK
フィルムカメラからデジタルカメラに移行する中、カメラの外見は2つの点で大きく変わりました。それは、液晶モニターがほぼ必須になったということと、ファインダーは必須ではなくなったということです。

ほとんどすべてのデジタルカメラで液晶モニターが搭載されるようになったのは、現代デジカメの祖ともいうべきカシオQV-10が液晶モニターの一体化で成功したことがきっかけです。わずか1.8型とはいえ、写したその場で画像を見ることが出来る点は、フィルムカメラに対するわかりやすいアドバンテージであり、デジカメへの移行を強力に後押ししました。

そして、デジカメに液晶モニターが搭載されたことでファインダーは必ずしも必要ではなくなったというわけです。今や、レンズ一体型カメラの大半はファインダーレスモデルですし、レンズ交換式のミラーレスカメラでもどちらかと言えばファインダーを内蔵しないモデルの方が一般的かもしれません。
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新しいミラーレスの形? チルト式電子ビューファインダー内蔵 パナソニック DMC-GX7

Panasonic LUMIX DMC-GX7
レンズ交換式カメラも右肩上がりに売れていく時代は、そろそろ終焉に近づいています。今までと同じことをしていては早晩頭打ちになりますので、各社とも血のにじむような工夫をされていると思います。

そうした中、新しい切り口のカメラが生まれ始めています。先日正式発表となったDMC-GX7も、その一つです。
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キットレンズでも描写力が高かった~富士フイルムX-M1のレビューを振り返って

富士フイルム X-M1
新製品レビューを行った雑感Part.3では富士フイルムの新型ミラーレス、X-M1について触れたいと思います。なお、レビュー詳細は各レビュー記事を見て頂ければと思います。

富士フイルムのX-M1は、初号X-Pro1、2号X-E1に次ぐ3機種目となりますが、これまでの富士フイルム・ミラーレスカメラの特長は、操作性と描写力を重視した点にあります。X-Pro1に搭載されたハイブリッドマルチビューファインダーやダイヤルを多用したインターフェース、そして単焦点レンズや大口径ズームなど、こうした特長は非常にわかりやすい形で展開されてきたように思います。

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描写力が進化したナノ一眼、PENTAX Q7

ペンタックス Q7
新製品レビューを行った雑感Part.2です。なお、レビュー詳細は各レビュー記事を見て頂ければと思います。

次に取り上げる、新型ナノ一眼、ペンタックス Q7です。外見は前機種となるQ10とほとんど同じですが、イメージセンサーが1/2.3型から1/1.7型へと一回り大型化されたことで、描写性能が大幅に向上しました。

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